9日、10日に指された第60期王位戦七番勝負・豊島将之王位対木村一基九段の第6局は木村九段が勝ち、フルセットに持ち込まれた。私は木村九段が追い付くと思わなかったので、意外だった。とはいえ内容を見ると木村九段会心の一局で、最終第7局に期待を抱かせる。
ところで七番勝負の3勝3敗の前は当然3勝2敗で、2勝側が追い付くことになる。王位戦のフルセットは何回目なのか。そして第6局を勝ったほうは第7局も勝ったのか、調べてみた。
1971年 第12期 中原誠二冠●○●●○○→●大山康晴王位
1979年 第20期 中原誠王位○●●○●○→千●米長邦雄八段
1981年 第22期 大山康晴王将●○●●○○→●中原誠王位
1984年 第25期 加藤一二三九段○●●○●○→○高橋道雄王位
1988年 第29期 谷川浩司王位●○○●●○→●森雞二九段
1990年 第31期 佐藤康光五段○●●○●○→●谷川浩司王位
1994年 第35期 羽生善治王位○○●●●○→○郷田真隆五段
2000年 第41期 谷川浩司九段●○●○●○→●羽生善治王位
2005年 第46期 羽生善治王位●●○○●○→○佐藤康光棋聖
2007年 第48期 羽生善治王位●●○●○○→●深浦康市七段
2008年 第49期 羽生善治名人○●●●○○→●深浦康市王位
2009年 第50期 深浦康市王位●●●○○○→○木村一基八段
2011年 第52期 羽生善治二冠●●○○●○→○広瀬章人王位
2016年 第57期 羽生善治王位●○○●●○→○木村一基八段
2018年 第59期 豊島将之棋聖●○●○●○→○菅井竜也王位
2019年 第60期 木村一基九段●●○○●○→?豊島将之王位
フルセットは第12期で初めて現れた。それまでは大山王位の全盛期で、フルセットまで行かなかったのだ。第12期以後、今回で16回目となる。
戦績は、追い付いた側の第7局が7勝8敗(.467)。第6局を勝った勢いで第7局も……とは簡単にいかないのだ。ただし直近の4回は、追い付いた側が第7局も制している。王位側から見ると、9勝6敗である。
ちなみに木村九段はかつて2度、相手をカド番に追い込みながら、2度とも第6局と第7局を敗れている。今回は逆の立場だ。
また、若き王位・名人対オジサンという構図では、第29期の谷川王位対森九段と同じだ。
参考までに、竜王戦(九段戦・十段戦)、名人戦、王将戦も調べてみた。こちらは数字のみとするが、フルセットの回数、そして第6局・第7局を連勝の回数を記す。
竜王戦 8回→3回
十段戦 10回→2回
九段戦 1回→0回
名人戦 16回→10回
王将戦 16回→9回
フルセットは合計51回。そのうち、第6局と7局の連勝は24回となった(.471)。王位戦とほぼ同じ勝率である。
結局第7局は、強い方が勝つ、ということだ。決戦は25日、26日。
ところで七番勝負の3勝3敗の前は当然3勝2敗で、2勝側が追い付くことになる。王位戦のフルセットは何回目なのか。そして第6局を勝ったほうは第7局も勝ったのか、調べてみた。
1971年 第12期 中原誠二冠●○●●○○→●大山康晴王位
1979年 第20期 中原誠王位○●●○●○→千●米長邦雄八段
1981年 第22期 大山康晴王将●○●●○○→●中原誠王位
1984年 第25期 加藤一二三九段○●●○●○→○高橋道雄王位
1988年 第29期 谷川浩司王位●○○●●○→●森雞二九段
1990年 第31期 佐藤康光五段○●●○●○→●谷川浩司王位
1994年 第35期 羽生善治王位○○●●●○→○郷田真隆五段
2000年 第41期 谷川浩司九段●○●○●○→●羽生善治王位
2005年 第46期 羽生善治王位●●○○●○→○佐藤康光棋聖
2007年 第48期 羽生善治王位●●○●○○→●深浦康市七段
2008年 第49期 羽生善治名人○●●●○○→●深浦康市王位
2009年 第50期 深浦康市王位●●●○○○→○木村一基八段
2011年 第52期 羽生善治二冠●●○○●○→○広瀬章人王位
2016年 第57期 羽生善治王位●○○●●○→○木村一基八段
2018年 第59期 豊島将之棋聖●○●○●○→○菅井竜也王位
2019年 第60期 木村一基九段●●○○●○→?豊島将之王位
フルセットは第12期で初めて現れた。それまでは大山王位の全盛期で、フルセットまで行かなかったのだ。第12期以後、今回で16回目となる。
戦績は、追い付いた側の第7局が7勝8敗(.467)。第6局を勝った勢いで第7局も……とは簡単にいかないのだ。ただし直近の4回は、追い付いた側が第7局も制している。王位側から見ると、9勝6敗である。
ちなみに木村九段はかつて2度、相手をカド番に追い込みながら、2度とも第6局と第7局を敗れている。今回は逆の立場だ。
また、若き王位・名人対オジサンという構図では、第29期の谷川王位対森九段と同じだ。
参考までに、竜王戦(九段戦・十段戦)、名人戦、王将戦も調べてみた。こちらは数字のみとするが、フルセットの回数、そして第6局・第7局を連勝の回数を記す。
竜王戦 8回→3回
十段戦 10回→2回
九段戦 1回→0回
名人戦 16回→10回
王将戦 16回→9回
フルセットは合計51回。そのうち、第6局と7局の連勝は24回となった(.471)。王位戦とほぼ同じ勝率である。
結局第7局は、強い方が勝つ、ということだ。決戦は25日、26日。