一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

LPSA芝浦サロン・松尾香織女流初段2・マッカラン勝負ラスト3

2011-03-22 00:12:55 | LPSA芝浦サロン
昨年10月26日のLPSA芝浦サロンで、松尾香織女流初段との指導対局に負けた私は、このまま帰るわけにもいかず、おかわり対局を所望した。いま考えれば船戸陽子女流二段にしっぽりと将棋を教えていただくチャンスだったのだが、このときは松尾女流初段とのマッカラン勝負を消化することしか頭になかった。繰り返すが、私は律義なのである。
私がおカネを出そうとすると、松尾女流初段は
「いえ、いえ、いいですよ。いまの将棋はなかったということで…」
とそれを制す。しかし30手で終わっても立派な指導対局なわけで、これを記録から削除するわけにはいかない。気持ちだけありがたくいただき、おかわりの1,000円を払って、私は2局目の指導対局に入った。
☗2六歩☖3四歩☗2五歩☖3三角。松尾女流初段はゴキゲン中飛車の連チャンはしないと思ったが、私は志が低いので、大事を取って☖3三角まで決めておく。松尾女流初段は四間飛車に振った。
私は☗2六銀から☗3五歩。松尾女流初段は☖3二飛と受けずに☖5五歩とマギレを求めてきた。私は☗3四歩☖同銀を決め☗5五角と歩を払ったが、ここは☗5五歩と、じっと歩で取っておくのだったか。
松尾女流初段は3筋を軽く受け流す方針のようだ。☖5二飛に私は☗3七銀。落ち着いた手のようだが、☗3八飛と寄る手をもう少し掘り下げるべきだった。
本譜は以下☖7三桂と跳ねられ、☖4五歩から角を換わられ、☖3三桂とこちらの桂も跳ねられては、指しにくさを感じた。お荷物気味だった☖3四銀まで捌かれ、☖5五飛と出られた局面はどうもいけない。
私は☗4四角と飛車桂取りに打ったが、これがどのくらい利いているのか。数手進み、☖5七銀の打ち込みが厳しかった。ここで素直に応接しても上手には☖6五桂の応援などがあり、とても支えきれない。私は飛車道を防ぎつつ☗5五桂を先着したが、構わず☖4八銀成~☖5七銀と殺到され、考えれば考えるほど、気が滅入ってくる。とても耐えられず、ここで私は投げた。
ところがこの投了がまた早すぎると、あっちこっちから異議を唱えられた。
「ちょっとぉー。大沢さん、私にマッカランをくれたいの?」
と松尾女流初段。
「いえいえいえ、そんなことはありませんよ」
「大沢さんのほうが(形勢が)いいんじゃない?」
私が否定するそばから船戸女流二段も口を挟み、投了の局面から指し始める。参考までに、投了図の駒の配置を以下に記してみよう。

上手・松尾女流初段:1二香、1三歩、2三歩、5二飛、5六歩、5七銀、6一金、6三金、6四歩、7二銀、7三桂、7四歩、8二王、8三歩、9一香、9三歩 持駒:角、歩2
下手・一公:1七歩、1九香、2五歩、2九桂、3三馬、4六歩、4八飛、5五桂、5八金、6七歩、6八金、7六歩、7八玉、8七歩、8九桂、9五歩、9九香 持駒:銀2、歩2

☗6三桂成☖同銀☗5三歩☖同飛☗4四馬…。たちまち下手が優勢になってしまった。
「うん、そうなればこっちがいいけど、でもこうはならないでしょう」
「どうして? ここまでは必然じゃない」
「うううん…。そうか5筋はなまじ受けないほうがいいのか…。でも先生が私の味方をしてくれていいんですか? 私が負けたほうがマッカランのご相伴をあずかれるかもしれないから、そのほうがいいでしょう?」
「それとこれとは別。いい将棋を投了するなんておかしいよ」
と、船戸女流二段は我がことのように憤る。
「……。でも桂を渡すと、あとの反撃が厳しいでしょ?」
「四間飛車党から見ると、☖6三金を取られるのは痛いですけどね」
私が言うと、今度はミスター四間飛車氏がつぶやく。松尾女流初段、船戸女流二段も、ここで投了は早いを繰り返した。
そうか…。1局目の敗戦が尾を引いて、完全な負け下になっていた。これは将棋の神様に、失礼なことをした。
「もう! 私が指す」
私の不甲斐なさを目にして闘争心に火がついたのか、船戸女流二段が私の仇を取るべく、松尾女流初段に練習将棋を挑んだ。船戸女流二段のいでたちは黒のレオタード風で、今回もイカしていた。
それはともかく、この連敗は現実的に、痛かった。マッカラン進呈回避のためには、残り2局を連勝しなければならなくなったからである。
コメント (2)
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