一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

3月7日のLPSAジャンジャンマンデー(後編)・心ここにあらず

2011-03-17 00:25:12 | LPSAマンデーレッスン
15日(火)の未明、多田佳子女流四段が出てくる夢を見た。私は指導対局を受けていて、終盤まで必勝形だったのだが、☖8七と☗8九玉の局面から☖7七桂と打たれ、トン死を喰らってしまった。さすがにこの将棋は勝ったと思ったのだが…女流棋士はやはり強い。

(きのうの続き)
「いや~、3敗中、2敗が女流棋士からだよ」
とひとりごちると、周りが複雑な反応を示す。私は何かヘンなことを口走っただろうか…?
LPSAマンデーレッスンSスピンオフ「ジャンジャンマンデー」の第4局は、このブログ初登場のN氏と。N氏は競馬業界では有名人で、将棋界でいえばタイトルホルダーのような存在らしい。私は競馬をやらないのでオーラは感じないが、私は有名人に媚びるので、なんとなく緊張してしまう。
N氏はマンデーレッスンの生徒なので、私とはあまり対局したことがない。2年前に2局指したが、私の2敗。ジャンジャンマンデーの星も含め、絶対に負けられない一戦であった。
私の後手番で、☗7六歩☖3四歩☗1六歩☖1四歩☗9六歩☖9四歩☗6八飛。
最近の振り飛車は、どこに振っても角道を止めない。ヒトの家の前を堂々と歩くノラ猫のようで、どうも不愉快だ。☖4二玉に、☗2二角成。☖3二玉と寄られてからだと☖2二同玉と形よく寄られてしまうからだが、この手も一手損のうえに「振り飛車は角交換を避けるべし」のセオリーに反している。それでいて形勢は互角なのだから、困ったものだ。
この日の芝浦サロンは、島井咲緒里女流初段の担当で、相変わらずキュートキュートだった。ショートカットの髪型がよく似合っている。現在は2人の会員が、島井女流初段に指導対局を受けていた。
私は☖2二銀型を活かすべく、☖3五歩~☖4五歩と玉頭位取りを目指したが、伸びすぎだったか。中盤、N氏が☗6一角と打ちこんだ局面の部分図の駒の配置を記す。

先手・N氏:6一角、7六歩、7七桂、8八飛、9六歩、9九香 持駒:歩
後手・一公:5二金、5三歩、6三銀、6四歩、7四歩、8一桂、8二飛、8四歩、9一香、9四歩 持駒:角

ここで私は☖6二角と打ったのだが、N氏が考えているうち、5二の金が、飛車の陰に隠れて浮いていると錯覚した。そこで私は、相手が考慮中にもかかわらず、「まけました」と投了を告げた。しかし盤面をよく見ると☖5二金には☖6三銀のヒモがついており、只取りはされない。
それで私は「イヤイヤ…」と前言を撤回したのだが、一度投了を告げたら、もう負けだろう。N氏はそのまま将棋を続けてくれたが、私の闘志は萎えていた。
以下☗8三歩☖9二飛☗5二角成☖同銀☗8二金☖9三飛☗7二金☖5一角☗8二歩成☖7三桂☗9一と☖8五桂☗同桂☖9一飛☗7三桂成 まで、私の投了となった。
☖8五桂では☖8三飛と寄る予定だったが、それを飛ばして先に☖8五桂と跳ねてしまった。当然☗同桂と取られ、☖同歩は☗同飛で飛車成りが受からない。
仕方のない☖9一飛に☗7三桂成とされ、バカバカしくなって、ここで私は投げた。
戻って、☖6二角では☖7三角と打つのだった。それなら☗8三歩のとき、☖6二飛とこちら側に逃げられる。☖7三角ではなく☖6二角と打ったのは☗7二歩の垂らしがイヤだったのだが、それは二歩で打てない。まったく本局の私は、どうかしていた。
前局の敗戦が尾を引いていたとは言わないが、心ここにあらずの不甲斐ない将棋で、N氏には申し訳なかったと思う。
2局目から4局目まで早く終わったので、5局目が指せることになった。相手はT・K氏。こちらも強敵である。私の最高勝率はむずかしくなったが、最多勝利賞、最多対局賞はまだ視野に入っている。これも負けられない一戦であった。
私の後手番で、☗7六歩☖3四歩☗2六歩☖8四歩☗2五歩☖8五歩☗7八金☖3二金☗2四歩☖同歩☗同飛☖8六歩☗同歩☖同飛。ここで☗3四飛なら角を換わって☖2八歩~☖4五角のつもりだったが、T・K氏は意味不明の☗9六歩。
☖8二飛と引く手も考えたが、☖7六飛と、こちらが先に横歩を取った。と、T・K氏は☗2二角成☖同銀から、☗7二歩☖同銀☗6六角ときた。
これは前日の大野教室で、私が小学生相手に指した手ではないか! この受け方がむずかしい。前日は、ここで☗7七角と打たれたらどうするのだろう、と考えていたので、本局もさして考えず☖3三角と打つ。
ところが☗同角成☖同桂☗2一角と打たれて、受けがないことに気づき、愕然とした。
①☖4二玉は☗3二角成☖同玉☗4二金☖2一玉☗2三歩で先手勝ち。
②☖2三銀は☗同飛成☖同金☗4三角成が、☖7六飛取りと、☗4二銀☖6二玉☗5三馬までの詰めろ。
③☖2三金は☗同飛成☖同銀☗4三角成で、後手がわるい。
④☖2三歩はほとんど考えなかったが、これも☗3二角成☖2四歩☗2二馬の進行となり、純粋な二枚換えで後手敗勢。
とにかく☖7六飛の位置がわるく、どうにも指す手がない。だから私は投了した。
「エッ!?」と驚くT・K氏。「大沢さん、それはちょっと諦めが良すぎるんじゃあ…」
まあ、早い投了のケはあるが、将棋には逆転できる局面とそうでない局面がある。この局面はひじょうに考えやすく、逆転の見込みはまったくない。しかもこれは相手の研究範囲なのだ。
相手を長い間いい気持ちにはさせない、というのが私のポリシーなので、ここで投げるのが最良と判断した。
総手数25手。これは私がマジメに指した将棋の中で、最短手数だった。前局に続いて本局もだらしのない手を指して、相手の方には申し訳ないことをしたと思う。
感想戦はなし。もうやることがないからボーッとする。と、先ほど島井女流初段の指導を受けていたふたりが、今度はお互いを相手に、将棋を始めた。島井女流初段も横に座り、その将棋を見守る。自分の席の横に女流棋士がひっそりとすわる…。私が対局者だったら、ドキドキしてしまうだろう。
そういえばこの前、ドイツ人のFさんと将棋を指したとき、植山悦行七段が私の横に座ったが、あのときはありがたくも何ともなかった。
第1期ジャンジャンマンデーが終了。私の成績は○○○○○○●●○○●●●の、8勝5敗だった。私は連勝連敗タイプなのだ。
受付では、船戸陽子女流二段が中心となって、三賞を確認している。今回は連勝賞やブービー賞も設けられ、かなりの人に賞品がいくことになりそうだ。
しかし、表彰式は次回へ持ち越しとなった。入賞に確信のある人は、賞品を受け取るため、次回のジャンジャンマンデーにも来る必要が生じたわけで、ここらあたりは、マンデー講師がしたたかだった。
お開きのあとは、Hak氏の案内で、とある洋風居酒屋へ向かう。同席はミスター中飛車氏。これは異色の組み合わせだ。最近は芝浦サロンの帰りにどこかへ寄るのが定跡になっているが、人が変われば話題も変わり、おもしろい。
その席で、Hak氏が中飛車氏に将棋ペンクラブへの入会を勧誘する。将棋ペンクラブは商売ッ気がなく、積極的に会員を募集しない。そこにひとり気を吐いているのが若き幹事のHak氏で、彼の営業で何人の将棋ファンがペンクラブに入会したか分からない。
今回も中飛車氏の入会を取りつけ、「やったあ!!」と小躍りしていた。Hak氏の熱意には本当に頭が下がる。
居酒屋では3人均等に飲み食いしたと思うが、Hak氏に多くおカネを出していただき、恐縮した。いつもいつも、ありがとうございます。
コメント (5)
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