イーダちゃんの「晴れときどき瞑想」♪

美味しい人生、というのが目標。毎日を豊かにする音楽、温泉、本なぞについて、徒然なるままに語っていきたいですねえ(^^;>

徒然173☆標高なんと1800m!万座温泉湯治旅 ☆

2014-06-12 23:30:44 | ☆湯けむりほわわん温泉紀行☆
            


 5月の末、珍しく連休がとれたので、大好きな上州の万座温泉までいってきました。
 標高1800mの高地にある、日本一硫黄含有量の高い、濃ゆくてクチゃい白濁湯の理想郷・万座温泉!
 こちら、僕的にいうなら、あの大「別府」とならぶくらい大好きなお湯なんですよ。
 ええ、あのグレートな郡司さんもおなじことをいってられましたがね、マジ、ここ、天国にいちばん近い温泉なんです。
 いま nifty温泉さん のクチコミで過去の自分の訪問履歴を調べてみたら、僕、2006年の6月7日に「万座プリンスホテル」で1泊、あと、2008年の7月23日にもこちらの「湯の花旅館」に1泊してました。
 泊まりはたしかにこの2泊きりだけど、日帰り入浴なんかも含めると、もー 数えきれないほど、僕は、ここきてますね。
 「豊国館」も「万座高原ホテル」も「日新館」のお湯も、みんなみーんな入ってる。
 それっくらい僕ぁここ万座が好きなんスよ---それは、もう無条件に!
 「万座」というコトバの響きを耳にしただけで、僕の鼻腔にはたちまち濃ゆい硫黄のかほりがむあーっとたちこめ、耳にはうぐいすの澄んだ声がこだまし、目には、はるけく高い万座の山々の稜線と空とがくっきりこんと見えてくる…。
 すこーんと抜けきった青空と、山風が運んでくる心地いいい硫黄のかほりと。
 でもって、空の一角では、うぐいすが、ほーほけきょ。

----うーむ、いい咽喉してるな、おまえ、なんつって w。

 もうね、「万座」、ほとんど魔法のコトバだよねえ、ここまでくると。
 端的にいえば、僕、ここの温泉、東の温泉横綱である草津より好きかもしれません…。

 で、その憧れの万座温泉を、ひさしぶりに訪ねてみたんですよ---先月の末にね。
 いままではクルマでいっていたのですが、いまイーダちゃんはクルマをもってないので、電車とバスを乗り継いでいきました。

 横浜を10時にでて→上野→高崎へでて、万座鹿沢口からバスで30分---。

 いやー、関越使ってクルマでいくよりずっと速いじゃありませんか。
 これには、ちょいビックリ。
 万座到着は、夕前の3時ごろでした。
 極上とはいえないけど、まあいい天気---バスに乗るまえに、僕は、こちらの「湯の花旅館さん」に素泊まりの予約入れてたんですよ。
 万座は、温泉的には超・極上の地なんですけど、ここ、食堂もお土産屋もなーんもないんです。
 だもんで、素泊まりだと必然的に飢えちゃうの。
 以前、それで懲りた記憶がありましたので、今回はおなじ轍を踏まぬよう、あらかじめ万座プリンスホテルの1Fのお土産屋さんに寄って、じゃっかんの食糧を仕入れていきます。
 正直、仕事の疲れがたんまりたまってて、体調はイマイチだったんですけど、いざこうやって憧れの万座の地を踏んじゃうとねえ、もう気持ちはウキウキでしたよ。
 「豊国館」によって御主人としばし話し、懐かしの「万座高原ホテル」をちょっち覗いてから、R466を歩いて、本日の目的地であるところの「万座 湯の花旅館」さんを目指します。
 「豊国館」から「湯の花旅館」までは、だいたい徒歩15分くらいの道なりなんです。
 とちゅう、景観のいいところもいっぱいあるしね、内心のわくわくを抑えつつ、イーダちゃんは歩きましたとさ。
 標高1800mの山々に見とれ、ひさかたぶりの万座の景観に見とれ、目のまえにそびえる白根山に見とれ、しばらく歩いてR466を左折すると、ページ冒頭のフォトの景色が見えてきます。
 そのすぐ先が「湯の花旅館」---万座のなかで僕がもっとも愛する、ひなびた湯治宿です。
 PM3:00。「湯の花旅館」さんの前の道は、一列になったスイセンがいっぱい咲いておりました。


    


                 ◆万座温泉「湯の花旅館」◆
               群馬県吾妻郡嬬恋村万座千俣2401
                   ℡:0279(97)3152


 「湯の花旅館」さんはね、純粋な湯治宿なんです。
 中央の廊下には、長期の湯治客のための炊事場なんかも使えるようになっていて。
 その日のお客は、平日のせいもあってか、僕以外は初老のご夫婦が1組いるきりでした。
 玄関をくぐって、受付のとこの呼び鈴鳴らしても誰もでてこなくてね---人気のない玄関でぽつねんと、手持ちぶさたに煙草喫ったりしてる待ち時間が、これが、なんともいえずまたいいの。
 お。玄関のところに、こちらの内湯にもある「猿のこしかけ」が飾ってありましたっけ。
 この珍しいきのこを万座のお湯に浸してつかれば、そのきのこの玄妙な成分が万座のお湯と微妙に交じりあって、なんともいえぬ癌の特効薬になるのだとか…。
 あのザ・ドリフターズのいかりや長介さんが、癌に犯されて亡くなられるまえ、こちらの旅館に長期滞在されて、湯治に専念されていたのは有名な話かと思います。





 10分くらい待ったかなあ?
 しばらくして御主人がやってこられて、挨拶して、記帳して、それから、こじんまりした炬燵と蒲団のある4畳半のお部屋に案内されて。
 体調はイマイチだったけど、もちろん、イのいちばんにこちらのお風呂にいきましたとも。
 ただね、その「猿のこしかけ」のある内湯がいいのはもちろんなんですけど、イーダちゃんのその日のお目あては、その内湯からちょちょいと歩いてでたところにある、混浴露天の「月見岩の露天風呂」なんでありました。
 このお風呂がね、これがまた絶品なんでありまして---その証拠写真、いきませうか---ほい。


    


 どうです---思わず涎が垂れてきそうなお風呂でしょ---?
 (注目ポイント:風呂左の布袋さんと温泉に映ってる空!)
 前回の湯西川・川俣温泉行以来のひさびさの極上温泉だったから、僕はもう嬉しくってねえ---ちょっと長湯しちゃったんだなあ、これが。
 なにしろ景色がいい---白根山が見える、それに、そこらの岩の上にちょっと立つと、お隣りの[松屋ホテル」の屋根が見える、そして何より、高原の草々のそよぎと、なんともいえない深い色の「山の空」が見える…。
 でもって、こちら「湯の花旅館」さんのお湯は、万座のなかでも特に濃いことで有名なんですよ。
 まして、この日のお客はほんの少数---ほぼ、ひとりでこの極上湯を独占状態のわけじゃないですか---温泉好きだったら、こりゃあ誰だって長湯するに決まってるじゃないですか。
 というわけでイーダちゃんは大変長湯したんですよ---硫黄の香りまくるお湯を鼻腔吸いしたり、源泉で目を洗ったり、白濁湯の鏡に映る雲の推移をぼーっと眺めていたり、下手糞な瞑想を試みたりして、気がついたら1時間半くらいあっというまにたっちゃってて…。
 もー おかげで部屋帰ったらバタンキューでした。

 で、2時間ほど蒲団で寝ちゃってたんですが、ふっと夕に目が覚めてみたら、口のなかがなんだか痛いの。
 歯ぐきがなんか腫れあがっちゃっててね---特に上の前歯---前歯がかすかにふれあうだけで、もうズキズキ痛むわけ。
 肩こりや疲労が極になったとき、歯ぐきは腫れるってよくいうけど、温泉効果が、いきなり出ちゃったんでせうかねえ?
 さすが万座の湯っこなり---即効性が並じゃない!
 でも、感心してばかりじゃいられない、あまりにも口のなかが痛くて、それこそ水を飲んでも口のなかが痛むくらいなんで、たまらずまた風呂へと避難することにしました。
 懲りもせずに、またもや「月見岩の露天風呂」へ---。
 さすがに口内が痛むことを慮って、今度は20分くらいに湯浴み時間を加減して…。
 するとね---その20分あまりの湯浴みで、口内の痛みがちゃんとひくの。

----凄ェ、万座湯って。マジ、効果あるじゃんよ…。

 もっとも、そんな風にちょこちょこ湯浴みしてたら、疲れた身体にお湯が効きすぎちゃって、僕は、もうダルくて、ほとんど一晩中蒲団でごろごろ転がってました。
 2008年の3月、別府にいって、やっぱり温泉しすぎて湯あたりしたときのことがしきりに思いだされました。
 読もうと思ってもっていった本を読む元気もなかったな。
 そんな風にほとんど一晩中悶え苦しんでたわけなんですけど、万座の夜はあくまでシンと静かでね、物音ひとつしてこない。
 昼間のあいだかしましかったうぐいす嬢たちも、すっかり眠りについた様子。
 あとね、寒かった---くるときの万座鹿沢口の駅なんて夏日で半袖でも暑かったくらいなのに、ここ、1800m標高の万座温泉の夜は、下界とちがってめっきり寒いの。
 そして、その寒さを見越して、部屋部屋の蒲団には、ちゃんと毛布が用意されていたんです。

----なるほどなあ、ここじゃ、まだ毛布が要り用だってことなのか…。

 で、僕は、蒲団のなかの毛布に身体をくるんだまま、またしても寝返りを打って---。
 寒かった。そして、それ以上に口内が痛く、身体全体も熱っぽくダルかった。
 でも、その夜の「湯の花旅館」さんは、それ以上にひっそりこんと静かなのでありました。
 1800mの山中だけに可能な静けさが、「湯の花旅館」全部をすっぽりとくるんでました。
 都会じゃ、こーゆー種類の静けさを想像するのも難しいんじゃないかな?
 歯ぐきは腫れ腫れ状態で、湯あたり微熱もじゃっかん身体にこもっており、1800m標高の空気はいささか肌寒で、フツーなら決して快適とはいいかねる夜だったのかもしれませんが、そのような俗事から一端視点をパンして、もっと大きな見地から眺めなおしてみるならば---うん、それは、ちょっとばかし豪奢な静けさなのでありました…。


                       ×            ×            ×

 てなよなわけで、この夜のイーダちゃんは、体調は最悪なれど、案外幸せいっぱいだったのであります…。
 たしかにあんま動けなかったけど、蒲団にくるまって目を閉じているときにも、窓の外のクマザサが静かな風にさらさら動いてるのが体感できたし、それに、なんやかんやで結局、僕、6回は極上のお風呂に入れましたしね---。
 特に、寝静まった深夜の宿の廊下をスリッパでペタペタ歩きながら、ひとり風呂場にむかい、硫黄のたんまり香る浴場ののれんをついとあげる刹那の、あのなんともいえない微妙な味わい……
 胸中の足元湧出湯の砂地から源泉のあぶくがまろびでるときのような、嬉しさとくすぐったさがブレンドされたあの特別なたまんない一瞬---。
 自分がホントに温泉が好きなんだなあ、と実感できるのはああした瞬間ですねえ。

 おお、参考までに万座内の小地図、ここに添えておきませうか---


                  

 翌日の朝、僕が温泉の源泉をつめたペットボトルをもっているのを目にとめた宿の御主人が、

----お客さん、そんな小さいのじゃあんまり入らないでしょ? うん、いま厨房であいたばかりの大きなのがあるから、それに入れていったら…?

 なんていってくださって、イーダちゃんはその御好意にまんず甘えることにしました。
 さらには御主人の黒岩さん、素泊まり一泊のお客の僕なんかを、わざわざプリンスホテルのバス停までクルマで送ってくださって---あのときは、ほんとにありがとうございました。
 奇跡の万座湯と「湯の花旅館」さんに感謝!
 最後に、万座全景のフォトを添えて、今回のこの万座温泉紹介のページを閉じたく思います----お休みなさい…。m(_ _)m






P.S. キャンデイさん、お元気?
    僕、g-mailが突如イカれて往生してます。
    よかったらクチコミください。夏あたり、いちどぜひお食事でもいたしましょう。(^.^;>



 

 

     
 


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