雑誌の占いコーナーの末尾によく、<あなたと同じ○○座の有名人にはこんなひとがいます!>
みたいなノリでさまざまな芸能人やタレントさんの名前が乗っているのを見る機会ってとても多いと思うんですが、たとえば僕なんかまったくTVというものを見ないので、知らないタレントさんの名前をならべられてもちょっと困っちゃうワケなんですよね。
そのようなケースがあまりにもつづいて悔しくなったので、太陽星座別の人名録を自分流にこしらえてみようと思ったのが約7年前---登場するキャラもまるきりイーダちゃん好みのアーティストばかりでね、完全に自分用の楽しみのための個人企画のつもりでありました---壁に貼ってひとり悦に入って、その後はずーっと忘れてそのまま貼りっぱなしになっちゃって……。
ところが先日、ある知人が「いや、なに、これ面白いよ」というので、えっ、そうかな? と意外の感に打たれまして、たまたまブログなんかも始めたばかりのタイミングだったので、それならと、これ、公開してみることにしました。
つまんなかったら御免なさい。m(_ _)m
けど、少しでも面白いなと思ってくれたり、あるいは何かの参考にでもしていただけましたら、イーダちゃんは大変光栄です。(^^;
◆牡羊座生まれ◆
アルトゥーロ・トスカニーニ (イタリアの国民的指揮者。「歌え歌え、休止符まで歌え!」と叫びながら火の玉のような指揮をした)
チャーリー・チャップリン (銀幕の喜劇王。哀愁とペーソスにあふれた名作を多々残した)
ビリー・ホリデイ (Jazz史上最高の女性ヴォーカリスト。黒人ということで差別され苦難の人生を辿った。44才で死去)
フィンセント・ファン・ゴッホ (オランダ人画家。牧師になろうとしてなれず、画家になろうとしてなれなかった。多くの絵を画いたが、生涯で一枚しか売れなかった)
ウィルヘルム・バックハウス (ドイツ音楽の伝統を引き継ぐ正統派ピアニスト。ベーゼルドルファーの澄んだ音で淡々と弾くベートーベンが絶品)
サン・ハウス (初期の時代の黒人ブルースマン。ひとを殺して刑務所に入っていたこともあった。ロバート・ジョンソンの師匠)
ニコライ・ゴーゴリ (ロシアの大作家。書いたものすべてが命を帯びて動き出す程の異常な想像力をもっていた。代表作「外套」「検察官」。43才で餓死)
田岡一雄 (神戸山口組の三代目。山口組を現在のように大きくしたのは彼の功績。「田岡一雄」としか書いてない名刺がカッコいい)
和田あき子 (書く必要ないんじゃないかと思うくらい凄い知名度の日本人タレント・歌手。レイ・チャールズが好き)
ヨハン・セバスチャン・バッハ (対位法が得意なドイツの大作曲家。後世のあらゆる音楽家から尊敬された)
◆牡牛座生まれ◆
ロバート・ジョンソン (伝説的ブルースマン。悪魔と取引して音楽の腕をもらったのでは、と噂されるほどギターが巧かった。29才で毒殺される)
デューク・エリントン (ビッグバンド・ジャズの開祖。大変な艶福家だったという。羨ましい。タッチの重いピアノが素敵)
ジェームス・ブラウン (ミスター・ソウルと呼ばれた黒人ミュージシャン。超熱い音楽と生き方。銃撃戦、カーチェイスなんて日常茶飯事だった)
ルー・テーズ (20世紀最高の偉大なるレスラー。ハンガリー系アメリカ人。得意技はバック・ドロップ。なんともいえない風格のあるひとだった)
リトル・ウォルター (ヤクザチックなブルースマン。ハーモニカの天才。マディー・ウォーターズのバンド出身。喧嘩で殺される)
レヴェランド・ゲーリー・デイヴィス (全盲の牧師、兼黒人ブルースマン。フィンガー・ピッキングの天才。あのシンコペーションはコピーできない)
ヨハネス・ブラームス (シューマンに見出された音楽家。重厚だが優柔不断な音楽を多々残す。シューマンの妻のクララが好きだった。手は出したのかどうか不明)
中原中也 (汚れっちまった悲しみに、の詩人。天才だと思う。アレクサンドロスの瞳をもっている。30才のとき狂死)
レイモンド・カーヴァー (現代アメリカの小説家。静けさのなかに暖かさを感じさせる独自の作風。 村上春樹訳の「ぼくが電話をかけている場所」がいい)
ペーター・チャイコフスキー (ロシアの作曲家。超メロディー・メイカーにしてワルツ王。交響曲もいいけど「白鳥の湖」「胡桃割人形」とかもよい)
◆双子座生まれ◆
ロベルト・シューマン (19世紀のロマン派を代表する音楽家。スキゾで淋しい、現代を先取りした名作を多く書く。後年、発狂して精神病院で死亡)
川端康成 (ノーベル文学賞受賞に日本中が湧いた。代表作「雪国」「伊豆の踊子」。孤児として生まれ、その孤独な作風には類例がない。晩年、伊豆でガス自殺)
太宰治 (生まれてすみません、の太宰さん。でも、この言葉は盗作らしい。代表作「人間失格」。情死が好きで最期はやっぱり情死で死んだ)
安藤昇 (渋谷安藤組組長。男のなかの男。戦後のドサクサを学生ヤクザとして駆けまわる。ヤクザをやめて役者になったり、とにかく破格。凄え)
ポール・ゴーギャン (画家。このひとは器用で株の仲買人からボクシング、絵となんでもできた。一時期ゴッホと暮らすも決裂。タヒチに逃げる)
エフゲニー・ムラビンスキー (20世紀ソビエトの天才指揮者。その整った外貌に似合った冷たーい音楽を作った。僕は苦手。でも聴くと感動する。なぜ?)
マイルス・デイヴィス (現代Jazzの巨匠。名トランペッター。パーカーに憧れてJazzの世界に入った。コルトレーンを発見し育てる)
リヒャルト・ワーグナー (上演に4日かかるオペラをシナリオも音楽も凡てひとりで書き、その劇を上演する劇場までぶっ建てた恐るべきドイツ人)
レイモン・ラディゲ (フランスの天才小僧。コクトーとつるんでよく遊んでた。代表作「ドルジェル伯の舞踏会」。20才で死去)
マルタ・アルゲリッチ (アルゼンチン発の女流ピアニスト。ときおりケダモノみたいなピアノを弾く。そこが好きでそこが嫌い)
◆蟹 座生まれ◆
ルイ・アームストロング (通称サッチモ。初期Jazzの偉大なる先駆。トランペットもVocalもパブリングもなんでもござれ。Hot Fiveあたりの録音がいいな)
ビクトル・エリセ (スペインの映画監督。代表作「ミツバチのささやき」「エル・スール」。10年に一度の間隔でフェルメールばりの名作を撮る稀有なひと)
カール・シューリヒト (20世紀前半を代表するドイツの名指揮者。渾名は「老紳士」。モーツァルト、ブラームスの曲の清明な指揮ぶりはまさに絶品)
リー・モーガン (名ジャズ・トランペッター。色気と艶の化身みたいな音楽をやるひと。浮気問題で逆上した妻にクラブで演奏中射ち殺される)
ディオン・ディムチ (多分みんな知らないと思うが50'Sに流行ったドゥーワップ界の白人スター。歌めちゃ巧し。フィル・スペクターが買っていた)
エドガー・ドガ (踊子の連作で有名なフランス人画家。デッサンを重視しアングルを尊敬していた。晩年はほとんど世捨て人と化しパステル画ばかり画いていた)
マルク・シャガール (ロシア出身の幻想画家。パリに渡って本格的に活動。架空のパリ上空にふわーっと舞いあがるような飛翔感がいい)
万年東一 (愚連隊の元祖。映画「兵隊ヤクザ」のモデルになった一代怪傑男。安藤昇の親分筋にあたる。若いころ、個玉誉史緒を殴ったことがあるらしい)
リンゴ・スター (ビートルズのドラマー。ヘヴィーであとノリの実にカッコいいリズムを叩く。初期ビートルズのサウンドの要)
グスタフ・マーラー (20世紀の交響曲作家。抒情的で瑞々しく、喜びと落ちこみの緩急が激しい作風。死ぬのが怖くて、生涯鬱々としていた)
◆獅子座生まれ◆
ジョルジュ・エネスコ (20世紀前半の3大ヴァイオリニストのひとり。呻るくらい気高いひと。ルーマニア出身。あのディヌ・リパッティの名付け親でもあった)
ジネット・ヌブー (ティボーをして<ヴァイオリン界至高の女司祭>とまでいわせた俊英。ありあまる前途をもちながら、27のとき巡業途中の飛行機事故で死亡)
ヨーゼフ・シゲティ (3大ヴァイオリニストよりややあとの世代のヴァイオリニスト。その気迫にあふれたplayには追随者がいない)
キャスリーン・バトル (現代オペラのディーバ。このひと、絶対声を張りあげない。絹のようになめらかなレガートは絵にも描けない美しさ)
ジョン・リー・フッカー (米国ブルースマン。白い背広に身を固め、靴先でこつこつリズムを刻みつつ、沼のようにねばっこいブルースを奏でる。必聴)
ビル・エバンス (白人Jazz Pianist。たまに聴くとすごくいい。耽美的なナルディスがお薦め)
マル・ウォルドロン (晩年のビリーと組んでいたJazz Pianist。音にこめるソウルの量がちがう。山下洋輔がしきりに感心していた)
クロード・ドビッシー (印象派の作曲家。西洋伝統音楽のイデオムから離れた場所で、唯一無二の抒情的な音楽を作った。でも人間的には厭な奴だったらしい)
シャルロット・チャーチ (イギリスの小さな歌姫。12才の頃は凄かった。世界中の老若男女、ローマ法王まで夢中になった。成長した今はどうしてる?)
ナポレオン・ポナパルト (歴史の教科書にでてくるあのナポレオンです。いわなくても分かるよね?)
◆乙女座生まれ◆
チャーリー・パーカー (モダン・ジャズの生みの親。超天才。モーツァルトの次に才能があったのでは。人類最高のアドリブをレコードに残してくれた)
レフ・トルストイ (「戦争と平和」の作者。ロシアの大貴族の家に生まれながら、庶民との経済格差に悩み、晩年無茶な家出を敢行、片田舎の駅で没す)
宮澤賢治 (写真で見ると恐ろしい顔をしてる。でも天才。えぐい詩多数とはかない童話1セットとを残して、銀河鉄道で星空の彼方に逝っちゃった)
井上陽水 (もしかしたら美声ナンバーワン? さらには詩も凄いから天は二物を与えずというのは嘘だと判る。ただ、声が乱反射してた昔のがよかったという声も)
オーティス・レディング (もうひとりのミスター・ソウル。このひとの歌は文字通り胸を抉る。辛い。27才のとき、やはり飛行機事故で死亡)
アントン・ブルックナー (長い長い長ーい交響曲を書いたひと。クラッシック・ファンでも擁護派と否定派に大きく分かれる。天空に響くオルガンみたいな音楽)
矢沢永吉 (本人はロックといっているけど、実は完璧ブルース・シンガー。歌めちゃ旨し。ライブで失神しそうになった)
塩田剛三 (合気道の達人。植芝盛平の弟子。中学生より小柄な体格のくせに、ロバート・ケネディのボディーガードを一瞬でひっくり返し、皆を唖然とさせた)
バディー・ホリー (自分で作って自分で歌うスタイルの始祖。ロックンロールのセンス抜群。きらきらしてる。飛行機事故で23才のとき死亡)
ジョン・コルトレーン (乙女座の連中は、しかしどうしてこうも苦しげなのか? その筆頭株主がこのひと。このひとのテナーサックスは修験道みたいだ)
◆天秤座生まれ◆
ウラディミール・ホロヴィッツ (古今東西を通じて恐らく最高のピアニスト。少々頭がおかしくて、20年近く引退してたけど、あれほどの才能の主ならまあ仕方ない)
グレン・グールド (これも凄い。よくぞ同時代に生きていてくれました。市場で評価の高いバッハはむろんいいけど、ヘンテコリンなモーツァルトも好き)
アルフレッド・コルトー (演奏家は天秤が多いなあ。ピアノの詩人コルトーの詳細が知りたくば、徒然その17のコルトーの箇所を読まれたし)
ジャック・ティボー (超色男で詩人で天才ヴァイオリニスト。書いてて悔しくて厭になるが、このひとの演奏にはほんと抵抗できない。魔法みたいだ)
バド・パウエル (チャーリー・パーカーと同時代の黒人ジャズマン。モダン・ジャズ・ピアニストの始祖。天才。だもんで早死に。栄養失調だった)
ジョン・レノン (ビートルズのリーダー。名ヴォーカリスト、平和主義者に前衛芸術家と、さまざまな顔をもつスーパースター。80年、CIAの手により暗殺される)
レイ・チャールズ (Black Musicを今日の興隆まで導いた、偉大なる音楽家のひとり。盲目。和田あき子のアイドル)
チャック・ベリー (ロックンロールの生みの親。ジョンにいわせれば偉大なるロックンロール詩人だそうだ。ゆるゆるのステージが面白かった)
坂口安吾 (文士の中の文士。太宰の先輩。人気は太宰だけど、実力はやっぱこのひと。いうことが凄すぎて本を読みながらひっくり返ったことが何度もある)
アルチュ-ル・ランボー (フランスの誇る詩人。いや、誇るだけあって凄いです。このひと、詩は若い頃の3年位しか書いてない。その3年だけで歴史に残った)
◆蠍 座生まれ◆
フョードル・ドストエフスキー (近代最大の文豪。ロシア文学の頂点。代表作「カラマーゾフの兄弟」。無意識の底まで暴露するような底光りする洞察力が不気味)
ドメニコ・スカルラッティ (バッハと同年生まれのイタリアの作曲家のくせに、バロック臭のしない、時代離れした、モダンなクラビィーア曲を多数残した)
クリフォード・ブラウン (マイルスと同期の米国ジャズマン。まさに天性のトランペッター。その歌心は流麗かつ無敵。55年自動車事故で死亡)
クロード・モネ (水蓮の連作で有名な印象派の巨匠。のちにルノワールらとならんでフランス印象派の代名詞的存在となる)
フランツ・リスト (音楽史上初のヴィルトゥオーソ・パガニーニを聴いてたまげ、僕はピアノのパガニーニになると宣言。そして実際そうなったんだから偉い)
ニッコロ・パガニーニ (ヴァイオリンの妖怪。とにかく破格に巧かったらしい。アダージョになると批判的な批評家もとたんに涙を流したというんだから普通じゃない)
ジョルジュ・ビゼー (カルメンの作曲家。これだけのメロディー・メイカーが生前受けなかったというんだから世の中分からないもんさなあ)
マリー・ローランサン (20世紀初頭のパリの女流画家。彼女が画く女はみんな精霊になる。だもんでパリの貴婦人は皆われ先に画いてもらいたがった)
ジョニ・ミッチェル (アメリカのフォーク・シンガー。オープン・チューニングのギターにあわせて朗々と歌う「青春の光と翳」が忘れられない)
五嶋みどり (故バーンスタインが「別の星からきた怪物」と呼んだくらい別格の大ヴァイオリニストだった。20歳すぎたら普通のヴァイオリニストに戻っちゃったが)
◆射手座生まれ◆
ルードヴィッヒ・ヴァン・ベートーベン (それまで名人芸がメインだった西洋音楽界に「交響曲の時代」を築いた作曲家。晩年の耳の疾患はあまりにも有名)
ジミ・ヘンドリックス (ジミヘンはある意味、ロックの頂点を体現した存在だったんじゃないだろうか? 唯一無二の天才ギタリスト。27才時に麻薬過で死去)
ヤン・シベリウス (西洋伝統音楽とは文脈の異なる、寡黙で内気な音楽を書いたフィンランドの作曲家。星空みたいに純な音楽は恍惚の極み)
エドヴァルト・ムンク (ノルウェイの画家。ヴァイキングの末裔。代表作「叫び」「生命のフリーズ」。どの絵にも血の濃さとしかいえない不気味な影がある)
リトル・リチャード (ロックンロール・シャウターの元祖。P・マッカートニーに初めてこれを聞かされたジョンは驚きのあまり口もきけなくなったという)
種田山頭火 (明治の俳人。「ほろほろ酔うて落ち葉ふる」「今日も一日風を歩いてきた」等の作品が有名。一生の大半を放浪のうちに過ごす。涙)
寺山修司 (青森出身の天才歌人。青森という土地そのものの呪いのような歌や詩編を多く残す。「大工町寺町米町仏町老婆買う町あらずや燕よ」)
ホイス・グレーシー (日本からブラジルに伝わった柔術---ブラジリアン柔術---の伝統を継ぐ達人。兄のヒクソンと共に一時代を築いた)
マリア・カラス (オペラ史上最高の歌姫。歌手としても女優としても天才だったため彼女が泣くと劇場も泣いた。海運王のオナシスと結婚し実生活でも栄華を極めた)
キャスリーン・マンスフィールド (英国の女流作家。ナイーヴで繊細な作風。代表作「園遊会」で死者に自分の帽子を詫びるシーンはいまもたまらん)
◆山羊座生まれ◆
エドガー・アラン・ポー (天才詩人にして探偵小説の元祖。代表作「盗まれた手紙」。こんな切れる人間が存在するのかと呻るくらい切れる人。40才時アル中で死去)
エルヴィス・プレスリー (それまで差別されていたロックンロールを世界中に振りまいたエルヴィス。その意味で音楽史のセカンドインパクト。まさにキング)
ジャニス・ジョップリン (ジミヘンと共に60'Sロックのシンボルだったジャニス。まさにロックの女王。ジミヘンとひと月違いで死去。27才。やはり麻薬過だった)
クララ・ハスキル (女流ピアニスト。チャップリンが私が出逢った3人の天才と呼んだ中のひとり。多分近世最高のモーツァルト弾き。ポロンとやっただけで音がちがう)
エリック・サティ (「三つのジムノペティ」があまりにも有名。家具としての音楽の提唱者。変わり者のひねくれサティ。でもときたま無性に聴きたくなる)
モハメッド・アリ (米国ボクシング史上最強の黒人ボクサー。チャンプにして英雄。兵役を拒否してベルトを取りあげられたりしたが信念を貫いた。男はかくありたい)
稲垣足穂 (川端さんや太宰と比べると知名度はないが凄い天才。三島由紀夫もこのひとを畏怖していた。代表作「一千一秒物語」「弥勒」)
ボ・ディドリー (ロックンロール初期の牽引車のひとり。ジャングル・ビートの生みの親。ほら、ペギー・スーとかあのリズムですよ)
ニコラ・ドスタール (現代ロシアの画家。真白い屋根の並んだ風景ばかりを生涯に渡って書きつづけた。たまんなく淋しい絵。でもちろっとあったかい)
アルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリ (イタリアの天才ピアニスト。気分が乗らないと演奏しない人。生涯に半数のコンサートをキャンセルしたといわれている)
◆水瓶座生まれ◆
ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト (超天才。努力の跡の全く見られない、完璧無比の音楽を欠伸するようにぽんぽん生みだした異常な作曲家。37才で死去)
フランツ・シューベルト (あまりにも美しい青春の抒情と死神の死の誘いとの両面を同時に音楽にできたドイツの作曲家。31才のとき梅毒で死亡)
ウィルヘルム・フルトヴェングラー (クラッシック音楽界の恐らく最高のカリスマ。彼の指揮するオケでないとベートーベンは鳴らないと考えている人は今も多い)
フリッツ・クライスラー (20世紀前半、世界で一番人気があったヴァイオリニスト。彼の音楽はいつもヒューマンで暖かい。ユーモレスクがお薦め)
ジャクリーヌ・デュ・プレ (女性チェリストの最高峰。ケルトの情熱をこめて奏する彼女のチェロは骨太で、音を聴いてるだけで泣けた。42の時多発性硬化症で死亡)
スリーピー・ジョン・エステス (戦後再発見された米国のブルースマン。極貧にして盲目。鉛筆をカポ代わりに彼が歌いだすと、聴衆の空気が瞬時に変わった)
エルモア・ジェームズ (米国のブルースマン。エレキギターを大音響にしてボトルネックを滑らせるその熱い音楽は追随者を呼び、一時代を築いた)
サム・クック (50'S後半から60'S前半にかけて活躍した黒人歌手。ソウルの先駆。伸びのあるVocalは素晴らしかったが、33才の冬の夜、モーテルで射殺された)
ラーマクリシュナ・パラマハンサ (19世紀生まれの印度の聖者。サマディの法悦状態に入ると蜂がとまっても微動だにせず、三昼夜その姿勢のままでいたという)
アントン・チェーホフ (トルストイがお嬢さんと呼んで可愛がった彼は作家であり同時に医者だった。哀愁のこもった珠玉の名作を残した。代表作「桜の園」)
◆魚 座生まれ◆
ハンス・クナッパーツブッシュ (フルヴェンと同時代のドイツの指揮者。愛称クナ。練習嫌いだったが、その気になったときは誰も及ばない怪物的な音楽を聞かせた)
ディヌ・リパッティ (ごく短いフレーズをさっと弾くだけで、この世ならぬ清い空気をふりまけた天才ピアニストだが、天才の常として彼も夭折。白血病だった)
モーリス・ラベル (スイスの精密時計と呼ばれたフランスの作曲家。超絶の作曲テクをもった男だが、ルービンシュタインにいわせるととてもナイス・ガイだったらしい)
フレデリック・フランソワ・ショパン (ポーランド出身のピアニスト兼作曲家。白い服で白い馬車に乗って貴族の令嬢にレッスンしにいったりしてた。判らん)
アントニオ猪木 (レスリングもいいが顔がいい。決めの顔は恐らく世界一でルー・テーズも超えるだろう。得意技は卍固め)
スヴァトスラフ・リヒテル (ソビエトのピアニスト。シューベルトの晩年のソナタをあの世に沈みこむような遅いテンポで延々と弾ききった最初の巨匠)
ジョージ・ハリソン (ビートルズのリードギタリスト。一聴するといかにも下手。ジェフ・ベックもあのギターだけは代わってやりたかったとかいってるけど?)
梶井基次郎 (「檸檬」の作者。川端康成をことのほか慕っていた。ほかにも繊細な好短編を多く残すが肺病のため若死にする。またか)
オーネット・コールマン (フリージャズの開祖。他のフリー勢は頭でっかちの印象があるが、この人は自然体。どんな状況でもファニーで抒情的な音楽をやってくれる)
ライトニン・ホプキンス (コード3つしか使わないのに、なんでこんなに豊穣なブルースが演れるのかさっぱりわからない究極のブルーズ親父。グレート!)