イーダちゃんの「晴れときどき瞑想」♪

美味しい人生、というのが目標。毎日を豊かにする音楽、温泉、本なぞについて、徒然なるままに語っていきたいですねえ(^^;>

徒然その226☆ ポエム<風に吹かれて>☆

2016-03-03 03:18:41 | スケッチブック



    縁(えん)ってなに?
    友達ってなに?
    ボクは風に問いかける
    風は なんとも答えなかった

    恋ってなに?
    出逢いってなに?
    青空にはりついた雲にボクは問いかける
    雲は なんとも答えなかった

      春までほんのちょっとの矢先に
      大事にしてた花が枯れたんだ
      喧嘩するたびショボくれていった花なんだけど
      花ごと落ちるほど傷んでいるとは想わなかった
      でもさ…枯れちゃったんだな
      そう、枯れちゃったんだ…

    夢ってなに?
    約束ってなに?
    ボクは通勤電車の車窓ごしに問いかける
    街は なんとも答えなかった

      別れのことがいちども
      よぎらなかったとは いわないよ
      正直、それは、喧嘩するたび
      いつも窓ごしに流し目くれていった
      だけど…実際にそれにこられてみると
      うん、実際にそれにこられてみると…

    愛ってなに?
    サヨナラってなに?
    新しく巡ってきた春にボクはこっそり問いかける
    春は なんとも答えなかった…

      空に弥生の風が吹く---





-----2016.3.3.AM3:18.YOKOHAMA.           

徒然その94☆病気の冬の日☆

2012-01-13 23:36:22 | スケッチブック
              


 あのー ワクチン打ってたのにA型インフルエンザになっちまった頓馬なイーダちゃんです。(ToT)
 いま、蒲団にて療養中---噂のおクスリ「タミフル」を飲んで、ひっそりと世間から冬眠してます。
 熱だして寝込むなんてマジひさしぶり!
 小学校1年のときに水ぼうそうで寝こんだときのこと---
 4年のときに愛知の豊川の家で寝こんじゃって、ずっと天井を見てたときのこと---
 そんな超・遠い過去の追憶が、枕辺にふっと去来したりして、自分ながらややびっくり。
 
----ふむ、すると病はひとを詩人にするというプルーストの説は、あれはけっこうリアルなんだな…。
 
 てなことを勝手に思ったり、いい気なもんです。
 ふだん、寝たきりのひとの世話なんか日常的にしてるくせに、いざ自分もおなじ境遇になってみないと、ニンゲン、全然他人のことなんて分からないもんなんだなあ、そうか、こんなに不自由なんだ、と超・痛感。
 「他人事」と「自分事」とのあいだには、太古のむかしから、深くて暗ーい河が流れておじゃるようですなあ。
 いったいどうやってこの無常の河に橋を掛けたモンでせう?
 あまり体力的にPCに向かっていられないので、熱が7度代に下がったとき、うつ伏せに寝ながら絵を画いてみ申した。
 題して「病気の冬の日」---。
 僕なんかはまだ元気が残ってるから、障子や庭までの距離がこんなもんで済んでるけど、もう何年も寝たきりのひととかだと、障子と庭への距離はいかばかりのもんなんでせうかねえ?
 距離とかそーゆーレベルをとっくに超えちゃって、蒲団と庭との畳の境にグランド・キャニオンみたいな渓谷ができてたりね。
 あるいは、蒲団と障子のあいだが無限の星空で遮られていたり…。
 想像するのが、なにか怖いような気がぞくりとしちゃいました---。
 
 ま、今回はこの病床の女の子のように病気につき一回休みということで---では、そろそろくたびれてきたんで、お休みなさい---。m(_ _)m
 
               

徒然その34☆イーダちゃんの手作りマザーグース☆

2010-12-14 00:30:36 | スケッチブック
         

     
        ルシュフェラージュ・ドドンパ
        早く起きてよ---もうお昼だよ!

        ルシュフェラージュ・ドドンパ
        早く起きてよ---
        Dr.ランジェリンが来てるよ!

        ルシュフェラージュ・ドドンパ
        起きてよ
        起きてよ---いますぐに!


 なんのこっちゃって感じですが、これ、過去のイーダちゃんの作品なんですよねえ。
 懐かしいな---10代のころの詩(?)ではないでせうか。
 当時からマザーグースやアリスの「不気味可愛いナンセンス世界」がとっても好きでして---だって、こういう感触のナンセンスって日本の土壌にはないもんですからね---それなら、と自分なりに試作してみたのがこれだったというわけです。
 いや、厳密にいうと日本にもナンセンスはなくはないんですが---「かごめかごめ」とか地方の囃し歌とか---どうしても向こうさんほどポピュラーじゃないし、日本の風土の影響を受けて、湿度というか、どこかでやっぱり「濡れ」ちゃうんですよね、日本のナンセンスの場合には。
 そういう湿気やニンゲンの「情」のぬめりを排除して、ちょっぴり苦めの残酷なナンセンスがやりたかったんですよ。
 もっとも、実際の出来は、理想からほど遠いモノになっちゃいましたけど。
 詩の文字群で表現しきれなかった不気味感の残りの部分を、せめてイラストで補填してる感じ---あ。このイラストもイーダちゃん作であります---が、まあ微笑ましいといえば微笑ましいかもしれないけど…。
 上の詩の出来は自分でもどうかと思いますが、この詩の主人公の「ルシュフェラージュ・ドドンパ」という名前だけはけっこう長いあいだ気に入ってて、愛着もありました。この名前、生まれるまでにまる2日かかってるんですよ。大学の講義のとき、教科書のうしろでずっとあーでもない、こーでもない、と模索してたんです。一度はこの主人公の少年が活躍する、国籍不明の学園メルヘンを書こうと思ったこともあったかな---「第1章:ドンちゃんの遅刻」とか「第2章:ドンちゃん雲にのる」とかね。
 ま、古い話です。もうひとつ、試作いってみませうか。
 今度は、マザーグースをもうちょっと湿らせて、それに少女漫画を軽く絡めた感じ。


                    


                  「尻軽娘のバラッド」
        
        そうよ---アタシは尻軽娘
        お尻はとっても軽いけど
        心の軽さはそれ以上!

        そうよ---アタシは尻軽娘
        心はいつも飛んでいる
        縛れるモンなら縛ってごらん!

        だけど---アタシは尻軽娘
        羽根より軽いこの心
        ホントはいつでもゆれている---

        そうよ---アタシは尻軽娘
        毎夜3時に眠るとき
        いつもちょっぴり想うこと…

        明日………きっと
        優しいひとがアタシのまえに---

        そしたら…
        そしたら…
        心を3度 ノックして---


 うわ。読みなおしたら、これ、全然マザーグースになってないゾ。
 かろうじてイラストだけがそれっぽいけど、あとはイカンですな、むーっ…。
 もうひとつだけ、英国風なの、いってみませうか。


                    「紳士スティーブンソン 」

        紳士スティーブンソンは火事が好き
        いつも弁当もって駆けつける

        火事だ!
        火事だ!
        消防車が駆けつけると
        スティーブンソンはいつもいる
        ニタニタ見物うれしそう

        ---ひとの不幸がそんなにうれしいのか?
        ある日誰かがそういった
        ---失礼ですが
        スティーブンソンは答えた
        ---ひとの不幸ほどおもしろいものはありません

        次の日 
        スティーブンソンの家が火事になった
        スティーブブンソンも焼けた

 
 うーむ……。まとまっちゃいますが、なんというか、なんでこんな勧善懲悪にしちゃったんだろう?
 たぶん、勧善懲悪という節理そのものの残酷さ、みたいなのを表したかったように思うのですが、成功してるとはいいかねますな。わざと意地悪く書こうとしてる努力がちらちらとほの見えて、そのへんの小市民性がややいじましい感じというか。
 本物の天才はまるきりそのへんがちがうの---たとえば、寺山修司---。

----色鉛筆にまたがっていくぞ地獄へ菓子買いに (寺山修司「ぼくのつくったマザーグース」より)

 うおー、と叫んで、黙りこむしかない出来です。なんだ、こりゃあ。(ToT;>
 なぜ、色鉛筆なんだ? なぜ、地獄で菓子なんだ? といったような諸々の疑問をこえて、寺山修司ワールドの血みどろの不条理なポエジー群が、説明するよりさきにこっちの心の岸にもう上陸しちゃってる。
 なんちゅうスピーディー。 
 はっと気がついたら、もう咽喉のあたりに赤いマチバリなんか刺しこまれてる感じ。
 かなわないよ、こんな無邪気には---でも、さらにひとつ、追加オーダーいきますか。

---ねんねんころり ねんころろ ねんねんころころ 皆殺し (寺山修司「田園に死す」より)

 す、凄すぎる…。(xox;/ ←(絶句マーク)
 かたちは全然マザーグースしてないんだけど、精神がこれマザーグースの詩群の集合無意識界にまでまっすぐ到達してますね。
 なぜ、子守唄の「ねんねこ」いう民族的な遊戯フレーズがラストの皆殺しという単語に逢着するのか?
 そうして、その展開に、なぜ、違和感や無理強い感がちっとも伴わないのか?
 これは、冷や汗モンの怒濤の詩才であり天才ですよ。ただの2行でしかないのに超・寺山修司してる。これは、脱帽するしかないですね---。

 こうして、マザーグースの詩句に寄せて、自らの才知をさりげなくアピールしようとしたイーダちゃんの計画は中途で座礁したのでありました…。(ToT)
 けど、まあ挫折してよかった。妥当な終り方と思いますよ。
 最後に、ホンモノのマザーグースから詩片をひとつ引用して、このページを締めようと思うんですがいかがでせうか。
 
         ゴータムむらの おりこうさんにん
         おわんのふねで うみにでた
         もしもおわんが じょうぶだったら
         わたしのうたも ながかったのに
                         (講談社文庫「マザーグース」より)

 シンプルで、気取りがなくて、分かりやすくて、しかも、余韻が残ります。凄い。
 さすが、250年も歌い継がれてきた本家の実力は伊達じゃないですね---マザーグース、やっぱり好きです、イーダちゃん。(^.^;>
  
 
            

徒然その20.5☆ スケッチブックより--ポエム「ペコちゃん2」☆

2010-11-06 07:31:57 | スケッチブック
                             

                          ペコちゃん2

                       ペコちゃんは猫をひろう
                       ペコちゃんは目に涙をためて
                       かなしい映画の話をする
                       そうだ--ペコちゃんはやさしい

                       ペコちゃんは大阪生まれ
                       ペコちゃんはバトミントンをする
                       ペコちゃんは小学生くらいに見える
                       そうだ--ペコちゃんはかわいい

                       まんりき荘のペコちゃん
                       生まれ故郷の江の島を見せてあげたいな

                       ペコちゃんは猫をひろう
                       ペコちゃんは目に涙をためて
                       かなしい映画の話をする
                       そうだ--ペコちゃんはやさしい…


                   



------お前は小学生かよっていうような作品。大学んとき書きました。やはり片思いのペコちゃんへの気持ちを歌ったもの。連作っていうんでしょうか、こういうのも? これは初代ペコちゃん創作の2日後くらいに寮の部屋でできたんです。ペコちゃんの本名も顔もいまじゃあんまり覚えてません。でも、こうして思いだけが残ってる。ふしぎだなあって思います。

徒然その19.7☆スケッチブックより--ポエム「家高」☆

2010-11-01 21:29:22 | スケッチブック
                        
 
                 家 高

はじめて逢ったのは芸大の北山寮
授業をさぼって朝寝してたらななめ前の内山の部屋から
生ギターの音がして それがどうも聞いたことある曲なのよ
インストのギター曲 どっちかというとツービートかな
でもってなんかマーチっぽい
まちがっても内山の趣味じゃない
というよりこれはちょっとまえに自分が練習してた曲じゃないか
    
で 俺は部屋を飛びだし
ノックもせずに内山の部屋の戸をあけ
奥のほうでギターを弾いていた男をぐっと指さし
「ジョージア・キャンプ・ミーティング!」
     と叫んだんだよ

覚えてるか---なあ?
それがお前だった 家高? ヘンな名前だなあ?
最初 お前はずいぶん恐縮してて
あとから聞いたら それは俺のこと先輩と勘違いしてたんだってな?
まあ そのへんはどうでもいいや 俺はとにかくその午
お前の弾いてくれたギターにぶっ飛んだんだ

うまかったよ いや もう
ジョージア・キャンプ・ミーティングではベースの下降ライン
5弦のハイポジからすかさず6弦2フレット
シャープのファを親指でスピーディーに押さえたのにはたまげた
次に弾いてくれたオーパスも凄かった
あのトリッキーな3連ハーモニックスのリズム感!
さらにはイサトさんのカステーラ
「うわあ…」
まいったよ 俺がずっと難しい顔してたのはさ
心底お前のギターにたまげたからなんだ

それまではわりと自分ではうまいと思っていたわけ
それがさ お前はもうリズム感からしてちがうじゃん?
ひとさし指と中指の2本で速いフレーズをさーっ弾くじゃん?
しかも聞かせどころを心得てて
インストなのにちっとも退屈させないんだもんな

あのあと俺 部屋にこもってギター何時間も弾いたのよ
でも ダメだあ
2本指のタタタターッ できねぇ
スムーズでシャープなポジショニングもNG
俺が弾くとどの曲ももたれてまったりしちゃってさあ
どうにも田舎料理っぽくて
俺はほんと 悔しかったなあ
                                       
で お前にイサトさんのこと教わってさ
教則本なんかもしっかり買って練習したんだよ
お多福も静香もなんとかマスターして
でも お前がまた内山の部屋に遊びにきておなじ曲弾きだすとさ
やっぱちがうんだよなあ 俺のとは
うまいんだよ お前のが 圧倒的に

それから一緒にギター弾いたり いろいろやったよなあ
お前が俺のオリジナルのゴシック様式の部屋とか
パンドラの箱とか あっち系の誉めてくれたときは嬉しかった
ただ俺 お前のオリジナルはあんま印象残っていないんだ
残っているのはあれだね 内山の詩にお前が曲をつけた
スパゲティ・ラヴソング サビに移る直前の
あの下降の前ノリシンコペーション!
あれはスゲー格好よかった

卒業を境に お前と俺との縁は切れた
でも仕方ないよな こういうのは
もともと関西と関東だったし
特に親友ってわけでもなかったしさ
結局 卒業後15年 一度も逢わなかったし
はっきりいって他人だったよなあ 俺ら
ときどき 内山伝いに噂を聞いたりもしたけど
俺はお前のことなんかまるきり忘れてすごしてた
やらなきゃいけないことは他にもいっぱいあったからな

だから お前が死んだって内山から聞かされたとき
むろんびっくりはしたけど
そんなに俺は悲しまないんじゃないかと思ってたんだ
だって 15年逢ってない他人だし
あんまり遠い過去の話すぎるしね

けど あの夜---
お前がクルマにあてられて死んだって聞いた夜
追悼のつもりで埃だらけのギターだして
鈍りまくった腕でイサトさんのナンバー弾きだしたらさ
しばらくして なんか たまんなくなった
たまんなくなって 少しだけ歯をくいしばった…

いま イサトさんのCDを聞きながらこれを書いている
俺 ほんとは昔話なんか大嫌いなんだ
いつか内山が俺の歌を書いてくれたときも
嬉しかったけど それはなんかちがうんじゃないかって
感じはどうしても拭えなかった

じゃあ なんでこんなの書くのさ?

怖いからだ
お前が死んで それから内山もいなくなったら
内山の部屋でみんなで音楽してたあの過去が
この世からまったく消滅するみたいで恐ろしいじゃないか
だから書いた お前と内山にむけて書いた---

家高 お前はいなくなった
なにが起ころうがもう二度と逢えないわけだ
俺も日ごとにお前のことを忘れていくと思う
日々の暮らしは案外忙しいからな
けど 俺はさ それまで忘れていたって
ギターに触れればきっと お前のことを思いだす
指がひっかかって演奏がとまるようなとき あるいは
きついポジショニングにめげた左手がリズムを怠けたがるとき
あの日 内山の部屋でお前が鮮やかに弾ききった
ギター曲のリフが 俺の耳元できっとしなやかに鳴るだろう…

                                      ------2000.12.22深夜.

------大学のとき、俺、こいつとグループ組んでたんですよ。彼はほんと、ギターが巧かった。後年、35くらいのときに会社辞めてプロになったんですよね。東京なんかもたまにきてたらしい。で、一度連絡しなきゃな、と思ってた矢先に交通事故で死んじゃった。相手は小学校の女の先生のクルマだったとか。こんな場所で事故が起こるのかってくらい見通しのいい場所ですよ。僕も現場見にいったんだけど。死ぬときってそういうもんなんですねえ。で、葬式後半年くらいのとき、この詩書いて、大阪の彼のうちまでもっていった。そしたら、奥さんが待っててくれて、いろいろ話しました。その日、猫がずっと帰りを待ってそわそわしてたって話が胸に染みました。 それもいまじゃ10年前の昔話になっちゃいましたけど…          

徒然その18.5☆ スケッチブックより--ポエム「ペコちゃん」☆

2010-10-31 09:01:24 | スケッチブック
                      

                     ペコちゃん

               ペコちゃんの心は風より軽い
               だからホラ--
               こうして空を飛んでいる

               ペコちゃんの夢は
               ビー玉をすかして見た雲の色
               だからホラ--
               こんなに優しい目をしてる

               肖像画を画きたいんだけど       
               似合う花はなんだろう?
               たんぽぽの花より軽くて
               優しい花を教えてよ
               僕は想うんだ
               それはきっと…

               ペコちゃんの心は風より軽い
               だからホラ--
               こうして空を飛んでいる




-----おっそろしいほど遠いむかし、芸大の授業中の段々デスクで2分くらいでさらさらって書いちゃった詩。たしか同人誌にも乗っけたような…。 当時イーダちゃんは友人のマンションの管理人の娘さんに恋していたのでありました。その娘のあだ名がペコちゃん(^.^;>