イーダちゃんの「晴れときどき瞑想」♪

美味しい人生、というのが目標。毎日を豊かにする音楽、温泉、本なぞについて、徒然なるままに語っていきたいですねえ(^^;>

徒然その191☆<Smokey Night!>by イーダちゃん☆

2014-11-30 01:39:34 | ☆イーダちゃん音楽工房☆
                                


 Hello、ここんとこ、アコギの二重奏にハマリまくってるイーダちゃんデス。
 ほかの記事を見たくてこられる方にはまことに申しわけないんですが、やってて楽しいもんはもーしょうがねえ。
 てなよなわけで今回も、イーダちゃんオリジナルの楽曲でーす。

 題して---<Smokey Night!> 

     youtube iidatyann

か、もしくは、

     http://youtu.be/fzLEihWBMvc

 で、すぐご覧になれるかと思います。
 いや~ 音楽は僕、才能ないと思うんだけど、とにかく好きなんスよ。
 やめられないとまらないというか、なんか間違った路線に歩きだしてる気もするんですが、まあ、それもまた人生---フランス人のよくいうところの、いわゆるセ・ラ・ヴィってやつで---。

 この曲はブルーズです。
 別れの前夜あたりの、なんちゅーかやるせない男女のブルーズ。
 恋愛末期の、紡ごうとしても紡ぎようのない過去、あの後悔と焦燥と寂寥と齟齬感にあふれた、もつれまくったビターな想いを歌にしてみました。
 作詞作曲歌演奏、オールイーダちゃん。

 あなたにも・ビターフィーリング・あげたい… w

 歌はあいかわらずヒドイんだけど、聴いてもらえれば幸いです---(^o^;>




               

徒然その190☆ フィリップ・K・ディック日和 ☆

2014-11-22 21:03:52 | ☆文学? はあ、何だって?☆
                                  


 Hello、みなさん---!
 なんか最近、仕事・プライヴェート・その他で超・多忙な日々がつづき---その内実はそのうち当ブログで発信できるかもしれません---厳密な休みというのがまずなかったここ最近のイーダちゃんだったのですが、たまたま先日、一日の予定がぽこっと空きまして、身体中疲労でカピカピだったんで珍しくどこにも出ず、部屋にこもって寝転がったままずーっと本を読んでたんですよ。(DVDとか観る元気もなかったの)
 なぜか、品目は、SFの巨匠、フィリップ・K・ディック!
 うん、僕、ディックはずいぶん好きなんですよ…。
 ただ、長編読む元気はなかったから、ディックの短編集から「変種第2号」ってフェヴァリアットの短編を、まあ再読してみたわけですよ。
 そしたら、これが面白い---記憶以上にキレてたの。
 あんまり面白かったんで、その勢いにのって、創元SF文庫の長編「虚空の眼」まで読みはじめちゃった…。
 
 ここで、ディックを知らない方のためにまえもって説明しておきますと、ディックってね、なんだかカフカ的な香りの匂いたつ作家さんなんですよ。
 SFならでの小道具、念動力者、予知能力者(プレコグ)だとか、その能力をとめうる不活性者だとかが安売りみたいにやたらとボコボコでてきて、SF部外者からしてみれば、とってもウサンくさい、3流ペーパーバックライターじみた、まあ活劇というか一種漫画ライクな展開が売りなひとなわけ。 
 僕も最初はディックのこのいかにも安手SFっててノリについていけなかったひとり。

----プレコグ? なによ、それ? もー うさんくせえったら…。

 けど、贔屓筋のスタニスラフ・レムだとか日本のSF作家たちも軒並み手放しで誉めちぎってるんで、こりゃあちょっとは読んどかなきゃなって読みはじめたのが、デッックと僕との最初の機縁だったように思います。
 でもね、モロ安手SFチックな状況を辛抱しいしい読んでいくと、だんだん感触が変わってくるの。
 ていうか、体臭、かな?
 どんな巧妙なストーリーや緻密な展開をでつちあげても、語り部である作家の体臭ってどうにも隠せないじゃないですか。
 フィリップ・K・ディックそのひとの、なんともいいようのない、ひととしての体臭---もしくはリアルティー。
 それに自分が徐々に打ちのめされていく過程が、なんか、モロにこう「見えて」くるわけ。
 ええ、ディックは、凄い…。
 一生活者としては、ほぼ落伍者に近い、麻薬まみれでコンプレックスの塊みたいな---ディックってたぶんそのような素顔の男だったんでせうが、彼が、息もたえだえになって、己の信じることを訥々と述べる、ほとんど遺言みたいなコトバの羅列には、なんというか異様なリアルティーと説得力とがあるんです。
 僕は、どっちかというと正常部類の一般人ですから、地獄の淵から息もたえだえみたいな調子で語りかけてくるディックのそんなメッセージなんて、体調によっては聴きたくもない宵なんかもままあるわけですよ。
 ディックの語りかけてくる世界---どこか地獄のにおいのする、不健康でダウナーな彼のコトバは、24時間フリー体制で聴くにはあまりにヘビーすぎますもん。
 ねえ、いくらゴヤが好きだからって、晩年ゴヤが暮らしていた、壁中悪魔の絵だらけの、あの「つんぼの家」で暮らしたいって思うようなひとはそうそういないでしょ?
 絶対発狂しちゃうもん---デイックにしてもおなじことですよ。
 そうした彼の特徴がよくでている名刺代わりの短編として、まず彼の傑作「変種第二号」のあらすじをここのあげておきませうか---

----近未来。核戦争後の荒廃した地球では、まだ米ソの戦争がつづいている。
 米ソは、核につづく次世代の兵器として、人間型のロボット兵士を開発していた。
 このロボット兵器群は、すでに自己増殖の機能を獲得していて、生き残りの人間のコロニーを遅いはじめていた。
 そして、生き残った人間たちには、このロボット族の暴走をとめる力はすでになく、戦争は「米ソ戦」というよりは「生き残り人類VSロボット兵士」といった構図になりつつあった。
 人間側には、まだ銃も爆弾もあった。
 しかし、厄介なのは、このロボット兵士というのが、どう見ても兵士に見えない点にあった。
 たとえばロボット兵士の「変種第一号」というのは、傷痍兵型をしていて、言葉もしゃべるし笑いながらジョークもいう。
 その憐れな風貌と愛嬌でもってコロニーの包囲網を突破して、いちど一体が潜入すれば、彼が同種の仲間を何百とそのコロニーに潜入させるのだ---生き残りの人間兵士を殲滅するために。
 多くのコロニーが彼等の手にかかり滅び、人間たちは絶滅の危機に見舞われていた。
 コロニーのなかでは、生き残りの兵士たちが、人間らしいフリをしているが、実は、あいつが新しい変種ロボットなんじゃないか、と疑心暗鬼の日々を送っていた。
 仲間割れ、猜疑による口論、撃ちあいにより、ロボットでない、真正の人間である多くの仲間が死んでいった。
 変種第一号は、傷痍兵型だということが分かったから、もう恐ろしくはない。
 それを見つけたら、すかさず銃撃してしまえば、ことは足りる。
 多くの犠牲を経て、変種第三号というのが、ぬいぐるみを抱いた男児ロボットであるというのも判明した。
 第一号と第三号は、もう怖くない。
 しかし、変種第二号っていうのは、どんな奴なんだ…?
 コロニー内では、恐怖と猜疑の視線が飛び交い、休む間もない。
 あいつが変種第二号かもしれない…。
 証拠はないが、先に殺らなきゃ、まちがいなくこっちが殺される…。
 どういう口実で撃ちあいにもっていく罠をしかけようか…? それとも、罠なんかかけずに、振りむきざまにズドンと撃っちまえば…
 誰もがそう思い、本心を偽りの笑顔で隠し、寝床でもトイレでも銃を手放さない---そんなある日………

 ねっ、なかなかの悪夢的展開でせう?
 レムなんかがこういうのを書くと、どっちかっていうと視線がいつのまにか客観的かつ哲学的になっちまって、怖いっていうより、なんか形而上学的な香りを帯びた深遠な話になっていきかねないと思うんですけど、ディックがこういうの書くとねえ、人間の弱いもっともダメダメな部分が、これがもの凄ーくリアルな迫真性を帯びてギラギラと輝いてきちゃうんだな、なぜか。
 ディックって、こと人間のダメダメ部分を書くことにかけては、天才の技をもってました。
 だから、ある意味、めっちゃ文学的なわけ---ディックのインパクトって。
 とてつもなく厭らしいんだけど、ディックの突きつけてくる「現実」って、あまりにも真に迫って突きぬけてるんで、どうしてもそこから目が離せなくなってしまう…。
 弱音というか、愚痴というか、フツーだったらそんなモンばかり書きつらねたら、ベタベタしてとても見れないものになっちゃうはずなのに、ことディックがこれをやると、どうゆうわけかその轍を踏まない。
 無能でダウナーな登場人物たちの行動に踏みきれない臆病と嘆きと絶望とが、いつのまにかより高いものへの純な「希求」にマジックのごとくすりかわっちゃってる…。
 私見によれば、フィリップ・K・ディックっていうのは、そのような得なキャラの作家さんなのでありました---。

 そんなふしぎ作家のディックの諸作品のなかで、僕がいちばんよく出来ていると思うのは、やっぱりこれは「虚空の眼(創元SF文庫)」ですね。
 これは、ちょっと譲れないっス。
 あの筒井康隆氏も当然絶賛!---だってね、これ、説明不要級にもう面白いんだもん。
 デイックって体質的に哲学趣味があって、なにかというとそっちの深遠・衒学に話が流れだして---多元宇宙なんて思考実験的なこだわりも、僕は、彼のなかの衒学趣味の一面だと思ってる---物語がやたらぬめぬめと胃もたれを起こすケースが多いんだけど、この作品にかぎっては、娯楽小説のかたちが奇跡的にまったく崩れてないの。
 要するに、娯楽小説として一級、SFドラマとして一級、スウラー・アクション・ノベルとして読んでもこれまた一級ってスーパー小説に仕上がっちゃってるわけ。
 ディック独特の、二日酔い的なあの足取りの乱れもほとんど見られず、物語の展開はスピーディーだし、テーマの扱いも極めてタイト。
 無駄話なし。寄り道的駄法螺もいつもよりずっと節約してる。
 僕は、ディックのほかの傑作たち---「ユービック」とか「火星のタイムスリップ」「アンドロイドは電気羊の夢を見るか?」なんてのも非常に好きなんだけど、無駄と踏みはずしのないシンプルな面白さって見地からいったら、この「虚空の眼」がやっぱ最高峰なんじゃないか、と思います。

 だけども、わくわくするほど面白いっていうのと、感涙にむせぶほど感動的っていうのはあくまで別モノ。
 僕がここで今日紹介したいと思ってるのは、そっち系の正当SFの傑作側じゃなくて、ディック的胃もたれと愚痴と優柔不断の極致である、
  

      「暗闇のスキャナー(創元SF文庫)」

 のほうなんですね、実は---。(記事のアタマにUPしたのがそれ)
 私見でいえば、この小説、アメリカのひと嫌いの才人・サリンジャーのあの名作「ライ麦畑でつかまえて」をも凌駕してる、と思うな。
 ただ、ストーリー的には、この「スキャナー」ってあんまりSF的じゃないのよ。
 時間遡行もプレコグも念動力者も多元宇宙もてんででてこない。
 覆面麻薬捜査官が一般人のジャンキーたちのなかに潜入して、それぞれ少量の麻薬を服用しながら(そうしないとジャンキーたちの輪のなかに入れないから)麻薬の捜査をつづけるっていう、プロットとしては、まあ、かなりシンプルでありがちのストーリー設定。
 すなわち、SF的な「オチ」を使ってない小説なんですよ、これ。
 テンポでぎいぐいひっぱっていくいくタイプの小説じゃない、ひょっとしたらこれ純文学じゃないかって思えるくらい、細部にたっぷり思い入れをこめて、極めて朴訥なテンポでもって珠玉のエピソードが粛々と語られていくの。
 作者であるディックが人生のある時期、友人だったダメダメジャンキ-たちの切なくて悲しい、いくつものイカレたエピソードが本の冒頭からラストまでぎっちり…。
 日に日に壊れていく彼等を見守るディックの目線は、ときには厳しく、ときには泣きたくなるほど優しくて---。
 サリンジャーのあの一人称語りの小説は、割れたレコードを喜んで受けとるフィービーの逸話だとか、ラストの雨のメリーゴーランドでの挿話だとか、無垢にきらめいてるシーンがところどころとっても美しいんだけど、ディックのこの「スキャナー」のなかにも、おなじ程度現実の深さを見すえたような優れた描写がいくつか見つけられます。
 個人的に僕がもっとも魅きつけられるシーンは、ここですね。
 覆面捜査の職務上服用した物質Dにやられて廃人になりかかった主人公のボブ・アークターが、ひそかに思いを寄せている女友達のドナと語るラスト近くの部分----

…「ほら、わかるでしょ」秘密を打ち明けるその声は、やわらかかった。このボブ・アークターが友達で、信用できるから明かしてくれているのだ。「いつか現れるはずの、あたしの理想の人よ。どんな人かも見当つくな---アストン・マーチンに乗ってる人で、それに乗せて北に連れてってくれるんだ。それでそこに、あたしの小さな家が雪に包まれてんの。そこの北のどこかで」間をおいて、彼女は言った。「雪って素敵なんでしょ?」
「知らないの?」
「雪のあるところなんて、行ったことないもん。前に一度、サン・ベルドーの山は行ったけど、そんときのは溶けかかってて泥んこで、もう転んじゃったわよ。そんな雪じゃなくてホンモノの雪のこと…」
 いささか重い心を抱えながら、ボブ・アークターは言った。「それ、全部本気? ホントにそうなるって思うの?」
「絶対そうなるって! あたしの宿命だもの」
 それから二人は黙って歩き続けた。ドナの家に戻って、MGを出すのだ。ドナは自分の夢や計画にくるまって、ボブは---ボブはバリスを想い、ラックマンとハンスと安全なアパートを想い、そしてフレッドを想った。
「ねえ、俺も君といっしょにオレゴンに行っていい? 出発いつ?」
 ドナはボブに微笑みかけた。隠やかに、痛いほどの優しさをこめて、ノーと告げた。
 これまでのつきあいから、それが本気なのはわかった。しかも気を変えることはあるまい。ボブは身震いした。
「寒い?」
「うん。凄く寒い」
「MGにちゃんとヒーター入れといたから。ドライブインで使おうと思って……そこであったまるといいよ」ドナはボブの手を取り、ぎゅっと握りしめ、それからいきなり、それを放した。
 でも、ドナの手の感触は、ボブの心のなかにとどまり続けた。それだけが残った。この先一生、ドナなしで過ごす長い年月、彼女に会うこともなく、手紙をもらうこともなく、生きているのか幸せなのか、死んだのかどうかさえわからない長い年月のあいだ、この感触は彼のなかに封じこめられ、封印されて、絶対に消え去らなかった。ドナのたった一度の手の感触だけが…。
                                             (P・K・ディック「暗闇のスキャナー(創元SF文庫)」)

 ヤバイ、書き写してるだけですでに泣けてきた…!
 なんちゅー、才能か---これこそ、ビターでかつ限りなく優しい、そして、超・思い入れたっぷりの歴史的名シーンじゃないですか。
 特に、ドナがボブ手をふいにぎゅっと握り、すぐ放すあたりの機微が、もー たまんない。
 恋愛の、特にハードボイルドな修羅場を何度も経験したひとじゃないと絶対書けない、一期一会の、この滋味あふれまくりのブルージーなまなざし交換。
 身を切るようなポエジーが、この短い文章の節々に息づいいているのを、ぜひ体感されてください。
 これ、僕の敬愛する短編の名手レイモンド・カーヴァーの世界の深みまで、まちがいなく届いてますよ…。

 なるほど、ディックは、私生活ではなかなか認められず、多くの苦渋をなめたひとかもしれません。
 でも、作家としては、彼、真正の天才でした。
 上記にあげた文章のなかにも、彼の天才は、まちがいなくキラキラと照り輝いてます。
 
 貴方の目には、それ、見えるでせうか---?

 見えてほしいなって想います。
 それが見えるひとは、うん、無条件に僕の友達です。
 世知辛くうそのはびこるこの世ですが、そんなひととなら、いつかお気に入りの店の窓際のテーブルにむかいあって座って、時間を忘れてディック談義したいものだなあ、なんて想ったりもする、突発性難聴回復期の、冬の日のイーダちゃんなのでありました---。


 


  

 
 




徒然その189☆<ルパン3世 エディングテーマBluesヴァージョン>by イーダちゃん

2014-11-22 19:59:46 | ☆イーダちゃん音楽工房☆
                        

 Hello、最近、突発性難聴ってやつに突発的になりまして、結構落ちこんだりもしてたイーダちゃんです。
 僕はこれまで有難いことに、あんまでっかな病気とかこれまでやってこないで済んでたオトコだったんですよね。
 ですが、こないだ起きたら、どうもヘンだ、両耳とも綿が詰まったみたいな密閉感があって、とにかく左耳が聴こえない。
 ヤバーと思い医者にいったら、明らかに聴力が落ちてる、こりゃ突発性難聴だよっていわれて、気分はもうガッツーン!
 行きつけの伊東の温泉宿「大東館」さんに2泊の臨時湯治をすかさず決めこんで、3日目の朝にはひとまず耳通ったんですが、仕事はじめたらまた「アタマのなかが海のなか状態」がはじまっちゃいまして、こりゃあ長い戦いになりそうだな、といま褌の紐を締めなおしてる最中です。
 安静にしてなくちゃいけないんで、ホントなら音楽なんてとんでもないんですが、耳の状態もひさびさよさげなんで、とりあえず家で試験勉強がてらギターをいじってたら、なんとなく1曲アレンジができたんでさっそく公開します。

     <ルパン3世 エンディングテーマ Blues ヴァージョン>by イーダちゃん

      youtube iidatyann

 で検索すればすぐ見つかるよ---!
 出来は、うーん、はっきりいってそんなによくないなあ…。
 でも、僕、この曲はずいぶん好きでしてねえ、なにせ少年時の僕はこれで初めて「ワルサーP-38」というガンを知ったのですから---。
 いまだに僕は、ガンのなかでは、この「ワルサーP-38」がいちばん好きっス。
 アナクロの極みみたいなデザインとゲルマンゲルマンした職人魂が結集した機能が、もー たまらん…。
 もちろん、僕にワルサーの実銃を撃った経験なぞあろうはずがありません。
 僕がもってるのは、あくまでマルゼンさんの出してるエアガンのP-38のみ---ですが、マルゼンさんのワルサーは超いいっスよぉ。
 これ、ほかのメーカーのより断然いいと思ってたら、マルゼンさん、実際にワルサー社と提携してて、ホンモノのワルサーの図面をもとにこのエアガンを作っていたそうな---道理でほかのとちがうわけだよ。
 最近、エアガン熱がすっかり覚めちゃって、主人からほとんど忘れられ、すっかり放りっぱなし状態の、部屋の隅でホコリを被ってる愛銃のワルサーちゃんなんですが、そんな気の毒な彼にこの曲を捧げたく思います。
 勘弁しろや、ワルサーよ、近いうちちゃんと分解清掃してやるからなっ---!
 と誓いをたてつつ、このページを終わりたく存じます---。

 おっと、TV版ルパンのエンディングテーマの歌詞だけ、ここに書きだしておきますか---

        足元にからみつく 赤い波を蹴って
       マシンは叫ぶ 狂った朝の光にも似たー
       ワルサーP-38 この手のなかに
       抱かれたものは 凡て消えゆく
       定めなのさー ルパン3世ー!

 

 
                  
 

徒然その188☆ぶきみなぶきみな池袋☆

2014-11-17 15:31:15 | ☆パワースポット探訪☆
                                


 Hello、最近親父が入院したり、その親父を有明の病院までクルマで迎えにいったら交通違反でポリに捕まったり、来年にむけた資格勉強のさなかに突如として突発性難聴になったり---どうもプライヴェートが失速きりもみ飛行中のイーダちゃんです。
 皆さんはどお?
 相変わらず、お元気?
 だったらいいなと思います。
 さて、今回は音楽じゃないフツーのページ---こーゆー企画はひさしぶりじゃないですか。
 あのー ここだけの話ですが、僕が自作の音楽のページをつくると、いつもアクセス数ガタッと落ちるんですよ w ---うーむ、ゆゆしき事態じゃわい。
 でも、まあ音楽は書くより好きなんで、これからもちまちまとつづけていくつもり---皆さまも思いだしたとき youtube iidatyann まで訪れていただければ、いつでも歓迎いたす所存です。

 でね---今日のテーマは、池袋シティ---!
 最近、鉄道事情が変わって、副都心線で横浜からのアクセスも簡単になった、ええ、あの豊島区の池袋。
 池袋といったらサンシャインと極真会館。
 こちら、ちょっち猥雑で、粗野で気の荒い地母神が仕切っている地所なのであります。
 だからもって、池袋を歩いていると、銀座や六本木なんかとまるで風情がちがってて、「洗練」とか「お洒落」な感覚なんて到底味わいようがないの。
 治安がどうこういうレベルじゃなくて、うん、池袋ってなんか根本的な空気自体がヤバイんだと思う。
 ジャーナリストのリチャード・コシミズさんも似たようなことをいってられたことがあるから、これは僕の独断じゃないっス。
 でも、僕、この地母神パワーに満ちたこの街の猥雑感がけっこう好きでして、ここで何年か働いてたこともあるし、若いころはナンパに明け暮れてた時代もあるんです。
 その意味できっと「縁」が深いんだろうな---その「縁」が結んだ池袋を追及していこう、といま思っておりますが、さて、どっからまな板に乗せていこうかなっと。
 うーむ、やはり、これは、あの「四面塔」からいきますか…。

 皆さんは、「四面塔」ってご存知?

 JR池袋駅の東口---これ、西武とサンシャインがあるほうですよー! 間違いやすいけど、間違えないで---を出て、すぐ左手のほうに曲がると、風俗街の入口んとこの線路脇に「池袋駅前公園」ってのがあって、そこにこの「四面塔」ってのがドーンと立ってるの。
 うん、実際に見ると、こーんな感じ----


     


 まあ、ちっちゃめの神社だし、そんな大それたインパクトはないんですけどね、陽だまりにゆれてるこの神社、実はケッコー怖いんです。
 池袋って、その名の通り、むかしは池や沼がいっぱいある、湿原みたいな場所だったらしいの。
 高台の目白を囲むように、下落合から沼袋のほうまで、この湿原地帯はつづいていたそうな。
 もうジメジメの田舎だったみたい---狸や狐や盗賊に追剥ぎ---数々のおっかない物の怪たちが跋扈する、超・未開地帯。
 いまの池袋のひらけかたを見てると想像しにくいんだけど、江戸のころなんかじゃ、ホントにここ、怖い場所だったんだって。
 で、そのい開けていない閑散とした池袋村で---享保のころ、辻斬りが流行ったんです。
 ええ、アブナイ侍が、刀の試し切りに、見知らぬ百姓を闇にまぎれて叩き切っちゃうという、あの辻斬りです。
 江戸時代だって、これ、完璧な犯罪ですよ。
 でもね、捕まえるのは難しいよね---いまだって衝動殺人の犯人捕まえるのは、結構むずいもんねえ。
 当時じゃなおさら---実際、このキ○ガイ侍は捕まってないんですが、享保6年の夏のある晩なんか特に凄くて、なんと一晩で17名のひとが斬られて亡くなったんだって。
 これって、江戸時代じゃなくていま起きても大事件ですよ。
 1938年の津山の30人殺しじゃないですけど---あ。これ、あの横溝正史の「八つ墓村」のモデルになった事件っス---あれに迫る凄惨で異様な事件だと思う。


          


 当時のひともそう思った---で、なんの咎もなく殺された多くのひとの無念を弔うために、享保6年の9月、彼等・無縁さんの慰霊塔が作られた---それが、「池袋駅前公園」にある、この「四面塔」なのでありました。
 えっ、あれがそうだったの! と驚くひとよ、LooK---!


        


        


 この日はたまたま天気よかったんで、なんの変哲もないお堂みたいに見えるかもしれませんが、僕はこの「四面塔」って、ある意味、池袋って街の一面を象徴してる建造物だと思います。
 ええ、池袋シティーの、ちょっと形容しがたい、一種怪しい野蛮の芳香とでもいうのかな?
 そういう禍々したおかしな空気が、この池袋シティーには確実にあるよ。
 で、その禍々しい空気を振りまいているこの街の異界の穴のひとつが、僕は、この「四面塔」じゃないかって感じてるわけ。
 これは私事なんですけど、僕、大阪の河内長野っていう古墳だらけのド田舎に4年住んでたことがあってね、住んでるときは慣れちゃっててなんにも思わなかったんですが、15年後ぶりくらいにここに住んでる連れを訪ねに夜中にひとりクルマでここを再訪したとき、こも古墳の町のあまりに濃くて重たい、ほとんど物質的に迫ってくる煙のような「太古臭」に愕然としたことがありました。
 靄のむこうの四辻からふいに弥生人がまろびでてきそうな胸騒ぎ、さくさく---。

----うおっ、怖ぇ…。ここ、こんなに怖かったんだ。こんな怖ぇとこに、俺、よく4年も住んでたなあ…!

 池袋を訪ねるたびに僕が感じる感触も、それとよく似てる。
 生活の拠点が池袋から離れたいまだからこそ、なおさらそれを感じるのかもしれないけど、池袋を訪ねるたびに、僕は確実にそれを感じます。
 ただ、それを感じるのは圧倒的にサンシャイン側の東口方面ですね---東武やマルイや芸術劇場のある西口方面には、あまりそれ感じません。
 これについては Honkowa のエース霊能者である寺尾玲子さんも似たようなことをおっしゃってた記憶があるんで、まんざら僕の勘も捨てたもんじゃないってとこでせうか?

 けど、まあこんなことで得意になったりするのは置いといて---肝心なのは、この「四面塔」があったのは、実は、東口を左に折れた現在の「池袋駅前公園」なんかじゃなかったってことなんです。
 ええ、この「四面塔」、移設されてるんですわ。
 元からあった場所は、JR池袋駅東口---ここで読者は、僕が当記事の冒頭にUPした駅前写真をご覧あれ---の、ええ、西武とパルコが分かれている中間部あたりだったっていうんです。
 これ、デパート建設のための移設だったとか。
 でも、その後すぐの1959年の5月、駅ビルにあった丸物デパート(現在の西武パルコの前身)で不審な事故があいついだため、「四面塔」の移設が無縁仏たちの怒りを招いたんじゃないか、なんて噂されたりしています。
 このへんが移設に関する「祟り説」の語られはじめなんじゃないでせうか。
 その後も不審(?)な事故は、この場所でちょくちょく起こります。
 有名どころでは、1963年の8月22日におこった西武デパートの火災なんかがそうですね---このときの火災は死者7人、重傷者130名という規模の大きなものでした。
 消防によると、このときの火災原因はアルバイト少年のタバコの火がシンナーに引火したためだったそうですが、むろん、このときも「四面塔移設説」が巷ではささやかれていたようです。
 時代が新しくなったところでは、80年代の飛びおり自殺なんかもありました---すみません、これ、記憶によるもので、日時・場所の特定ができません---このときは、屋上から飛び降り自殺を試みた女性が、地上の男性を巻きこんで死んでます。
 まあ都会の大きな建物なら飛び降り自殺はままある事象なんですが、ここで問題なのは、その巻き込み事故がおこった地点が、ちょうど「四面塔」がもとあった場所だったということでせう。
 これ、「本当にあった怖い話(まだ雑誌の屋号が Honkowa に変わる前でした)」の何号かで書かれていたのを読んだ記憶があるから、たぶん、ガセじゃありません。
 これはね---さすがにちょっと怖い符牒です…。
 むろん、誰もが「四面塔」移設のことを思いだし、その噂がさかんにささやかれたことはいうまでもありません。

 で、1999年の9月8日には、サンシャインイン入口の東急ハンズ前で、Zによる無差別通り魔事件なんてのもおこってる。
 元新聞配達員だったZがおこしたこの事件については、まだご記憶されてる方も多いことでせう。
 このときの死者は2名、重傷者はたしか7名でした。
 この事件時、僕はたまたま現場近くにいたんで、あの異常なサイレン音の連なりがまだ耳にこびりついてる気がします---あれは、忘れようったって忘れられるようなモンじゃない---街ごと発狂しちゃったような、むやみに焦燥感を煽りたてるなんともイヤ~な音でした。
 ま、この事件がおこったのはあくまでサンシャイン入口前であって、あの「四面塔」のある駅前からは距離的にそうとう離れているんですけど、なにしろZがやったのは無差別の辻斬りだからね、まさに。
 だから、事件直後、僕はどうしたってこの因縁に思いを馳せちゃった。 
 何件かのマスコミが、たしかおなじ思いを記事にしてるのを読んだような記憶もあります…。


       ×             ×              ×

 ざっと以上が、池袋駅前「四面塔」に関する情報と印象ね---。
 僕は、「四面塔」が、池袋という街に吹きつける異界の風の方位を差ししめす、一種の風見鶏みたいなもんなんじゃないか、とまあ睨んでるわけ。
 けど、池袋という街には、この「四面塔」よりさらに大きくて有名な、特別巨大で目立ちまくりの風見鶏がありますよね?
 ええ、それってむろん、いわずと知れたあの「サンシャインシティ」のことですとも。
 心霊スポット系の話題になると必ず登場する、全国区で有名なあのサンシャイン。
 池袋がまだ閑散とした池袋村だったころの暗い過去生を匂わすような風情で蕭々と佇んでいる、あのサンシャイン---じゃあ、話のまえにその写真を、まずは見ていただきませうか。


                  


 上のフォト、東池袋の郵便局側から撮った1枚です。
 左手向こうに建っているのが、いわずと知れたサンシャイン60。
 その右手の道路側に建ってるのは、プリンスホテル。
 そのこっち側にある3階建ての低めのビルは、サンシャイン・アルパ---ま、デパートみたいなもんっスかね?---そのこっち側のあるのはワールドインポートマート---ここの屋上には「水族館」と「プラネタリウム」があります---で、首都高の入口を隔てて、いちばんこっちにちらっと写ってるでっかめの建物が、サンシャインシティの文化会館---このなかには「サインシャイン劇場」と「オリエント博物館」なんてのも入ってます。
 これら全部が、いわゆる「サンシャインシティ」なんですわ。
 で、前の話のつづきなんですが、この「サンシャインシティ」、明るい歓楽地としての表の顔とはべつに、実は、全国区でダークスポットとして注目されている場所でもあるんです。

 それは、なぜ---?

 というのは、こちらの土地、サンシャインが建てられる以前は、あの「巣鴨プリズン」のあった、一種いわくつきの土地だったんでありますよ。
 「巣鴨プリズン」? なに、それ、と、ぽかんとした顔をした貴方、覚えといて。
 「巣鴨プリズン」というのは、第二次大戦で負けた日本軍の戦犯を拘留していた建物。 
 つまりは、刑務所---しかも、この刑務所では、戦後、多くの日本人が処刑されてます。
 「私は貝になりたい」って映画があったけど、国のためによかれと思っていろいろやってきたのに、最後はあんな風になっちゃったひとが、無念の念を噛みしめて、露と散っていった悲しい場所なんです、ここは。
 ですから、まあ、因縁話は山ほどあるの。
 有名どころでは「新耳袋」の著者である木原浩勝さんが、ここを舞台にした実話怪談を書いているのを読んだ記憶があります。
 いま探したんですけど、ちょっと題名が分からない、たしかサンシャインの人工地盤上に大テントを張って、夏、どこかの劇団がそのなかで公演をやったら、客席の後ろのほうにゲートルを巻いた軍服姿の兵隊が立っていた、みたいな内容だったと思います。
 その手の話なら、僕もけっこう聴いてる。
 霊感のあるひとがここにくると、やっぱ、特別に感じられるものがあるそうです。
 ただ、ここ「巣鴨プリズン」で実際に処刑のための締首台がおかれていたをに地点だけは、さすがに建物は建ててない---現在そこは「東池袋公園」っていう市民のための公園になってて、それのあった一角には平和祈念碑が立てられてます---。


                

                


 にしても、こちらの祈念碑、いついっても誰かの手で花が添えられていますね。
 こういう目立たない地味な仕事を休まずつづけているひとっているんだ、偉いなあ…。m(_ _)m
 ただ、Honkowa の筆頭霊能者である寺尾玲子さんにいわせると、実際に絞首台がおかれていたのは、下のフォトの碑よりもそっと左の芝生のあたりだったそうです。
 もっとも霊感のない僕にすれば、右も左もなにもそもそもの霊感自体がないんだから、こういうのって黙ってうなずくよりほかないんですが…。

 そして、その伝説の「巣鴨プリズン」のまえには、この土地には果たしてなにがあったのか---?

 これ、以外と知ってるひと少ないんだけど、なんと、「巣鴨プリズン」以前のここは場だったらしい。
 初めて聴いたときは僕もかなりびっくりして引きました---あれまー、なんちゅー筋金入り、因業バリバリの土地キャラじゃないかって。
 でもねえ、これ、どうやら事実のようです。
 なんでせうかね、洗っても洗っても荒涼とした「殺」の気配がにじんでくる土地柄とでもいうのかな?
 あんまりこんなことばかりいってると、ここで商売してたり住んでたりするひとに怒られちゃいそうだからそろそろやめますが、霊感のない僕にしてもここにくると、なにかかすかに苦重い、淀んだ「気」のようなモノを感じるというのは本当。
 長くとどまってると不感症になっちゃうんだけど、このエリアに入るときにあえて意識してると、お、それ、たしかに感知できますよ。

 というわけで今回は池袋シティのダークサイドのお話なのでありました---。
 機会があってサンシャインを訪れるひとがいたら、友人といっしょにサンシャイン脇の「東池袋公園」と駅前東口の「四面塔」にまでプチ散歩してみるのも面白いんじゃないかなあ、うまくするとここだけに濃く燃え残っている、池袋村時代からのぶきみな「妖気」で疲れた心身をチャージできるかもしれない、などと思ったりもする難聴治療中の不謹慎イーダちゃんなんでありました…。
                                                           ---fin.

 

 

徒然その187☆<海を視ていた午後>by イーダちゃん☆

2014-11-17 00:18:52 | ☆イーダちゃん音楽工房☆
                      


 ナマステ!
 最近ひとりバンド(アコギ二本によるPC使用による二重録音)にこってるイーダちゃんからの最新の便りです。 
 

        youtube iidatyyann  <海を視ていた午後>by イーダちゃん

 説明抜きで聴いてもらえたら超・嬉しい。
 手前みそでバカかと思われるかもしれませんが、僕は、これ傑作だと思うのよ。
 メロヂィー自体はかなりむかしの作でして、なかなか渋い歌詞もついてんだけど、僕が歌ったら台無しになるんで、今回はとりあえずインストでまとめてみました。 
 もちまえのブルーズ癖がでそうになるのを抑えて、弾きすぎもせぬようトーンもセーヴして…
 ストイックな風情でまとめてみたんだけど、どうかしら?
 なお、これ、過去のオトコの思い出を捨てるために海を視にきた女の歌であります。
 これを歌いたいって女性シンガー、募集中!
 できれば、アストラッド・ジルベルトみたいな声をした方がいいなあ。
 特別に声を変化させなくとも、声のトーンだけでけだるさと透明な哀しみが表現できる方。
 おられましたら、イーダちゃんブログまで気楽にコメいただけると幸いです---。(^o^;>

            

徒然その186☆<Maxwell’s Silver Hammer>by イーダちゃん☆

2014-11-04 23:26:34 | ☆イーダちゃん音楽工房☆
                 


 Hello、ところで貴方、ビートルズの「アビーロード」ってアルバムはご存知でせうか?
 僕は、むかしっから骨がらみのビートルズ・フリークなんだけど、傑作という呼び声の高いこのラストアルバムは、実をいうとあんまり自分内では評価してなかったんです。
 僕はね、初期---ええ、圧倒的に初期のビートルズが好きなんっスよ。 
 だってね、後期のビートルズには、やっぱ、ある程度の計算が見え隠れしてるじゃないですか。 
 世界的にビッグな存在になったビートルズって看板を汚さないようにっていうプライドと、自分たちの牙城を守らなくちゃ、というなんとも世俗的な保守の香り。
 それに、ゆれ動く音楽シーンのなかでNo.1のアルバムをたえず出しつづけなくちゃいけないっていうプレッシャーと、この馬鹿げた異常な人気がある日ふいに陰るんじゃないかといった、ほとんど日常化した恐怖の感情。
 僕は、後期のビートルズを聴くたびに、そういった世俗臭をどうしても嗅ぎつけちゃうんですよ。
 ベンチャー企業を起業して一代で大成功した社長の日常じゃないけど、そのような香りが後期ビートルズの背広の肩先から匂い立っているというのが、いわば僕の偽らざる印象なの。 
 だもんで「アビーロード」は、僕、申し訳ないけど、最初に購入した中学のころからあんま聴きこんでないんス。
 なんか落ち着きすぎてるっていうか、もしくは、佇まいがクラッシクの音楽家みたいになっちゃってて、どーしても敬遠したい気味になってきちゃうんですよ。


                       


 でもね、今日ひさびさに時間があいたんで、何気にギターをいじってたら、なんか「アビーロード」のなかの「Msaxwell's Silver Hammer」のメロディーが胸中にふいに去来したの。 
 これ、マッカートニーの曲ですよね。
 僕はビートルズでいえば、骨がらみのジョン・レノン・フリークですから、ポールがやたら幅を効かせてるこのアルバムは、なおのこと気に入らなかった。
 でも、まあこういうのってきっとなんかの「縁(えにし)」かもしれないから、ま、ひさびさ「アビーロード」を聴いてみようって気になって、ちっと聴いてみたわけですよ。
 そしたらね---ブッ飛んだ。
 いや、すげえや、ビートルズ!
 完成されすぎてて、「I Feel Fine」のころの勢いと輝きとはもうとうになくなってるんだけど、なによ、この異常な完成度とアルバム全体に立ちこめている、一種いいがたい、老成したような哀愁まじりのふしぎな空気は…。
 やっぱ、ビートルズっていうのは、60年代を駆けぬけた超クリエイティヴな天才集団だったんだ、と思ったな。
 ただ、ジョージもあとのインタヴューでいってるんだけど、「Maxwell」のこのアレンジはいただけません。
 凝って時間をかけすぎた---ジョージによると、ビートルズはこのアルバムのこの曲にいちばん時間をかけてレコーディングしたそうです---弊害が出てると思う。
 メロディーとコードなんかは、キュートでキャッチーでサイコーの曲なのにねえ。
 うん、この「Maxwell」は、小編成のバンドでプレイするのがいちばんいいんじゃないのかな?
 古びた、調律の狂ったホンキートンクのピアノと、生ギターと、あとウッドベースくらいのごくごくシンプルな編成で。
 そう思ったら、がぜん創作意欲がわいてきて、1時間ぐらいでアコギ2台のアレンジを考えて、2時間ほどで、これ、録音しちゃいました。

 
       youtube iidatyann    <Maxwell's Silver Hammer>by イーダちゃん    http://youtu.be/JiVNFiKtJ1s


 もー 荒々---ミスタッチはあるわ、歌は下手だわ(謙遜じゃなくてホントに下手なの)、リードはさらに下手だわ---でも、このビート感はちょっと気に入ってます。
 いくらか古風なラグタイムみたいにやりたかったんだ。
 サイドギターはちょっちピアノを意識してます。
 ハンマー音は、ギターのヘッド部の弦でのストローク。
 ま、論より証拠---イーダちゃんお手製の<Maxwell's Silver Hammer>の即席ラグ料理---聴いてくれたら嬉しいです---。(^o^;>