感染症診療の原則

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やっぱり麻疹輸出 ; 修学旅行生がカナダにもちこみ

2007-05-30 | Aoki Office
写真は昨夜、飯田橋のフレンチ「ル・ロワジール」での一枚。米国から帰国中の本田仁先生を囲んでの楽しい夜でした。
本田先生はハワイ大学での研修を終え、まもなく“ワシントンマニュアル”で有名なワシントン大学の感染症フェロープログラムに入られます(5名いるフェローのうち外国人は本田先生一人だけ)。
これから留学を志す若いドクターを励ますようなお話をたくさんしてくださいました。

ところで、日本の麻疹の騒ぎをどうみますか?とおききしたところ、
「いやー、アメリカだったら珍しくて皆が写真をとりにくると思います」とのことでした。

29日付けで日本の修学旅行生がカナダに持ち込んだというニュースがありました。同じ飛行機やバスにいるたけで曝露リスクはとても高いので、1人だけですむのかなと心配です。

http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2007053000120
http://www.asahi.com/national/update/0530/TKY200705300042.html

英文のロイターにもっと詳しい記事が載っています。修学旅行の一行はバンフにあるロッキーマウンテンのホテルに隔離され、全員抗体検査をうけています。
このうち40名には未接種未罹患とのことで、ガンマグロブリンの準備がなされたもよう(痛くて、高い、血液製剤です)。

東京から一行を乗せた飛行機が最初に着いたバンクーバーでは、当局が医療機関に対して日本人団体観光客から麻疹が出たので注意するようにアラートを出しました。

http://www.cbc.ca/cp/health/070529/x052923A.html
http://ca.today.reuters.com/news/newsArticle.aspx?type=domesticNews&storyID=2007-05-29T220851Z_01_N29322782_RTRIDST_0_CANADA-MEASLES-COL.XML&archived=False

http://www.ctv.ca/servlet/ArticleNews/story/CTVNews/20070529/bc_measles_070529/20070529?hub=TopStories

カナダはとっくにelimination達成の国。
http://www.phac-aspc.gc.ca/publicat/ccdr-rmtc/96vol22/dr2202ea.html

カナダは今あちこちでMumpsが問題になっています。おみやげにもちかえらないようにおねがいします。
http://www.promedmail.org/pls/promed/f?p=2400:1001:10851730000355550285::NO::F2400_P1001_BACK_PAGE,F2400_P1001_PUB_MAIL_ID:1000,37605
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2 コメント

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原点 (ハワイ研修医)
2007-05-30 16:47:50
青木眞先生に初めてお会いしてからはや8年たちました。この間にお世話になりましたこと数知れずでした。さらに河北総合病院のレクチャーにも参加させていただいたのですが、内容が感染症診療のまさに原点であります。フェローを始める前に聞く事ができて光栄でした。ありがとうございました。
早いもので (Aoki)
2007-05-30 23:27:25
ハワイ研修医先生:
早いもので学生時代からお会いして、、もうID fellowですか!? 「光陰矢のごとし」と最近は、このセリフばかりです。ご健闘を祈ります。

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