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軍隊と性感染症 

2013-05-19 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
昨年10月のニュースです。

US troops held over Okinawa alleged rape(
BBC 10月17日)
Arrests of 2 U.S. Sailors in Rape Case Threaten to Fan Okinawa’s Anger(New York Times 10月17日)
Japanese officials angry after 2 U.S. sailors arrested in Okinawa rape case(CNN10月18日)
U.S. Sailors Arrested in Okinawa Rape Case(Wall Street Journal 10月17日)

軍隊と性暴力、性感染症というのは昔からの課題です。

Rape and HIV as weapons of war


下記は、下で紹介する本を読んでのメモです。1次資料にあたったわけではありません。

なぜこの分野の本を読むことになったかというと、最近の橋下発言、、、、、、ではなくて、性感染症のコントロールの手段について調べていた時に、沖縄に性病Gメン的なものがあった、、という学びから、どのような仕組みなんだろうと思って調べたからです。

公衆衛生の先生の記事から

「Aサイン」が掲示されたバーの写真もあります。
琉球衛研物語 §12.性病Gメン
"今度は雲をつくような大男がノッソリ入ってきた。
米人である。20歳ぐらいの沖縄人娘を前に押し出して
「このガールを急いで診てくれ」という。
「急いでといわれても、受付を済ませて、ちゃんと順番を待たんと」
「ノー、これはスペシャルなケースで、アージャアントなんだ」。"

風疹の記事もそうですが、とてもリアルに当時を伝えています。

アラバマの追跡
偽・性病Gメン


では。本を読んでのメモにもどります。

敗戦国日本が無条件降伏をした後に対応をせまられたのもこの問題。(日本が外国で何をしてきたか、別の記事で)
進駐軍兵士の性処理施設を検討しはじめました。

日本には当時「公娼制度」がありました。

警視庁保安課と内務省警保局が担当をし、各都道府県に慰安所(性的施設、飲食施設、娯楽所)の用意を依頼。
性の慰安には芸妓、娼妓、酌婦、女給、買春の常習者をあてる、と指示(当時の資料より)。

8月21日に、「東京待合業組合連合会」「東京都貸座敷組合」「東京接待業組合」「東京慰安所連合会」「東京練技場組合連盟」が集められ、依頼された結果、23日に「特殊慰安施設協会」を設立。予算は一億円(!)。銀行員の初任給が80円の時代。これは4年間続きました。

この「防波堤」構想は失敗に終わります。施設外での性犯罪が多発。

そして心配されていた性感染症が拡大。
(GHQは本国から運ぶだけでは間に合わないペニシリンを、日本国内でも生産させ、さらにコンドームの生産も急がせました)

そして1947年の3月27日に、進駐軍用の性慰安所、病院が閉鎖となります。かきあつめられた女性は解雇、、、。その後どうなったのか。
紋切り型の批評はとても難しい。


他の国の政策までは調べていませんが、性感染症対策についてはいろいろしらべてあります。
第一次大戦のときのドイツ軍について。診察の風景が紹介されています。
"慰安婦は軍医と現地人の医師により週二回の検診を受け、性病にかかると直ちに入院させられた"

1951年当時の県立呉病院の性病専門外来の様子が紹介されている資料。

昭和平成ニッポン性風俗史―売買春の60年
展望社


戦後性風俗大系―わが女神たち (小学館文庫)
小学館







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