感染症診療の原則

研修医&指導医、感染症loveコメディカルのための感染症情報交差点
(リンクはご自由にどうぞ)

Clostridium difficile その2

2007-06-13 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
Clostridium difficile話の続きです。

コメントにご指摘いただきましたように、多くの看護職はその名前さえ知らないかもしれません(皆さん、病棟でナースに聞いてみましょう)。

看護学校時代の微生物の講義の話だけでは、現場で消毒で何が問題になっているかという整理や理解は難しいかもしれません。

感染症に関心のある医師のみなさんは、ICD(感染管理ドクター)の資格をとる方も多いですね。
院内の勉強会の話題にぜひClostridium difficileなどもとりあげてみてください。

ところで日本ではどんな情報があるでしょうか。

2007年2月に開催された日本環境感染学会で
「話題の感染症:Clostridium difficileによる院内感染-そもそもどんな感染症なの?-」という教育講演が組まれていました。 

まだ情報として出回っていないんだなということが推定されるようなタイトルです。

学会の相談コーナーに国立病院機構からの相談事例が掲載されていました。
「C. difficile Toxin陽性患者の取り扱い」
http://www.jarmam.gr.jp/situmon3/c-difficile-toxin.html

東京慈恵会医科大学の演題
「当院におけるClostridium difficile関連腸炎症例の臨床的検討」
http://www.societyinfo.jp/environ/abview.asp?aid=O007

全体像としては症例定義のもとのサベイランスでの把握が必要になりますが、先進国でも取り組みはこれから、という状況のようです。

「大学病院入院時に診断されたClostridium difficile関連下痢症の疫学および発生率」
http://www.moraine.co.jp/jhi/2007/01/clostridium_difficile.html

「医師は抗菌薬を注意深く使用することが重要であり、重度下痢患者の鑑別診断には
CDADを考慮する必要がある。」
(MMWR54(47):1201-1205)
http://www.imic.or.jp/mmwr/backnum/5447.html

「Clostridium difficileによる院内感染下痢に付随する費用と致死率」
http://www.yoshida-pharm.com/carlisle/0703/review03.html

(写真はシアトルから届いた「鶏足の唐揚げ」)
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 中華@シアトル | トップ | 夏休みと感染症(ウエストナ... »
最新の画像もっと見る

毎日いんふぇくしょん(編集部)」カテゴリの最新記事