感染症診療の原則

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ブースター接種が必要(百日咳)

2010-05-03 | 毎日いんふぇくしょん(編集部)
感染管理関係者がヒヤヒヤしている感染症のひとつが百日咳。

医療系学生やや病院スタッフの間でブレイクすることがあり、健康リスクの高い層に2次感染するとおおごとになります。

重症化リスクは、乳幼児、高齢者、免疫不全の人。
2010年4月26日のニュースでは、カリフォルニア州で今年219例が報告されており、うち2人が死亡とのことです。昨年同時期は119例でした。

こどもの症例(Youtube)
すごくすごく苦しそうです・・・
「咳がどうした・・・」というような人には必ずみてもらいましょう。
成人でもあまりのひどい咳で流産する人、骨折する人もいます。


国内でも百日咳について読売新聞が本日第一面のTop記事で扱っていました。
百日ぜき接種、免疫効果は小学高学年で半数が消失(読売新聞)

「乳幼児期に受ける百日ぜきワクチンの効果が、小学校高学年になると約半数で失われることが、厚生労働省研究班の調査で明らかに」なり、追加接種が必要、という研究班の報告を紹介しています。

追加接種用(専用)ワクチンそのものが国内にないわけですが・・。
国産にこだわらずいそぎ海外のワクチンを導入してほしい感染症のひとつ。

過去の記事 新生児をケアする医療職と成人はTdapを(米国) 2008年6月 

「VDP(ワクチンで予防できる病気)」、「思春期ワクチン」の概念も確立していかないといけません。
感染症関係の皆さん、がんばりましょう!
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