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6月1週は日本のHIV検査啓発週間です。しかし今回のインフル騒動のためか具体的に何をするのかという情報はまだあまりみかけません(人手不足でできないかも)。
たいていは夜間や週末の迅速検査を臨時で行い、そのよびかけを駅前でしています。
先進国の現状は、特定のリスク層以外では新規感染は安定・減少傾向にあります。
リスク層の筆頭は男性と性交をする男性=MSM(Men who have sex with Men)で、日本では報告されるHIV感染症の95%前後が男性です。
このうち多くはMSMといわれています。
最も影響を受けている途上国にもこれまで様々なプログラム・予算が投入されましたが、期待する成果にはいたっていない(失敗している)と評価されています。
最大ドナーの米国がブッシュ時代に推進したABC(A=禁欲、B=パートナーへの忠誠、C=コンドーム)はアフリカでは難しいカルチャーがあり、若年層の一部で成果はあがっているものの全体の問題に切り込めていません。
もともと複数パートナーをもつことにネガティブな意味合いがない、お金のない若年女性を中高年男性がかこうSugar daddy、多産をよしとする(コンドームはよくないもの)カルチャーの中で別の方法が緊急の課題です。ワクチンはまだありません。
その中で残されたのが2つ。
①抗HIV薬を開始しウイルス量を下げて感染力を軽減する
②男性性器の包皮切除
です。
①はすでに始まり、ジェネリック薬の導入なども進んでいるのですが、もともと病院・医師の不足などHIV以前の問題が大きい地域・結核の流行とかぶることから、HIVプログラム単独で無理にやることについて現場からの批判も大きいといわれています。効果や副作用のモニタリングをするラボも不足しています。
そこで②ですが、新たな感染を予防する最後の手段といわれ、すでに複数の臨床試験で有効性は確認され、数年前にはWHOもリソースのない国での対策のひとつとして「推奨」をしています。
今回ボツワナ政府が大規模に包皮切除をAIDSプログラムとしてやると発表をしました。
成人の3~4人に一人がHIV感染しているといわれる国がボツワナ含めていくつかあります。
(包皮切除をもともとする習慣・宗教のあるアフリカの国ではHIVプレバレンスは低いままです)
日本では美容整形の話題/情報が多いですが、実際に国際協力で手術の上手な泌尿器科医が支援にでかけたりするようになるのかもしれません(もうしているかもしれませんが)。
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世界で最もHIV感染率の高い国の1つ、ボツワナの保健省は7日、エイズの感染拡大防止策として、男性約50万人に包皮切除を行うと発表。
包皮切除を行った男性ではHIVに感染する確率が2倍から3倍低くなるとの一連の研究結果を受けたもの。向こう5年間で、施術可能年齢以上の全男性の約80%にあたる46万人に対し、施術を行いたいとしている。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)の2005年の報告によると、15歳から24歳までの妊婦におけるHIV感染率は2001年以来、35-37%で推移している。25歳以上の妊婦における感染率は、前回調査の2003年では43%。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2600253/4123262
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南アフリカは第三の波=TSUNAMI
http://allafrica.com/stories/200905040554.html
日本の男性における感染が減少するための施策も緊急課題であります。
たいていは夜間や週末の迅速検査を臨時で行い、そのよびかけを駅前でしています。
先進国の現状は、特定のリスク層以外では新規感染は安定・減少傾向にあります。
リスク層の筆頭は男性と性交をする男性=MSM(Men who have sex with Men)で、日本では報告されるHIV感染症の95%前後が男性です。
このうち多くはMSMといわれています。
最も影響を受けている途上国にもこれまで様々なプログラム・予算が投入されましたが、期待する成果にはいたっていない(失敗している)と評価されています。
最大ドナーの米国がブッシュ時代に推進したABC(A=禁欲、B=パートナーへの忠誠、C=コンドーム)はアフリカでは難しいカルチャーがあり、若年層の一部で成果はあがっているものの全体の問題に切り込めていません。
もともと複数パートナーをもつことにネガティブな意味合いがない、お金のない若年女性を中高年男性がかこうSugar daddy、多産をよしとする(コンドームはよくないもの)カルチャーの中で別の方法が緊急の課題です。ワクチンはまだありません。
その中で残されたのが2つ。
①抗HIV薬を開始しウイルス量を下げて感染力を軽減する
②男性性器の包皮切除
です。
①はすでに始まり、ジェネリック薬の導入なども進んでいるのですが、もともと病院・医師の不足などHIV以前の問題が大きい地域・結核の流行とかぶることから、HIVプログラム単独で無理にやることについて現場からの批判も大きいといわれています。効果や副作用のモニタリングをするラボも不足しています。
そこで②ですが、新たな感染を予防する最後の手段といわれ、すでに複数の臨床試験で有効性は確認され、数年前にはWHOもリソースのない国での対策のひとつとして「推奨」をしています。
今回ボツワナ政府が大規模に包皮切除をAIDSプログラムとしてやると発表をしました。
成人の3~4人に一人がHIV感染しているといわれる国がボツワナ含めていくつかあります。
(包皮切除をもともとする習慣・宗教のあるアフリカの国ではHIVプレバレンスは低いままです)
日本では美容整形の話題/情報が多いですが、実際に国際協力で手術の上手な泌尿器科医が支援にでかけたりするようになるのかもしれません(もうしているかもしれませんが)。
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世界で最もHIV感染率の高い国の1つ、ボツワナの保健省は7日、エイズの感染拡大防止策として、男性約50万人に包皮切除を行うと発表。
包皮切除を行った男性ではHIVに感染する確率が2倍から3倍低くなるとの一連の研究結果を受けたもの。向こう5年間で、施術可能年齢以上の全男性の約80%にあたる46万人に対し、施術を行いたいとしている。
国連合同エイズ計画(UNAIDS)の2005年の報告によると、15歳から24歳までの妊婦におけるHIV感染率は2001年以来、35-37%で推移している。25歳以上の妊婦における感染率は、前回調査の2003年では43%。
http://www.afpbb.com/article/life-culture/health/2600253/4123262
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南アフリカは第三の波=TSUNAMI
http://allafrica.com/stories/200905040554.html
日本の男性における感染が減少するための施策も緊急課題であります。
70人のウロドクターで10年
140人のドクターで5年
休憩なども必要でしょうから200名くらいでだだだっとやるんでしょうか・・。
1日8時間昼休み抜きで働き、患者移動なしと考えると16人、ちょっと頑張って20人として、50万人を一人でやるためには2万5千日(70年弱)かかる計算です。泌尿器科によっては縫わずに切りっぱなしでいいのでは(傷が治るまでに時間がかかり、反対にHIVリスクになるかも)と言っている人もいますが、それでも気が遠くなる数字です。