ついに海外メディアにも気づかれ(あたりまえか)日本で子どもにとって重要なワクチンが(なんと)サスペンド状態にあるぜ!?という記事があちこちかかれています。
同時接種の是非まで話し合っているとバレたらどうしよう・・ドキドキ。
(おそらく、カレーとご飯を一緒に口に入れるな。別々に食べろ、といわれているようなもんです)
Japan Suspends Pfizer Vaccine Amidst Unexplained Deaths
これは香港のDepartment of Health発の情報から書かれた記事のようです。
今日の会議で各症例についてついていた「死亡とワクチンとの因果関係は肯定も否定もできない」というコメントは、日本のメディアには「否定できない」が重視され、海外のメディアでは「肯定されなかった」が重視された印象。
20分ほど前にUpされたWall Street Journalには、「Members of a panel of medical experts in Japan said they didn’t believe Pfizer’s Prevnar and Sanofi-Aventis’s ActHIB childhood vaccines are connected to the deaths of five kids there in the past few months」とありました。
シンガポールの中国語のメディアは、「プレベナー?ちがうんじゃないの?」というコメントが載っている・・・気がします(ちがってたらすみません)。
米国FDAの専門家は no concernだろ、という意見を出しています。コメント欄には「分母はいくつだ?」という指摘も。
・・ということで、今日厚生労働省で開催された「平成22年度第11回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会」の資料ですが、
もう掲載されています。他のワクチン関係もこのようにすばやくあってほしい~。
本来、たんたんと毎日くりかえされるはずの予防接種という、子どもの命を守る作業を「いったん停止して」もらっているため、そして死亡事例報告がそもそもの発端のため厚労省の動きも早いです。
------------
まず、会議冒頭は「頭どり」といわれている、TVカメラや報道記者による撮影タイムです。
その後カメラは外に出ます(終わった後また入ってきたので廊下で待っていたのかも?)
まず、参加委員についてのFinancial Disclosureの確認。
過去3年の関連企業から寄付や研究費等の受け取りについて50万以下の受け取り、50-100万の受け取り、というかたちで委員個別に公開されます。「競合品目とあわせて妥当性を確認しました」と事務局が説明。
1.5症例について、事務局より概要と専門医コメント3件を紹介
2.検定について 国立感染症研究所より報告(問題なし)
3. これまでの有害事象データ
4. 討議
というかたちですすみました。
当初問題視された特定のロットの話は否定されました。
どれも検定に合格しており、データの「逸脱」はなかったとの報告が感染研からありました。
結論からいいますと・・・委員のなかから、今出されている情報では不十分だ。もっと情報が必要だ。専門医として判断しかねる。同時接種と単一接種の比較がいるのではないか。
という慎重意見があったので、2週間後までサスペンド持続となりました。
この間に何をするか?今以上の情報を集めて、ということになりましたが、詳細な疫学調査をすぐには感染研もやれない、ということでした。
今回、今の時点では仕方のないことですが(いや、そういってしまっていいのかわかりませんが)、いずれにしても今後も同じような問題はおきるので、疫学調査対応をできるマンパワーや予算が必要(感染症情報センターとして)という意見が出たことや、問題がおきてからでなく、予防接種については分母情報を把握できるための仕組みが必要、という意見も出ました(平時のサーベイランスやモニタリングですね)。
また、乳幼児の死亡事例の原因究明のための仕組みも必要という意見が出ていました。
全体としては、医学的にも国際的にも同時接種なので、問題についてはケアしていきながら、早くサスペンド解除できるようがんばりましょうというスタンスの委員の声が多かったように思います。
(印象ですが)
同時接種の問題と、基礎疾患をどうするか?というのが後半の議論のテーマでした。
基礎疾患といっていいのか。今回の5例は心疾患が多かったので、心疾患としてくくればいいのかどうか。
しかし心疾患もチアノーゼ型、非チアノーゼ型とあり、いっしょくたにしていいのか?という話がありました。
成育医療センターの齋藤先生が基礎疾患のある子どもへの接種成績をもっているのでたずねたほうがよいのではないか、という提案も出ました。
おそらく齋藤先生に連絡がいくのでしょう・・・っていうか、当然この会議に成育医療センターの医師がいるもんだとおもっていました(^^;)。
同時接種を単一接種での比較をするのは実は難しいとのことです。
それは、世界は同時接種が当たり前で、比較群の単一接種が少ない、ということのようです。
9対1で同時接種が多い。
そしてその地域でSIDSが増えているというような報告はないそうです。
委員から、日本の同時接種のデータの紹介が2つありました。
■鹿児島スタディ
■第14回日本ワクチン学会:有効性と安全性は単独接種と大差なし- HibワクチンとDPTワクチンの同時接種で国内初のエビデンス
実際問題、これだけワクチンが増えると、単独で全部うつのは現実的には不可能、という指摘もありました。
また、小児科学会が積極的に検討をしており、すでに同時接種についてHPに掲載しているということです。
会議終了後に、ブリーフィングもありました。下記のような質問が出てました。回答は省略。
1)製造工程における逸脱等の確認とは具体的にどういうことか
2)次回の会議までどうするのか?
3)あまりにも漠然として不安をあおることはないのか?
4)因果関係ありなしということがわからなくなり、
あとでこれを組み合わせを中止するかどうかと言う判断はどうするのか?
5)同時接種は子どもを持つお母さんにとっては大きな問題では。
個別の単独接種と比較があるのか?副作用との比較はどうか?
6)個別の判断とはいえず、肯定も否定もできずということだが、救済はどうなるのか?
7)次回のめど、、今月下旬くらいか?
8)積極的な疫学調査は今回はやらないということか。
9)助成事業がはじまり、駆け込み需要への救済措置はあるのか?
10)今日のをふまえて新しいQ&Aを出す予定があるか?
皆さん遅くまでお疲れ様でした。
早くサスペンド解除になりますように!
サスペンド期間に罹患して重症化・死亡なんてことになったらまたそれはそれで問題大です。
個別のことにふりまわされて、当事者保護者現場に混乱をきたすようでは予防接種そのものの信頼がゆらぐわけで、早くACIP日本版(?)のような組織をつくらないといけません。
同時接種の是非まで話し合っているとバレたらどうしよう・・ドキドキ。
(おそらく、カレーとご飯を一緒に口に入れるな。別々に食べろ、といわれているようなもんです)
Japan Suspends Pfizer Vaccine Amidst Unexplained Deaths
これは香港のDepartment of Health発の情報から書かれた記事のようです。
今日の会議で各症例についてついていた「死亡とワクチンとの因果関係は肯定も否定もできない」というコメントは、日本のメディアには「否定できない」が重視され、海外のメディアでは「肯定されなかった」が重視された印象。
20分ほど前にUpされたWall Street Journalには、「Members of a panel of medical experts in Japan said they didn’t believe Pfizer’s Prevnar and Sanofi-Aventis’s ActHIB childhood vaccines are connected to the deaths of five kids there in the past few months」とありました。
シンガポールの中国語のメディアは、「プレベナー?ちがうんじゃないの?」というコメントが載っている・・・気がします(ちがってたらすみません)。
米国FDAの専門家は no concernだろ、という意見を出しています。コメント欄には「分母はいくつだ?」という指摘も。
・・ということで、今日厚生労働省で開催された「平成22年度第11回薬事・食品衛生審議会医薬品等安全対策部会安全対策調査会及び第2回子宮頸がん等ワクチン予防接種後副反応検討会」の資料ですが、
もう掲載されています。他のワクチン関係もこのようにすばやくあってほしい~。
本来、たんたんと毎日くりかえされるはずの予防接種という、子どもの命を守る作業を「いったん停止して」もらっているため、そして死亡事例報告がそもそもの発端のため厚労省の動きも早いです。
------------
まず、会議冒頭は「頭どり」といわれている、TVカメラや報道記者による撮影タイムです。
その後カメラは外に出ます(終わった後また入ってきたので廊下で待っていたのかも?)
まず、参加委員についてのFinancial Disclosureの確認。
過去3年の関連企業から寄付や研究費等の受け取りについて50万以下の受け取り、50-100万の受け取り、というかたちで委員個別に公開されます。「競合品目とあわせて妥当性を確認しました」と事務局が説明。
1.5症例について、事務局より概要と専門医コメント3件を紹介
2.検定について 国立感染症研究所より報告(問題なし)
3. これまでの有害事象データ
4. 討議
というかたちですすみました。
当初問題視された特定のロットの話は否定されました。
どれも検定に合格しており、データの「逸脱」はなかったとの報告が感染研からありました。
結論からいいますと・・・委員のなかから、今出されている情報では不十分だ。もっと情報が必要だ。専門医として判断しかねる。同時接種と単一接種の比較がいるのではないか。
という慎重意見があったので、2週間後までサスペンド持続となりました。
この間に何をするか?今以上の情報を集めて、ということになりましたが、詳細な疫学調査をすぐには感染研もやれない、ということでした。
今回、今の時点では仕方のないことですが(いや、そういってしまっていいのかわかりませんが)、いずれにしても今後も同じような問題はおきるので、疫学調査対応をできるマンパワーや予算が必要(感染症情報センターとして)という意見が出たことや、問題がおきてからでなく、予防接種については分母情報を把握できるための仕組みが必要、という意見も出ました(平時のサーベイランスやモニタリングですね)。
また、乳幼児の死亡事例の原因究明のための仕組みも必要という意見が出ていました。
全体としては、医学的にも国際的にも同時接種なので、問題についてはケアしていきながら、早くサスペンド解除できるようがんばりましょうというスタンスの委員の声が多かったように思います。
(印象ですが)
同時接種の問題と、基礎疾患をどうするか?というのが後半の議論のテーマでした。
基礎疾患といっていいのか。今回の5例は心疾患が多かったので、心疾患としてくくればいいのかどうか。
しかし心疾患もチアノーゼ型、非チアノーゼ型とあり、いっしょくたにしていいのか?という話がありました。
成育医療センターの齋藤先生が基礎疾患のある子どもへの接種成績をもっているのでたずねたほうがよいのではないか、という提案も出ました。
おそらく齋藤先生に連絡がいくのでしょう・・・っていうか、当然この会議に成育医療センターの医師がいるもんだとおもっていました(^^;)。
同時接種を単一接種での比較をするのは実は難しいとのことです。
それは、世界は同時接種が当たり前で、比較群の単一接種が少ない、ということのようです。
9対1で同時接種が多い。
そしてその地域でSIDSが増えているというような報告はないそうです。
委員から、日本の同時接種のデータの紹介が2つありました。
■鹿児島スタディ
■第14回日本ワクチン学会:有効性と安全性は単独接種と大差なし- HibワクチンとDPTワクチンの同時接種で国内初のエビデンス
実際問題、これだけワクチンが増えると、単独で全部うつのは現実的には不可能、という指摘もありました。
また、小児科学会が積極的に検討をしており、すでに同時接種についてHPに掲載しているということです。
会議終了後に、ブリーフィングもありました。下記のような質問が出てました。回答は省略。
1)製造工程における逸脱等の確認とは具体的にどういうことか
2)次回の会議までどうするのか?
3)あまりにも漠然として不安をあおることはないのか?
4)因果関係ありなしということがわからなくなり、
あとでこれを組み合わせを中止するかどうかと言う判断はどうするのか?
5)同時接種は子どもを持つお母さんにとっては大きな問題では。
個別の単独接種と比較があるのか?副作用との比較はどうか?
6)個別の判断とはいえず、肯定も否定もできずということだが、救済はどうなるのか?
7)次回のめど、、今月下旬くらいか?
8)積極的な疫学調査は今回はやらないということか。
9)助成事業がはじまり、駆け込み需要への救済措置はあるのか?
10)今日のをふまえて新しいQ&Aを出す予定があるか?
皆さん遅くまでお疲れ様でした。
早くサスペンド解除になりますように!
サスペンド期間に罹患して重症化・死亡なんてことになったらまたそれはそれで問題大です。
個別のことにふりまわされて、当事者保護者現場に混乱をきたすようでは予防接種そのものの信頼がゆらぐわけで、早くACIP日本版(?)のような組織をつくらないといけません。
「さらに入手可能な情報を次回までに収集する。」
「諸外国での状況や同時接種の安全性、接種者数等の情報について、早急に情報を収集し、次回検討することとする。」
次回っていつ?
・・・という疑問が残ったのが残念。