感染症診療の原則

研修医&指導医、感染症loveコメディカルのための感染症情報交差点
(リンクはご自由にどうぞ)

COVID-19は発症2-3日前から直後が感染力のPeak

2020-04-16 | Aoki Office

COVID-19は発症前後が感染力のPeakである事を示唆する論文が「Nature Medicine」に載りました。
タイトル:Temporal dynamics in viral shedding and transmissibility of COVID-1
タイトル図でいうとシナリオ1かシナリオ3の感じ・・?

このTheoryは以前御紹介したUCSDのSchooley先生のGrand Roundでの説明(発症前からPCRでウイルスのSheddingが始まっている)と合致します。↓↓


同様の情報が、この論文でも紹介されています。
Zou, L. et al.
SARS-CoV-2 viral load in upper respiratory specimens of infected patients.
N. Engl. J. Med. 382, 1177–1179 (2020).
https://www.nejm.org/doi/10.1056/NEJMc2001737

To, K.K.-W. et al.
Temporal profiles of viral load in posterior oropharyngeal saliva samples and serum antibody responses during infection by SARS-CoV-2: an observational cohort study.
Lancet Infect. Dis.
https://doi.org/10.1016/S1473-3099%2820%2930196-1

COVID-19が有症状例でも発症2-3日前から直後が感染力のPeakである事は非常に予防・コントロールを難しくします。
これは2003年のSARSが発症後、症状が強まると共に感染力を増していったのとは対照的です。(このためSARSの場合、入院後の感染による医療従事者の被害が大きかった・・)


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« COVID-19診療における血友病... | トップ | COVID-19と皮疹 »
最新の画像もっと見る

Aoki Office」カテゴリの最新記事