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感染症診療の原則

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ICAAC Online ディフィシラー#3 NAP1は危険?

2014-01-04 | 青木語録
ICAACOnline、本日の学習、結論から言うと・・
「非集団発生(Non-epidemic)状況では、NAP1が死亡率上昇などと直結するかどうか不明」というEye openingな話し。

演者はT.Crawford先生。これまた薬剤師の先生です。シカゴのLoyola universtiyの先生。

一般にNAP1/BI/027株は治癒率の低下、重症度の上昇、再発の増加とされているが、これは主としてEpidemic集団発生的状況のみ。Non-epidemic状況では、必ずしも・・

デザインとしてはLoyola universtiyの単一施設の後ろ向き検討です。C.diff陽性便の18%(90/494)がNAP1株でした。

NAP1株とAssociateしている要素は以下のとおり
1)高齢
2)老健施設から

NAP1株とAssociateしてなかったのは
1)ICUである
2)使用抗菌薬の種類
3)30日、60日時点での死亡率

再度、結論:NAP1株は重症度、再発度、死亡率との相関は見られない。(Non-epidemic状況で)

おまけComment:NAP1と報告しても現場の医師は治療を変えてない(例:Metronidazole→VCM)

(写真:多くの感染症専門医、微生物学者など)

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