感染症診療の原則

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ライアン先生に紹介していただいた本

2012-02-14 | Aoki Office
ライアン先生との会食の中で出てきた本の紹介です。

ライアン先生が感染症を専門領域に決めた理由は、「たくさんの人の命を奪う最大の原因だから」だそうです。
ライアン先生はプライベートの時間でも、地域の子どもたちのための活動をされたりしています。
お話していると、本当にやさしい先生なんだなーと伝わります(^^)。


ライアン先生が紹介してくださった本。以前、虎の門の荒岡先生もご推薦


微生物が人類に発見された後、それを利用したり、人や動物への病原性が明らかにされ、治療法が確立されてからの歴史はたかだか百数十年。

中世ヨーロッパでは、病気は瘴気(しょうき=悪い空気)が原因と考えられていましたし、日本でも、為政者の行いが悪いだめだとか、先祖がナンタラカンタラとか、報いや呪いのような話があります。

いまでも「生活習慣や態度、食生活が悪い」という人もいます。2012年の感染症の理解としてはトホホですが・・。

まあ、生肉とか食べたら細菌や寄生虫の攻撃にはあいますが。


今よりバタバタと人が感染症で死んでいた時代。研究者らの意気込みはすごかった・・を知ります。

人や社会を守るため感染症に取り組む、現代の狩人たちにも役立つ名著。

微生物の狩人 上 (岩波文庫 青 928-1)
岩波書店


微生物の狩人 下 (岩波文庫 青 928-2)
岩波書店




教育に関わる時は、ある考え方やイベントの歴史や背景を知っておくといいですよね。
エピソードをまじえた紹介は学生の心と記憶に残りやすいので。

疫病と世界史 上 (中公文庫 マ 10-1)
クリエーター情報なし
中央公論新社



疫病と世界史 下 (中公文庫 マ 10-2)
中央公論新社



病が語る日本史 (講談社学術文庫)
講談社

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