感染症診療の原則

研修医&指導医、感染症loveコメディカルのための感染症情報交差点
(リンクはご自由にどうぞ)

ICAAC 046 - Resistant Gram-Negative Organisms その3

2016-04-01 | 青木語録
本日、最初のPresenterはMD Anderson Cancer CtrのFrank P. Tverdek先生(薬剤師)

βラクタム剤の使用期間とESBL産生E.coli/Klebsiellaの頻度の関係

・以前からβラクタム剤の使用とESBLのリスクは言われていた。
・MDアンダーソンのCancer centerではCefepimeとPIPC/Tazが好中球減少症に多用されている。
・上記を後ろ向きに検討

・結論:
1)以前にESBL陽性が培養で証明されていればリスクである。
2)抗菌薬としては短期間のFQ、最近のPIPC/Tazの使用などがリスク


―――――――――――

次はロンドンのKing's Coll. Hosp.のAnita Verma先生

主なCarbapenemaseの表がスライドで表示されて、それを整理するのも編集長には勉強になりました。↓


Role of environmental contamination in the dissemination of bra VIM-4 CPE(Carbapenemase producing Enterobacteriacea) in a pediatric ICU and in a Ward

・さてCPE(Carbapenemase producing Enterobacteriacea) 集団発生時の環境汚染でした。
・集団発生は小児病棟(5病棟:200床)に限定。
・問題のCPEはVIM-4, OXA-48です。

・結論:
1)VIM-4産生株はシンクで生存能力が高く、しかも通常の清掃では除去されない
2)そしてそこが集団発生や孤発例に関係していた。
3)Active Surveillanceと早期発見、早期介入がCPEの拡散防止に重要
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 膿瘍に抗菌薬を使うのか? | トップ | さまよう親子 »
最新の画像もっと見る

青木語録」カテゴリの最新記事