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自動車趣味…その果てしなき天国と地獄についてのブログです。オーストラリアでのロータスエクシージによる海外レースなど。

メルセデスベンツC200

2006年02月19日 11時59分55秒 | Weblog
それほど所得格差のないところで育った。世の中に金持ちがいると初めて実感したのは大学1年の時バイクで一人軽井沢に行ったとき。ツーリングではいつも駅や駐車場、神社の境内の下、ある時は墓場などに寝袋を使って寝泊りしていた。バイクのキャブが詰まって、押して歩いていると回りは別荘街だった。真っ赤なアウディと、毛の長い犬、庭で英字新聞を読むお父さんと、コーヒーを入れるお母さん、犬と戯れる子供。。。
おぼろげながら将来の目標が決まり始めていた。授業中に先生に「金なんて要らないです。自分の好きなことを仕事にしたいです。」と大見得切っていたその高校生は、大学生になって普段はSLに乗り、休みにはSクラスで両親乗っけて軽井沢の別荘に行くことを目標にするようになった。

その父が40年勤めた会社を退職後、車の免許を取った。私は名古屋を離れて住んでいる。仕事も忙しく、休みに別荘って言うのは無理だ。そこで父に車を買うことにした。父が癌だということがわかったのはその直後だった。父はアリオンが欲しいといっていたがそれではこっちの気がすまなかった。購入対象車はクラウンになり、ベンツになっていった。初めての車でベンツもない。本当は出たばかりのEが欲しかったのだがでかすぎる。即納できるC200に落ち着いた。貧乏人憧れの的、皮シートや無理やりナビをつけ、リアバンパーとフロントサイドにカメラを取り付けモニターに移るように加工し、ガレージから出しやすいようにしたつもりだがあまり役に立たなかった、そのうえ総額ではE240が買える位になってしまった。

一度父の運転する車に乗ったが、本当にやばかった。あっという間にあらゆる箇所に板金が入った。ウチの周りじゃベンツはそれほど走っていないので周りがよけてくれたが、時々ぶつかった。ベンツじゃなければある意味やばかった。ベンツ買ってよかったと思ったのはぶつけたあとだった。母がそのたびに後始末をし、激怒してとうとう運転禁止令が出た。車を大切にしたいのはわかるが、足マットやシートマットを何重にも置いて運転はしづらいし、車体カバーのせいで細かい傷だらけだった。父の誕生日をライセンスナンバーにしたベンツは、父がこの世を去り買ってもう4年以上がたつがはまだ6000kmしか走っていない。

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