Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

平成三陸大津波2011/04/08復興のための仕組みづくりの提案

2011-04-08 | 地震情報
S様,皆様
###に対する返信
いろいろなご意見がありがとうございます。
大変参考になりました。一番,「これだ!」と気付かされたことは,日頃の定められた業務とは別に,次から次と湧いてくる,今直ぐに解決しなければならない課題をできるだけ多くの関係者とどう対処するか,といった仕組みづくりがない,ということです。ボトムアップ型のガバナンスが欠如しているということでしょうか?

現場,末端のニーズ(地域住民,この場合は被災者)を上手く吸い上げ,そのニーズに対する解決策を,日本政府からダイレクトに提示し現場で直ちに役割をはたす部署や組織,そしてその取り組みを評価する尺度が欠けている,といえないでしょうか?

以下に示すのはアメリカ合衆国のランドグラントカレッジエクステンションに関する法令ですが,今直ぐ解決しなければいけない課題に対応し,どのように対処するのか,いろいろな機関が一緒になって問題解決する際の評価尺度のあり方を定めています。

「1998年に成立した農業研究エクステンション教育改革法(AREERA)である。これは,新しい報告システムと呼ばれ,州のエクステンションのパートナーやより大きな協力体制のための法令であり,ステークホルダー,研究者,そしてエクステンションエージェント(大学職員でもあるが,連邦政府と直結した政府職員)に関係するものである。特にも,AREERAは業務計画の教授法を提供するものであるが,業務計画を立て「今直ぐ必要な研究やエクステンションにおける問題対処」の方法を定めている。また,AREERAは農業長官に対し,エクステンションの活動が,多角的,複合的な研究組織,複合的な専門領域を統合させて成功に導くための「評価尺度」を作るよう求めている。AREERAは,研究とエクステンションの活動を一緒にし,州の事業計画において今直ぐ解決しなければいけない農業問題を捉えるために用いられるものである。」(PROJECT DESIGN AND EVALUDATION BY NOAA COASTAL SRVICE CENTER)


こうした組織づくりあるいは評価尺度づくりのための法令が今まさに日本に求められるのだと思います。

このような法令を定めることによって,
1 様々な立場の人々(ボランティア,政府,自治体,大学研究者)を有機的につなげ組織的な活動が可能となる。
2 地域ごとに専門機関が設置されているので初動が早くなる。
3 全国的な組織であり,全国的な素早い対応が可能となる。
4 有事の際の対応を事前に啓発するためのアダルトエデュケーション等を継続的にできることが可能となる。
5 マスメディアだけに頼らない,正確な地域情報をつかむことが出来る。
6 活動の評価尺度を作ることで,新しい職業として定着させることができる(お金を取ってくることだけを評価尺度とする呪縛を外すことが出来る)。


###
S’様
日本人はみな何らかのエキスパートといわれるほど個人的な技術はあります。
・・・
それこそ十分な情報を共有し、主導権をおまかせしサポートするかたちでボランティアを活動させていくというのはいかがでしょう?
S様
大賛成です。
今の時代、皆さん、何らかのエキスパートです。
社会人を何年か続けていれば、自分にできそうなことくらい見つかります。
 
社協やボランティアセンターは、情報共有するインフラづくりに徹して頂き、ボランティアはそれぞれ主導的に動いてもらえばよいのだと思います。
その意味では、ボランティアセンターは名前を改めて、「ボランティアインフォメーションセンター」にした方がよいかも。

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