Dr. WAKASAGI at HEI-RIVER(閉伊川ワカサギ博士)

森川海をつなぐ学び合いの活動を紹介します

目玉商品と人気商品の並列販売

2012-04-13 | 水圏環境教育
 水産経済の研究者とメーカーの営業担当者に販売戦略についていろいろとお話を伺った。
その中でスーパーの販売戦略について興味深い話があった。目玉商品と人気商品である。

 安い商品で売上を伸ばそうとしてきたスーパー90年代以降伸び悩んでいる。
 最も伸びているスーパーは,そのスーパーのブランドとも言える目玉商品でお客を引き寄せることができたスーパーであるという。目玉商品とは,そのスーパーを象徴するようなもの,印象付けるようなもの,例えば岩手産の高級食材を使った商品の陳列など。これはあまり利益に結びつかないが,そのスーパーの経営方針を印象づけお客の心をつかむ戦略である。

 一方で,宣伝しなくてもお客が購入するような商品を定番商品という。人気商品は利益を挙げることができるものである。

 ここで,私は考えたのはラーニングサイクルとの関わりである。ラーニングサイクルでは導入と探究が重要であるが,この目玉商品には導入と探究の要素が多く含まれているのではないか。消費者のニーズを捉え,消費者に考えさせる。もし論,この導入に興味のないお客は目玉商品を探求することはないと思うが,うまく導入が成功すれば,消費者は目玉商品についてあれこれ考え,家族と話をし,意見を出し合い,お店の宣伝文句を読み直す。そして購入へと結びつく。

 これに対し,人気商品はいつも購入するものであり考えることはない。むしろ安物を購入する。

 つまり,消費者がそれぞれの思いを持ってどれだけの時間をかけて検討することができるかがこれが目玉商品の特徴でありスーパー全体の売上に影響していく。

 ラーニングサイクル学習との共通点である。