縄文の風

「北黄金貝塚公園」を中心に
噴火湾沿岸の遺跡情報を発信します。

「縄文土器」の解読がおもしろい。

34おらの土器(神奈川県)

2024年06月29日 | おらの土器

神奈川県で、めずらしい土器に出会いました。次のような説明があります。

「相模原市は、市内で出土した縄文時代中期の『土偶付深鉢形土器』と『人体文深鉢形土器』の2点を市の指定有形文化財に指定した。市の担当者は「縄文人の精神像が表れた価値が高い文化財だ」としている。
 今回は、「土偶付深鉢形土器」(高さ約42センチ。約5500~5000年前のもの)を扱いました。
 
「おらの世界を土器に表す」
 
・口縁が二重になっている土器です。
・口縁の人型の姿がユニークです。
 
まず、二重になっているのはなぜか意味があるはずです。
 
静岡市に弥生時代の「登呂遺跡」があり水田で稲作をしていたことを知りました。
水田に関係していると察しました。
 
「水田」・・大地の上に別に人工的に水田を作っています。用水路もつくっていると思います。
 
縄文時代の人たちの心は「すべてのモノに命があり、すべてが共に生きる」ということです。北黄金貝塚公園にも大きく表示されています。
 
つまり、自分が大地や水田を所有するという意識はありません。
すべてが自然のモノです。
 
この意識は、欲のある現代人には通じないコトバでしょう。
 
大地を水田に利用するためには、大地に借りることをお願いし、大地を耕作し水を引いたり加工することのお願いが必要です。
 
使い終えると感謝するという心が無くてはなりません。
 
「モミ」・・新しい命を育てるのです。無事にたくさん実るようにお願いしているものと想像できます。
 
「大地」と別に、自分で、自分の水田を作ることを願っているように思えますが、このあたりから「自分のモノ」という意識が現れることになるのでしょうか。
 
課題の残る解読です。今後も楽しみとしておきます。
 
縄文楽 浄山
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