01縄文楽・絵画表現①
縄文ヒトには、 絵画表現がない と言われている。
有名な岩絵を掲載します。「ラスコー洞窟」に描かれたクロマニオン人の岩絵です。
縄文ヒトはこのような絵は描いていません。
描く意識がなかったと思います。
この点が縄文ヒトとクロマニオン人と意識の違うところです。
著保内野遺跡で出土した中空土偶はヒトだと思えるようです。
よく観察すると頭の上に二つ穴があるのです。
実際に中空土偶を見て「この穴は何だ?」と疑問に思われる人はいるだろうか。
これと似た土偶が東京の町田市から出土しているのです。頭に二つ 穴がある土偶がありました。
気が付いた・・。
シカを「ヒト化」したもので、角の再生にあやかったのだう。
シカの土偶は、北黄金貝塚にも小さいがガラスケースに飾ってある。
隣のマチの高砂貝塚からもシカの土偶が出土している。何れも「ヒト化」した土偶です。
中空土偶はシカを人化したのです。
シカもサカナも 命あるものはすべて「ヒト」と同じ扱いなのです。
「ヒト」が化身したものとみてもいい。
命あるものは全てが「ヒト」と同じ扱いである。
生き物ばかりか、自然界に存在する「石」「土」でもすべてに命があると考えている。
「アニミズム」という人もいる。
北黄金貝塚には下記のような「表題」が開園以来展示室に掲げてある。
そして「命あるもの全てが共に生きる」という意識があるのです。
シカやサカナをそのままの姿を作ったり描くことはしていない。人がシカやサカナになっている、シカやサカナがヒトになっていると思えば良いだろう。
シカやサカナ、ヒトだけの姿を描くことはできない。
シカやサカナ、ヒトが特別扱いになり共に生きるから外れてしまうと考えている。
この意識が縄文時代を長く続けたともいえる。
「縄文の心」である。
縄文楽 浄山
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