縄文の風

「北黄金貝塚公園」を中心に
噴火湾沿岸の遺跡情報を発信します。

「縄文土器」の解読がおもしろい。

01縄文楽・絵画表現①

2023年06月19日 | 縄文楽

01縄文楽・絵画表現①

縄文ヒトには、 絵画表現がない と言われている。

有名な岩絵を掲載します。「ラスコー洞窟」に描かれたクロマニオン人の岩絵です。

縄文ヒトはこのような絵は描いていません。

描く意識がなかったと思います。

この点が縄文ヒトとクロマニオン人と意識の違うところです。

 

著保内野遺跡で出土した中空土偶はヒトだと思えるようです。
よく観察すると頭の上に二つ穴があるのです。

実際に中空土偶を見て「この穴は何だ?」と疑問に思われる人はいるだろうか。

 これと似た土偶が東京の町田市から出土しているのです。頭に二つ 穴がある土偶がありました。

気が付いた・・。

シカを「ヒト化」したもので、角の再生にあやかったのだう。

シカの土偶は、北黄金貝塚にも小さいがガラスケースに飾ってある。

隣のマチの高砂貝塚からもシカの土偶が出土している。何れも「ヒト化」した土偶です。

中空土偶はシカを人化したのです。

シカもサカナも 命あるものはすべて「ヒト」と同じ扱いなのです。
「ヒト」が化身したものとみてもいい。

命あるものは全てが「ヒト」と同じ扱いである。
生き物ばかりか、自然界に存在する「石」「土」でもすべてに命があると考えている。

「アニミズム」という人もいる。

北黄金貝塚には下記のような「表題」が開園以来展示室に掲げてある。

そして「命あるもの全てが共に生きる」という意識があるのです。

シカやサカナをそのままの姿を作ったり描くことはしていない。人がシカやサカナになっている、シカやサカナがヒトになっていると思えば良いだろう。

シカやサカナ、ヒトだけの姿を描くことはできない。
シカやサカナ、ヒトが特別扱いになり共に生きるから外れてしまうと考えている。

この意識が縄文時代を長く続けたともいえる。

「縄文の心」である。

縄文楽  浄山

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