縄文の風

「北黄金貝塚公園」を中心に
噴火湾沿岸の遺跡情報を発信します。

「縄文土器」の解読がおもしろい。

「阿玉台(06)」(峰々)

2020年07月30日 | 縄文楽

「東京都町田市・木曾中学校遺跡・阿玉台(Ib)式」の土器です。

形状から祭祀用の土器で、東京都の町田市からの出土したといわれます。

特徴は上部の「うねりの模様」と言えるかと思います。

前回までの土器の解明から、この土器こそ「峰々(尾根)」と、はっきりと解釈できそうです。

 

実際の地形と調べて見ます。

・町田市の山を検索すると「高尾山」と「草戸山」が見つかりました。

阿玉台土器には「曲線のうねった模様」があります。色々な種種の模様の土器がありますが「うねり」を土器の特徴と言いたいものです。

それと、土器は「在地が産地」が原則ですので似ている他の地域の土器を集めて型式が同じという「型式論」が通用しなくなってしまう可能性があるのです。

☆ここでは、型式の発展とか伝わりはないと言いたいものです。記号などの約束事はあったと思います。

例 ・小さなギザギザを「雨粒」

  ・うねりを「峰々」などなど

☆土器は、地域の「風土」(その土地の気候、地味・地勢などのあり様)が模されているので、その地域しかできないものと考えています。

☆大切な点は縄文ヒトには「自分のモノは無い」が根底にあります。衣食住のモノも自分のモノは無いのです。土器を作るにしても「土」は自分のモノではないのです。火も燃料も道具を作る「石」も自分のモノでは無いのです。

☆今の現代ヒトの考えとちがっていますが、本来は日本人の心は「自分のモノはない」の意識があって「借りる」「預かる」といった行為で返済することを前提にした意識があったと考えます。

返済できないものは「感謝」「気持ちをこめて償う」などの行為をしていたのでしょう。

「自分のモノは全て無い」という意識がしっかりと縄文の心として当たり前のこととした生き方をしていたのです。「そんな馬鹿な考えられない」というのが現代ヒトの意識です。

☆縄文ヒトの意識はアイヌヒトにも受け継がれています。本来は現代ヒトにも引き継がれているのですが、損得の時世になってしまい、得を得る生き方が当たり前となった生き方となっています。

☆縄文ヒトには「自分のモノは無い」が根底にあるのです。

☆土器は「借りたモノに感謝」という意識で「土器に風土を模して」火によって送るという行為をするものと思われます。

縄文楽 浄山

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