性懲りもなく奥秩父へ行って来ました。
今回はワンショトカラーCMOSである、ASI294MC_Proを使いました。
ココは2年ぶりくらいです。懐かしい。
前回に引き続き、今回もスマホコンパスで真北を出しました。
まだ明るいうちからセットアップが完了。
かなりイイ線で真北が出ていました。
今夜は全く曇る気配が無く、朝まで快晴・微風・夜露無し。
300FNの斜鏡はオフセットされているため、光軸合わせが
厄介です。今回までにイロイロ試し、やっと完璧な手順を
Fixできました。
SkyFlat
SkyFlat超強調処理(四隅は16%程度減光)
・しっかりとした接眼部基準で斜鏡の繰り出し量を決める。
オフセットされている斜鏡には、センターマークと
オフセットマークをマジックで書いておく。
・コリメーションアイピース(センタリングアイピース)にて
斜鏡スパイダーの重なり具合、主鏡に写るドローチューブ
の位置を概ね合わせ込む。
・主鏡はセルベタ付けとしておく。
・主鏡センターマークと接眼部中心が合うように調整する。
--- ここで一旦CMOSカメラを付けてフラットを撮る---
・光量バランスを見ながら斜鏡の位置を修正する。
・センタリング精度が信用できるレーザを接眼部から照射し、
主鏡のセンターマークへ落とす。
コリメーションアイピースで合わせていても、1cmくらいは
平気でズレている。
・レーザが接眼部中心に戻ってくるように主鏡セルを調整する。
これでOKです。
現地ではレーザのみで微修正してから撮影に入ります。
F4のパラボラ鏡は相当にシビアですから、星像を使った追い込み
をやろうとするとハマリます。ほんのサジ加減で微修正が決まれ
ばラッキーですが、適当な所で妥協します。
<ポイント>
初めからレーザーだけでやらないこと。
シングルレーザーは光軸が適当でも戻って来ます。
オフセット斜鏡のセンターとオフセット位置を明確に。
まずは、接眼部基準で斜鏡の位置をFIXすることが大切です。
ここが合っていないと光量が偏ります。
主鏡セルはベタ付けから始めます。普通、そんなに傾いていません。
ここから少しづつ浮かせて行きます。
主鏡脱落防止リングがある場合は要注意!
絶対にリングと主鏡を当ててはイケマセン。(超圧迫となる)
コリメーションアイピースと信頼できるレーザーを併用する。
但し接眼ユニットが斜めっていた場合、
APSC以上の素子ではスケアリング調整機構が
必要になります。小さな素子では目立たないだけ
ですけど・・・
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先週はASI183MM_ProのL画像のみでDSO狙いでしたが、
今回はワンショットカラーで撮りました。
主目的はオフセット斜鏡の光軸合わせが間違いないかなどの
確認です。なので、お月様が1時まで居ても問題ありあません。
NGC4244 , M63 , M106 , M101までは月明中の撮影です。
撮影データはほぼ共通。
NGC4244 , 11X180s , 33min Total , DarkAndFlat
M63 , 12X180s , 36min Total , DarkAndFlat
ダークのみ適用で2000X2000切り出し。OnlyDark & FlatAide
C-14にも負けないイイ感じの解像感が出ています。
M106 , 12X180s , 36min Total , DarkAndFlat
M101 , 10X180s , 30min Total , DarkAndFlat
ヘルクレス座銀河団(カラー等倍), 13X180s , 39min Total , DarkAndFlat
M27 , 8X180s , 24min Total , DarkAndFlat
M20 , 9X180min , 27min Total , DarkAndFlat
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撮影日時:2021/04/19-20
撮影場所:三峰ヘリポート 標高850m
天候:快晴、微風、夜露無し
気温:6℃→3℃
星空指数:80
シーイング:4/5→5/5
撮像鏡筒:300FN, 30.5cm , F4 , fl=1220mm
カメラ :ZWO-ASI294MC_Pro (Sony IMX294CJK Back Side Illuminated CMOS 4/3inch)
FilterWheel:ノーフィルター
コマコレクター:SkyWatcher_CCF4
Gain:250
冷却温度:-10℃
露光:1カット180sを基本とした
Dark:G250 , -10℃ , 10X180s
Flat:M101用SkyFlatを流用(10X180s , 30min Total)
ファイルフォーマット:Fits
赤道儀:SkyMaxエルボ改_E-ZEUSⅡ仕様
ガイド:50mmF4ガイドスコープ + QHY5L-ⅡM+PHD2_Ver,2.6.9_dev4(MultiStarGuide)
極軸合わせ:スマホのコンパスアプリ+PHD2のドリフトアライン機能
ASCOM Platform 6.4_SP1
撮像ソフト:SharpCap3.2_Pro
現像ソフト:SI7
微調整:PhotoShopCC_2021
撮像用PC:Lenovo_C340_Win10_64bit , USB_3.1C
ガイド&FilterWheel用PCもC340 , USB_3.0_Gen1
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光軸の件色々と教えてもらい、ありがとうございます。
もう少し調整してみます。
作例ですが、全て見事ですね、どれも30分ちょっとの、露出で
この写り、凄いとしか、言い様がないですよ!
明るい光学系は正義ですね。
C-14だとレデューサ・フラットナーでF7なので、F4の3倍~4倍露光しなくては
なりません。大口径ニュートンは赤道儀負担が大きいのと、風に弱いので歩留まり
が上がり難いです。カーボン・フレーム鏡筒のRCでもF8ですから、
なんとかF4ニュートンで極めたいです。
光軸を完璧に合わせても、ミラー自体の精度やコマコレ、フィルターの精度によって
完璧な星像とならないことが多いです。
画面の2/3辺りだけピンが甘いとか、星像が乱れるなどです。
最近の高詳細カメラだと、イロイロ粗が分かって精神衛生上宜しくありません。
カーボン・フレームRCも使ってみたいですが、迷光の回り込みや厳密なる光軸合わせ
を考えると踏み切れません。
しかし、当夜は良い天気でしたね! またお会いしましょう。
19日は奥秩父でしたか。
sekitaさんにはそちらで良くお会いします。
流石に30cm F4の威力、たしかに明るさは正義ですね。
光軸は毎回調整されているのでしょうか?。
当夜は月没も遅かった事と、テスト撮影なので久々に近場の県民に行ってきました。
こちらも微風、快晴、結露なしの良い天候で貸切でした。
途中のきの子茶屋の駐車場にはドブの星見屋さんが一名。
只今、ASI355MC Proを入手したのでキャプチャーソフトを検討中。
☆男さんはSharpCapをお使いのようですが使い勝手等如何なんでしょうか?。
sekitaさんはAPTで撮像しているようなのでお会いした時にお聞きしたいと思ってます。
いずれにせよデジカメと違って各種設定等が面倒みたいですね。
MC355→MC533MC Proが正解です。
こんにちは。
当日は何時もの森でしたか! 私もテスト撮影のつもりで出て来ましたが、
予想通りの好条件でアレコレ欲張ってしまいました。
そのテストってのが、”オフセット斜鏡ニュートンの光軸合わせとその検証”
だったのです。まあ、何時もいつも現地に到着したら光軸を微調整しなければ
ならない鏡筒を使っているというのもあります。
こういう鏡筒は斜鏡の調整範囲が大きすぎて、何処が正しい位置なのか
解らなくなります。設計時にもっと自由度を少なくするべきだと感じています。
やっと納得できる手順が完成したと言ったところです。
タカハシ鏡筒などの高級機には有り得ない楽しさ満載であります!