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練習曲第1番

久々にヴィラ・ロボスの「練習曲第1番」を弾いてみました。
本当に久々です。もう10年以上も弾いていません。当然、ろくに弾けなくなっています。
弾けなくなった原因は、自分なりによくわかっています。
「年をとって、指が動かなくなった」というよりは、右手のフォームが変わったためでしょう。
ギターを始めて今年でちょうど40年になりますが、その間に、自分の出す音への欲求は変わってきました。
つまり、「右手の指の動きを小さくして、速いパッセージを軽々と弾く」ということに、あまり魅力を感じなくなり、かわって「指の動きが大きくなっても(すなわち、遅めのテンポであっても)、のびのびとしなやかに弾きたい」という気持ちになることが多くなったのです。
ふと思いました。
「ここ2~3年、冬場になると『指が冷えて弾けません』という言い訳をしてしまうことが、多かったような気がするが、もしかすると、それは、体質が変わったからというよりも、弾き方が悪かったせいかもしれない」
つまり、「無駄な指の動きが小さくなれば、『冷え』の影響も、ある程度減らせるのでは」という発想です。
音楽的欲求が変われば、当然、弾き方も変わります。
ただ、加齢とともに、いつしか「速く弾くことを否定するようになってしまった」……そんな気がしてなりません。
年とともに、ゆったりと落ち着いた音楽をもとめるようになるのは、ごく自然なことです。
でも、若いころのような弾き方も、できないよりは、できた方がいいに決まっています。
何年も弾いていないのに、「練習曲第1番」の運指は、今も完璧に覚えています。
手元にある、こんないい教材を使わない手はありません。
決めました。今日から、緩急の2種類のテンポでこの曲を1度ずつ弾くことを、毎日の練習のノルマに組み入れることにしましょう。若いころそうしていたように。
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