「珠算生徒表彰式典」
毎年、1月に開催される、表彰式典では会長挨拶に続き来賓挨拶、表彰式典と流れていく。
今回、すべての式典が終了後、第二部としてパネルディスカッションが開催された。
パネラーは現在もそろばんを続けている生徒4名と保護者代表1名に登壇していただきステージ上で色々な質問に答えていただいた。
その司会の大役を私が担当した。
30分間という長丁場に会場の子どもたちがざわつく心配があった。
子どもというのは、主催者側の挨拶でさえ、退屈でしかたがない。
それを、自分とは直接関係のない話を30分間我慢しなければならない。
二部開始が近づいてきた。
ステージ上にはすべてのパネラーがスタンバイした。
今回、アシスタントとして、松田照貢先生にお願いした。
松田先生は小学2年生から高校2年生まで、連続して兵庫県一に輝いた一流選手だ。
さて、パネラーは京大生2名、大阪星光学院高等学校生1名、清風南海中学(スーパー特進科)生1名、そして、保護者代表1名の構成で展開された。
私は、30分を4つに分類した。
①集中力アップ
②学力アップ
③脳力アップ
④IQアップ
①の集中力アップでは、1級のかけ算における指の動きの回数を説明した。
また、NHKの「ためしてガッテン」という番組で集中力を高めることによって様々な潜在能力を引き上げると結論を出していた報告をした。
そこで、パネラーの皆さんに、ご自身が集中力を発揮したエピソード等をお聞きした。
②学力アップでは、10歳の壁のお話をした。
脳の発達は生後、年長までが急激な発達を遂げ、小学生からは緩やかな伸びになる。ところが10歳を境に、再び急激な発達が始まる。
10歳の壁を越えた時点からどれだけそろばん学習を続けるかで、後の学力に大きく影響するかを説明した。
パネラーのみなさんは、すべてその壁を突破した経験者であるがゆえに、話に説得力があった。また、保護者代表のお母さんは、進学のために、一時そろばんを中断した時期に、急激に学力が低下したと、コメントをいただいた。これも、体験者が語る説得力のある言葉だった。
③脳力アップでは、マリナーズのイチロー選手が3桁5口の暗算能力があり、元ジャイアンツの上原投手、元阪神タイガースの赤星選手、中日ドラゴンズの野口投手などがそろばん上級者であることを紹介した。
④IQアップでは、広島県尾道市の土堂小学校のモジュール授業を紹介した。そろばんを導入した土堂小学校では、導入以前と比べて、児童のIQが飛躍的にアップしたことを、陰山英男先生の著書を引用して紹介した。
今日、保護者のかたから次のようなコメントを頂いた。
「そろばんは小学時代のちょっとした習い事と考えていましたが今回の表彰式典で考え方を新たにしました。」
当教室から、東大生3名を筆頭に、京都大学、神戸大学、大阪府立大学、横浜大学、大阪教育大学など難関国公立大学に多くの卒業生を出している。
ほとんどが、中学、高校までそろばんを続けた。
「そろばんってスゴイ!」
科学的に立証されている訳ではないが、中学、高校まで、そろばんを続けた生徒は
確実に結果を出している。
これが、科学がメスを入れる前の、教育現場からの現実である。
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