貧々自適

仕事のかたわらデジカメを構えたり
季節のうつろいや人の優しさに触れ感激する
そんな貧乏オヤジのつれづれ帳です

台風頼み

2005-08-24 03:12:19 | 季節の話題
ついに貯水率ゼロを切った早明浦ダムが、先日の雨(約100mm)で8%弱(ゆうべ20時現在)まで回復しました。
借りた発電用水を返せたわけですが、とてもとてもという量です。
25~6日に上陸が予想される台風11号が「頼みのつな」という事態は変わっていません。

問題はコースで、進路予想では、紀伊半島から関東沿岸に上陸する公算が高いようです。
台風が四国の東側を通るコースをとるとあまり強い風が吹かず(風による)被害が少なくてすみますが、雨量も少ないのではなかったかなぁ?
南よりの風が四国山地に当たって大雨を降らせる、というのがふつうなので西側を通って欲しいんですが、逆に強風と集中豪雨による土砂災害も懸念されるので痛し痒しです。
今までも国道32号(高松~高知)や33号(松山~高知)の山間部は、集中豪雨でガケくずれが頻発、しばしば通行止めになっていました。

早明浦ダム上流に本川村*という寒村があり、古い知人が「蕎麦屋」を営んでいたとき、よく行きました。 *去年合併して「いの町」になっています。
その知人(酒好きの超インテリ)というのは、住宅公団の職員から転身、高知市内で喫茶店や料理屋を経営、あげくは蕎麦好きが高じて蕎麦屋も、という異色の経歴の持ち主で、地元ではちょっとした有名人。現在は本川村の店は若い人が引き継ぎ、本人は高知市内に戻って蕎麦屋兼居酒屋を営んでいます。

博学多識のその知人によれば、山間部の村が過疎化・高齢化するのはアタリマエで、その理由の最たるものは「仕事=金もうけ」という価値観の変化が根っこにあるそうです。
豊かな自然をベースに生活を営んでいた昔と違い、現金収入を得るための「仕事」が主になったこと(結果的に自然を破壊するような)が今日の衰退を招いた、という見方をしていました。
高齢化が進み、労働力不足から山が荒れ⇒森林の保水力低下⇒土砂災害という悪循環に陥っているという現実があります。

都会並みの生活をするため役所に陳情して国道・県道整備をしても、工事の間は一時的に潤って(いるようにみえるだけ)も終われば車は素通り、若い人はもっと便利な都会へ出て行く、というわけです。
端的にいえば、国道や林道工事の何億何十億というカネもほとんど地元に残らず、都会の企業に還流するしくみになっているので、公共工事をすればするほどみかけの社会資本は充実しても、過疎地対策にはまったく寄与しない、ということです。
これは日本中どこでも、ほとんど同じなんでしょう。
そして町村合併という追い討ちを受け、ますます地方の過疎化・高齢化が進んでいく…

ラジオのニュースで、ひょっとすると予想より早く、わが国は「人口減少」に転じたかも?って聴きました。いよいよ始まったか…

最新の画像もっと見る

コメントを投稿