ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

詩はあなた

2019年12月01日 | Weblog
絵本『エミリー』より

女の子と詩人の

素敵な会話をひとつ。




「それ、詩なの?」

「いいえ、詩はあなた。

これは、

詩になろうとしているだけ。」



「わたし、

春をもってきてあげたの。


(ポケットからユリの球根をふたつ)


これを植えると、

ユリの花になるのよ。」


「すてきだこと。

それでは、わたくしも

なにかさしあげなくては。


(紙になにか書いて、女の子にわたす)


さあ、これをしまっておいて。

わたくしも

あなたからいただいたものを、

かくしておきますから。

りょうほうとも、

そのうちきっと

花ひらくでしょう。」





紙には

こんな詩が書かれていました



“地上で

天国を見つけられなければ

天上でも見つけられないでしょう

どこへ移り住んだとしても

天使はいつも

となりに家を借りるのだから”


(訳は、本文のものを、わたしがアレンジしました)

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