ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

淡い色

2019年03月12日 | Weblog
雪深いところに出るフキノトウは、淡い色をしている

そう教えてくださった方がいました。


たしかに、わたしの故郷のフキノトウは、淡い淡い黄緑です。


雪の毛布にくるまれて、夢見心地でいたフキノトウの赤ちゃんは、

お日さまに会えた時に、どんなに嬉しいことでしょう。


そんな風に、わたしも春を迎え、活動をはじめました。


毎年、いちばんは、長野市戸隠でのお話し会。

顔見知りのお母さんが増えてきました。


そして、4月からは「うんまんま」さんでの半年に渡るお話し会。

こちらも長いお付きあいになりました。


今年は、魚沼市にある、絵本の家「ゆきぼうし」さんでも、連続講座を企画しています。


他にも、ちらほら、楽しい企画が。



この冬、ちょっと少ない雪の中で、

わたしは、とても大切な発見をしました。

自分自身のことです。


発見の後に訪れた反省と感謝は、ゆっくりと、わたしを拓いてくれているようです。
  

春からの活動は、その穏やかな波が加わって、どんな風になっていくかな・・



フキノトウみたいに、お日さまを仰ぎ、ワクワクと考えているところです。

事柄の向こうに

2019年03月11日 | Weblog
この世界に

かなしみや苦しみがあるのは


何かがうまくいっていないため

という人もあれば

何かを学ぶため

という人もある


それは

おなじことのようだ


どうあっても

誰も

何も

悪くない


この世界にあるのは

すべての事柄の向こうには

ただ

挑戦


何かに挑み

何かを越えようとしている人がいる


という

それだけなのではないか

2019年03月04日 | Weblog
ふるい大きな切り株が

ほろほろと

土になろうとしている



落ち葉たちは色をそろえて

ふかふかと

土になろうとしている



いのちは

余さずみな

土にかえろうとする



その

しずかな営みを

まっすぐな意思を

「かみさま」と呼ぶのかしら

風花

2019年02月02日 | Weblog
もう、10年もお世話になってきた美容師さん。

素敵なパートナーに出会われ、

沖縄へ、行かれることに。



明るさ、あたたかさを、いつも湛えた人だから、

数ヶ月に一度の美容院が、本当に楽しみでした。



1月の、最後の日。


予約がいっぱいで、お世話になることはできないけれど、

お手紙だけでも渡したい、

そう思い、

美容院に向かいました。



お忙しいはずだから、

お店の受け付けにいる方に、そっとお渡しして、

すぐに帰るつもりで、

ドアを開けたら、


受け付けに、その美容院さんが。



びっくり、のお顔。



わたしも、びっくりの顔で、

それから、急いで、


「お手紙だけ、お渡ししたくて。

最後にカットをお願いしたかったのですが、

ご予約いっぱいでした。

ああ、でも、

お会いできて本当によかった!」


そんなことを、あたふたとお伝えしたら、


美容師さん、

満面の笑顔で、


「すごーい!

にしださん、

ついさっき、キャンセルが出て、

今ちょうど、入っていただけます!」



美容師さんとわたしは、

手を取り合って、跳び跳ねました。



わたしの癖も、願いも、知り尽くしている美容師さんのハサミが、

気持ちよく音を刻みます。




よかった。

最後に、もう一度、お世話になれて。



いっぱい話して、

いっぱい笑って、

最後のカットが、終わりました。




別れ際、

握手をして、

何かお伝えしようとしたけど、

言葉ではないような言葉と、

涙が、溢れてきました。



美容師さんも、

何かをおっしゃり、

目を抑えて・・。




ここは寒いですから、お入りになってくださいね、とか口ごもり、

美容師さんに手を振り、

わたしは、駆け出しました。




雪が舞っていた。

大きなふわふわの、花びらのような雪が、

街に、舞っていた。



花吹雪みたいに、

桜みたいに、


祝福みたいに・・

友へ

2019年01月29日 | Weblog
たくさんたくさん、想いを綴ってくれたメール、

何度も読みました。



お返事を書こうと、言葉を探したまま、

お日様は何度ものぼり、

お月様も何度も輝きました。


そして、世界は幾度も、

白く、白く、

なだめられ、鎮められていきました。



そんな世界を眺めるうちに、

難しい言葉も、長い文章も、なんにもいらないのだと、

ようやく、わかりました。



これまで、あなたは、

深い谷を越えてきた。


ひとつではなく、いくつもの谷を。



もしかしたら、人によっては、

越えようとは思わないかもしれない、

諦めてしまうかもしれない、

そんな谷を。



またひとつ、深い谷を、

あなたはいま、越えようとしている。




わたしは、ここから、あなたを見守る。

あなたの力と、あなたの挑戦を、信じる。


あなたがわたしに、してくれたように。



いつも、

いつも。



ただ、これだけの言葉が、

今のわたしの、全て。

おばあちゃんの教え

2019年01月18日 | Weblog
3ヶ月も入院して

切ないことも、たくさんあったけどねぇ


でもね

勉強になったこともあった




有り難いことに

私のところにはねぇ

みんながお見舞いに来てくれた


村の人や

息子も

妹もね


毎日みたいにね



嬉しくてね

いっぱい話したり、聞いたりね



そしたらある日

看護婦さんに言われた



あなたはいいけど

他の患者さんはどんな気持ちか

誰も来ない人もいる


みんな何も言わないけど

何か感じてる人もいる


個室じゃないからなおのこと


短めに面会してもらうことは

できませんか・・



私はねぇ

はっとしたの


そんなこと

考えたこともなかった



びっくりもしたけどね


言ってくれた看護婦さんは

偉いなあと思ったの



言いにくいことだよ

言いにくい



でも

本当にそうだからね


私だけよかったけど

隣のベッドの人にはね

ほとんど面会がなかったの


その人は

だいぶ

物忘れが多いみたいだったけど

話すことはできたから・・



私は

考えたこともなかった




90歳になってもね

まだ勉強


人は死ぬまで

勉強だね





雪の降る午後

ストーブで餅を焼きながら

仲良しのおばあちゃんが

話してくれたこと

新しい年を迎え、息子が話してくれたこと

2019年01月11日 | Weblog
ぼくは、川を泳いでいたんだ。

まわりにもたくさん、泳いでいる人がいた。



でも、ぼくは、まわりのみんなとは違っていた。

みんなにはあって、ぼくにはなかったもの、


それは、防水性。


ぼくは、川で生きることができないんだ。




ぼくは、川から上がった。




上がってみたら、そこには、崖があった。

信じられないほど高くて、急な崖が。


それ以外、何もなかったから、

登ることにした。




大変だった。

足場がない。


どこにも、つかまるところが、足をかけるところが、ない。


まったく進めない。




川を振り返った。


みんなを羨ましく思った。

あんな風に生きられたら、どんなに楽だろう。



でも、戻りたいわけではなかった。

川は、ぼくの道ではないから。




ぼくは、再び、崖でもがいた。


長い時間、

長い時間。



そうしていたら、気がついた。


だんだん、見えてくる。

ほんの僅かな足場が。


ぼくは、そこを探して、ゆっくりゆっくり、登っている。




まだ少ししか登っていないけど、

この崖の上には、きれいな景色が広がっていると思う。


ぼくは、それを、見たいなあ。




たぶん、

ぼくの父と母も、この崖を登っている。


難しくて辛い道だけど、

父は、なんだか面白そうだし、

母は、何やら感嘆しているから、

心強い気持ち。


ぼくたちは、家族だけど、仲間なんだ。




だから、登っていく。


今日も、登っていく。

言えなかった ありがとう

2018年12月15日 | Weblog
「こちらへどうぞ」

スーパーのレジに並んでいた時、声がかかりました。

閉まっていたレジに店員さんが来たようです。


よかった、と思い、そちらのレジに移動しました。



もっと空いているレジはあったのです。

セルフレジ。

会計も袋詰めも、全て自分でするレジです。



わたしは、セルフレジは苦手。

なんだか寂しいのです。



買い物をする時、必ず店員さんにお礼を言います。

「ありがとうございました」


そのお礼は、商品に係わった全ての人への感謝のつもりです。



野菜やお肉には、植物や動物たちに、いただく時にお礼を言います。

手をあわせて、「いただきます。」



でも、それらのものが商品となってわたしに届くまでには、たくさんの人が係わっています。

その人たちへの感謝を、まとめて、店員さんにお伝えするのです。

買い物というのは、そういうことだと考えています。




さて、わたしのレジにも、合計金額が表示されました。

袋詰めは、市場かご持参のため、店員さんがしてくれました。


店員さんにお金を差し出そうとしたら、

「会計はあちらでお願いします」

と、隣の機械を指差します。



会計だけは自分で行うシステムになっていました。


わたしは、戸惑いながら、よいこらしょと、かごを移動させました。

会計の機械にお金を入れようとしましたが、初めてなので、どこにどう入れたらいいのかわかりません。


ちょっと試行錯誤の後、やっと会計を済ますことができました。

もともとぼんやりしていますので、こんな時は冷や汗が出ます。



それから、わたしは、いつものようにお礼を言おうとして、はたと、相手が機械であることに気がつきました。

もう次のお客さんが待っていましたので、その場を去らなくてはいけません。


先ほどの店員さんに、お礼を言いたかった・・。

でも、他のお客さんのお相手をされているし、

お店も賑やかだから、ここから言っても届かないだろうな。



わたしは、言いたかった「ありがとう」を、ポケットに仕舞いました。


“またすぐに、あなたの出番を見つけるからね”

心のなかで、そんなふうに詫びながら。

今年さいごの朗読会

2018年12月10日 | Weblog
12日(水)10時半から、うんまんまさんで朗読会です。

今年さいごの、大事な朗読会です。


こんな内容を考えています。

☆しあわせなお母さんになる講座(第五回)
☆シンボルツリーミニ講座 ~最も多い夫婦の組み合わせ~
☆朗読「愛の人」

どうぞ、素敵な時間になりますように。



うんまんまさんには、今年も1年、とってもお世話になりました。

毎年呼んでいただいて、有り難いことでしたし、しあわせでした。



お母さんと小さなお子さんのための居場所は、あちこちにたくさんあります。

それぞれに、雰囲気があり、個性があり、想いがあります。


うんまんまさんの特徴、わたしが感じる特徴は、

スタッフさんたちがいつも素顔。



初めての方は緊張されるかもしれませんが、慣れてしまうと本当に楽な気持ちで過ごせます。

歳の離れたお姉ちゃんの家に、休みに来たような、そんな心地の場所です。



思いきって心を開いて、何もかもをぶちまけてしまっても、

いえ、むしろその方が、うんまんまさんの深くて大きな懐を感じられるかもしれない。

そんな場所だと、わたしは思います。




うんまんまさんは、活動10周年を迎えられ、表彰も受けると聞きました。

スタッフさんは勿論、無報酬、

想いひとつで続けてこられましたが、

そのぶん、しっかりとした絆、友情で繋がっている。



わたしも、朗読者としてですが、関わらせてもらえて幸せです。

毎月毎月、励みになり、また、育てていただきました。



これからも、うんまんまさんの活動が、あたたかく広がっていきますように。


おめでとうございます。

優しい魔法

2018年12月01日 | Weblog
もうすぐ雪が舞いはじめる、という時期になると、

友人知人のみなさんに尋ねられることがあります。


「息子さんは、いま、サンタクロースのこと、どう考えていますか?」



きっと、お子さんたちからサンタクロースのことを尋ねられたり、このままでいいのかな、と悩んだりしているのでしょうね。


ほんと、悩ましいことですよね。



息子は、去年、岐路にさしかかっていました。

サンタクロースはいない、という道を行くか、

サンタクロースは居る、という道を行くか。



わたしにも問いかけてくれました。

でも、わたしは、何のヒントもあげられませんでした。


息子が、自分で、選ぶものだから。



真実というのは、本当に、ひとつしかないものでしょうか?



わたしには、こんな風に感じられます。

真実というのは、人それぞれ、その人が一番しっくりくるもののことで、

それは無数に存在しているのだと。


そして、何を選んでも、何を信じても、いいのだと。



毎年、枕元に贈り物をそっと置いていってくれるのは、誰でしょう?


それは、サンタクロースかもしれないし、

サンタクロースのお手伝いをしている小人たちかもしれないし、

自分こそサンタクロースだと誇りに思う、こどもたちの親かもしれないし、

日本の、新潟県の、○○地区担当の、おじさんかもしれないし。



どの人であっても、同じですものね、

こどもの幸せを願い、夢を叶えたいと願い、喜ばせてあげたいと願う心は。



もし、サンタクロースはお父さんなんでしょ!と、こどもが泣いたら、

そうだよ、お父さんがあなたのサンタクロースなのよ、

お父さんはね、これまでずっとあなたのサンタクローでいさせてもらって、幸せだったのよ、

だから本当にありがとう、


そう言って、しっかりと抱き締めてあげたらいい。




さて、わたしの息子は、今年もサンタクロースに手紙を書きました。


去年たくさん考えて、どうやら、心を決めたようです。

いろんな話を聞くけど、みんながどうあれ、ぼくには、サンタクロースがいる。


素敵な選択だと思いました。



クリスマスまでの日々、また、わくわくドキドキしながら過ごすのね。

ならば、わたしもまた、わくわくドキドキの日々になる。



「サンタクロース」という、優しい魔法をかけあって、

白く美しいこの季節を、よろこびながら生きていく。