ちいさなちいさな いのりのことば

 * にしだひろみ *

『おばあちゃんがいるから』*私の本棚*

2017年07月26日 | Weblog

『かぜはどこへいくの』という絵本を読んだ時に、

“わたしも、こんなお母さんでありたい”

と、思いました。

わたしの理想のお母さん像が、そこにあったのです。



そしてわたしは、理想のおばあちゃん像も、見つけてしまいました。

やっぱり、本の中に。



『おばあちゃんがいるから』
(岩波書店)
ボーゲル 作
掛川恭子 訳

1984年に出版された本です。

古本屋さんで、たまたま見つけたものですが、恐らく、滅多に手に入らない本だと思います。


「岩波ようねんぶんこ」とあるように、小学校低学年向きに、大きな文字で、やさしいことばで、書かれたお話しです。

それはそれは、素敵なお話しで、どのようにご紹介したらいいか、迷いました。


そして、作者が、本文や目次の前に書いたメッセージを、ここに抜粋することにしました。

きっと、この本の素敵さが伝わると思うのです。


もしかしたら、どこかの図書館にあるかもしれません。

心惹かれるものを感じた方は、どうぞ探してみてくださいね。


“ドドというのは、わたしがだいすきだった祖母のことです。

(中略)

わたしは、ドドのことが、だいすきでした。

大人になってからも、だいすきでした。

なくなったあとも、だいすきでした。

そして、いまも、おなじように、だいすきです。

この本を、わたしのドドにささげます。”



ドドは、主人公の女の子の心に、いつも優しく寄り添いました。

そして、少しの無理もなく、とても自然に、女の子の心を、より美しい方へと導くことができました。


“ドドには、わたしのきもちが、わかっていたのです。”



子育てをしてみると、わかるものですが、

自分の子どもに対しては、客観的になることが難しく、

ついつい感情的になってしまったり、狭い視野で物事を見てしまったりします。


でも、祖父母になると、うんとゆるやかに、子どもをみることができるようです。



本当は、息子にとっての“ドドのような人”になりたいけど、

とてもとても、程遠い。



だから、いつか、おばあちゃんになれたら・・・。

ううん、姪っ子や、甥っ子にならば、ドドのような眼差しの人に、なれるかもしれない・・・。



またひとつ、美しい夢、美しい未来への切符を、見つけました。












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