マウスオンをどうぞ
『 ママ はやく帰ってきてね 』
高校1年生の長女、中学1年生の次女が病室を後にしながら 小さな声で・・・
「うん・・・ パパを お願いね」
暮れも押し迫った12月、
K大学病院の 広庭に はらはらと散るイチョウの葉
わたしは無事に 帰れるのだろうか・・・
・・・いまから 25年前のこと
近くの病院では原因不明といわれ、大学病院への検査入院から 手術まで
約 6ヶ月間の入院を 余儀なくされた当時の回想である・・・
その二人の娘たちも
長女は男子中学生(1年生)の母に
次女は 5年生(女)、3年生(男)、ようちえん5さい(女)の
たくましい?母になった
「あと少しで 70才に手がとどくよねぇ」
夫と話したばかりの母の日に宅急便、白い長方形のおおきな箱がとどいた。
「なに?」
表に長女の名前が・・・
ドキドキ、急いで箱をあけた
「あ バラの花よ うわ~きれい!!」
「1,2,3・・・30本も すごい こんなのはじめてよ」
「うはぁ~、よかったねぇ」と夫のほうが もっとうれしそうだった
そして次女は
5才の「あ~ちゃん」といっしょに プレゼンとを届けてくれた
「おばあちゃんが、病気をしないように おかあさんが おまじないをしたからね」と
あ~ちゃんが にっこり
「え? おまじない?」
やさしい色使い ピンクのパジャマに赤いカーネーションをそえて・・・
マウスオンどうも ありがとう
入退院を繰り返す 私
み~んなに心配かけていたんだね・・・
ありがとう 気をつけるからね
うれしい母の日でしたよ
「さぁ おばあちゃんが きょうは プリンを作ってまっていましたよ
あ~ちゃんと いっしょに たべましょうねぇ」
「うあ~い、おいしそうだぁ
いただきま~す」