立冬もすぎていよいよ冬将軍出番まじか・・・
先週、なんと30余年ぶりに柿で有名な耳納連山のふもと、
浮羽郡田主丸まで柿狩りに行ってきました。
往復で約150K、じいやは免許返上のため私のひとり舞台です。
でも、道路状況がすっかりかわっていてゆるゆる運転、
途中2度道案内でたずねました。
ようやく馴染のT果樹園にたどりつきました。
柿園はすっかり様変わり、いまや見渡すかぎり巨木となった
柿の木が繁り、オレンジ色の柿の実が鈴なり、
見ちがえるほどに広々と開拓されて堂々とした柿園はなっていました。
「こんにちは~」
人影はみえません。あちこちに小さな小屋があり、柿の木の間を
ぐるぐるまわってみますが人の気配すらなし。
あれ 誰もいないのかなぁ?
お、向こうから迷彩模様の帽子をかぶった人影がちかずいてきます。
あ、 T果樹園主らしいですよ。
「こんにちは~ カンちゃんでしょ?」(愛称です)」
相手はキョトンとしています。
「は~そうですが、どなたでしたっけ。
俺をカンちゃんと呼ぶ人はあまりいないんだけど・・・」
「大牟田からきました。 杏子ですよ・・・ほら、こうして頂いた年賀状おぼえていらっしゃいますか?」
昭和56年頃からの年賀状を開いてみせました。
毎年ユニークな語りのカンちゃんからの年賀状を、
ベスト編として大切に保管していたものです。
年賀状の束をパラパラとめくりはじめて
「あ~、あの時の!」
ようやく思い出されたようです。本名は (T〇 一三)さん。
カズミさんかしら?愛称でやさしく「カンちゃん」となったのでしょうか?
「俺のおもしろくもない賀状を、こんなに大事にしていただいたとは
ホントにうれしいですね」
30余年前と少しもかわらず、相変わらずの
ひょうひょうとした語り口で、懐かしく迎えてくださいました。
結婚もされて、いまはお孫さんが二人。
ちょっぴりおじいさんぶりの語りも交えて、しばし昔話に花が咲きました。
T果樹園入口
切り取った柿の計量と袋詰め
じいやも・・
見晴らしのよい柿園では、バーベーキューもできるそうです。
「カンちゃん!!と呼んであったお姉さんはお元気ですか?」
「姉はもう亡くなりました、肝硬変でしてね・・・」
さみしそうでした。だからカンちゃん!と呼ばれて驚かれたはずです。
美味しい柿をいただいて、柿狩りを楽しんできました。
「また来年もきてくださいね、待っていますよ~」の声をききながら
別れをつげました。
しばらくほったらかしの絵描き、ちょこっと描いてみょうかと
はじめたもののなかなか思うように筆も走りません。
思いだしながら、ひさしぶりに柿狩り風景を描いてみました。
耳納連山をバックに熟したあま~い柿