「もう、いらん!!」 わ~ん わ~ん・・・
長女
こどもたちが、まだ幼かった頃(長女が5才ぐらい)
わたしの姉妹弟のうち、3家族と母、弟妹達も含めて真夏のドライブへ。
目的地は、筑後地方の船小屋温泉。
清流矢部川の中の島公園のほとりで、川遊びのプランが出来上がっていた。
http://www.funagoya.org/
まだ、わたしたちは運転免許もなかったが、3女夫婦の協力でマイクロバスをチャーター。
なにしろ車で自由にドライブなんて、夢のまた夢だったから
早朝からのはしゃぎようは珍風景。
子どもたちの数多数で、大人も姉妹弟 そしてわたしの母も元気いっぱいでの大所帯、
前日からウキウキ、そわそわ・・・
帽子は、水着は?浮袋は?
水筒、弁当、おやつを作るのも大わらわ、でもそれがまた楽しみのひとつだった。
いよいよ出発!!ギラギラ照りつける太陽もなんのその
車にエアコンは、まだついていなかったと思うが、そんなことはおかまいなし
流れる汗も元気の素、約1時間半ぐらいかかったろうか?
車は目的地、筑後川温泉(船小屋温泉)に到着した。
行く先は、筑後川温泉沿いの 矢部川の公園
子どもたちもまだ幼くて、わたしの長女が一番上
当時5才位だったろうか・・・
次女
はじめて冷たい川の中へ、恐る恐るちいさな足を流れにつけてみる
「ヒャッ!冷たい!!いやいや!」と足をちじめてパパの手を離さない!
それぞれが子どもを抱っこしての水遊びだった
川面に反射する陽がキラキラと光り、暑さも忘れての数時間のにぎやかなこと
思い切り楽しんだ後のお昼ご飯が、いつもよりおいしかった
おやつには、近くのアイス氷屋さんに寄り、手作り荒削りのテーブルを囲み
アイス蜜かけを数杯たのんだ
長女の前にもそれがならんでにっこり、スプーンをいれたばかりの時だった
『キョンキョン、それはちょっと多いよ、わたしに分けてね』と、
新婚の妹が手を伸ばした
わたしも「そうよね、ちょっと多いから、わけようかね」
長女の目の前で、みるみるうちに氷の山が削られ、 うらめしげに見ていたが
ついに怒った!! 「もう、いらん!」
足をばたばたして、スプーンを放り投げて泣きだした。
一人前がほしかったのに、次々と大きな腕が氷に伸びてくる
スプーンが余ほど憎らしかったにちがいない・・・
約40余年ほど昔~ 遠い夏の日の思い出。