教育相談室 かけはし 小中連携版

ある小学校に設置された教育相談室。発行する新聞「かけはし」が、やがて小・中3校を結ぶ校区新聞に発展しました。

陸上部通信3月31日号

2009年03月31日 | スポーツ
・今年度29号を数えた陸上部通信も、私が書くのはこれが最後です。
・昨年4月、陸上部は18人もいた3年生が卒業し、女子部員は2名去り、新入部員はわずか3人という危機を迎えた。
・部員が12人まで減った夏の大阪総体地区予選で4人が代表になり、その活躍がその後1年生4人の入部につながり、現在部員は16人、競技種目は短距離・中長距離・障害物走・走高跳・走幅跳・砲丸投・円盤投の7種目となった。
・この間陸上部が達成した記録は素晴らしいものである。
 2年男子100m走11秒71
 1年男子砲丸投(4kg)11m96
 1年女子走高跳135cm
 この3種目は地区で1位の記録を持っている。また100m走と砲丸投は、市民陸上大会の記録を塗り替えた。
 他にも、男子2年走幅跳、男子2年1500m、女子2年100mは常に地区で上位を占めるに至った。
・素人顧問で、しかも午後から小学校に勤務するため、自分たちで練習を組み立てるという困難を部長中心に何とかやり抜いてきた。
・顧問に就いた私が考えたこの2年間の目標は①次の陸上部顧問が来るまでクラブを絶やさない、②常に目標設定ができるためにも、また自分よりも速く強い選手の競技を見ることにより学ぶため可能な限りの大会に参加する(昨年は25試合に参加)、③『かけはし』にクラブの活躍を掲載し在校生や小学生に陸上部の宣伝を行う、④過去の記録を調べ地区大会突破可能な種目にチャレンジする、といったことでした。
・しかし私の転勤により、4月からは顧問を続けることができなくなった。4月11日に行われる第1回大阪記録会に、皆さんは、◎◎先生と参加することになる。
・顧問ではないが、他にも◎◎先生に助言を頼んだ。◎◎先生はトライアスロンにも出場した長距離ランナーです。また体育科の◎◎先生は陸上競技が専門で、短距離やハードル競技について質問すれば何でも答えてくれる。これからはグランドで出会う全ての先生を顧問と思い、挨拶をし、陸上部を大切に思ってもらうよう努力してもらいたい。
・特に道具とグランド整備を大切にすること。トンボかけをしているから他の先生や生徒からも陸上部の練習場所として認めてもらえる。顧問には恵まれなかったが、市内で唯一400mトラックを持つ◎◎中学校陸上部は、練習場所には恵まれている。バックストレートから曲走路については男子部員が、正面から第二コーナーにかけては女子が、毎日トンボをかけること。メジャーや他の道具が破損した場合は、早めに◎◎先生に伝え修理を頼むこと。自分たちで修理できそうなものは、自分たちで行おうう。
・クラブ活動がその人にとって値打ちがあったかどうかは、クラブを引退したときに分かる。
かつてない不振の中でWBC優勝を果たしたイチローは、「勝ったことに自信を持てたのではなく、そこに至る自分の在り方に自信を持てた」とテレビ取材に答えていた。「そこに至る自分の在り方」に自信が持てるということは、スポーツでも学習でも、あるいは仕事をするうえでも一緒である。
・人間には様々な異なった能力がある。走る力に恵まれていて大会で活躍が期待できる人もいれば、運動には自信がなく陸上部に入って体力をつけたいと願っている部員もいる。大会の結果はそれぞれ異なるが、「そこに至る自分の在り方」を悔いのないものにするということでは、みんなが胸を張れる陸上部であることが大切である。
・陸上競技というのは、走ったからと言ってボールを奪えるわけでもなく、シュートができるわけでもない。多くのクラブでは最も嫌がる「走ること」自体が目的という地味なスポーツである。ただ走ることは、誰でもできる。より速く、より長く走れるようになることにこだわり、昨日の自分を越える自分になって欲しい。