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浮世博史『もう一つ上の日本史』⑪遣唐使以降、朝鮮から「民間交易」で文化・技術がもたらされた!⑫稗田阿礼は、「記憶(暗唱)」していたわけでない!

2020-08-30 17:07:40 | Weblog
※浮世博史(ウキヨヒロシ)「もう一つ上の日本史、『日本国紀』読書ノート、古代~近世篇」(2020年) 「飛鳥時代~平城京」の章(43-66頁)

(11)「遣唐使以降の文化や技術の輸入には、朝鮮はまったく関与していない」ことはない!新羅との政府レベルの交流が減るが、民間交易で文化・技術が多くもたらされた!(54-55頁)
H 百田尚樹『日本国紀』は「遣唐使以降の文化や技術の輸入には、朝鮮はまったく関与していない」(49頁)と述べる。白村江の戦い(663年)の後、日本と唐の交流が途絶えるが、667年に交流が始まり、「遣唐使」が送られるようになった。 
H-2 朝鮮半島は7世紀に新羅が統一。日本は新羅と使節の往来があったが、7世紀末、天武天皇の頃から日本は新羅を従属国として扱った。また奈良時代には、政権中枢にあった藤原仲麻呂は渤海とともに新羅攻撃を企画した。
H-4 こうして8世紀半ば以降、遣新羅使は格段に減る。しかし新羅の民間商人の往来が盛んになる。政治的外交と民間の通商は別だ。「文化・技術」がこの民間交易で多くもたらされる。
H-5 8世紀末には新羅からの使節が途絶。しかし9世紀前半には新羅商人が多数来航した。

(12)稗田阿礼は『帝紀』『旧辞』(クジ)を記憶(暗唱)していたわけでない!(55-56頁)
I 百田尚樹『日本国紀』は、「稗田阿礼」(ヒエダノアレ)が「『帝紀』『旧辞』などを記憶していた」(51頁)と述べる。
I-2 しかし「記憶」=「暗唱」していた(かつて学校でそう教えられていた)というのは誤り。これは「誦習」(ジュシュウ)という語を、「暗唱」と同義と考えたからだ。だが「誦習」とは「意味をふまえた読み方に精通していた」ということだ。
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