先日、自治会区長がやってきた。
次期役員が決まらないので、区長経験者に入ってもらって相談したいとのことだった。
昨年も巻き込まれた苦い経験を思い出し言った。
「役員選考ルールが形骸化してきたからや。委員会だけで選考が難しければ、区長経験者全員ではなく地区内に精通したAさん・Bさん・Cさんの3人ぐらいアドバイザーになってもらえば十分。人数が多すぎたらやりにくいで。そうしたら」と提案した。
区長も昔の記憶が薄れているかもと、「役員選考ルール」を作った事情や裏話を伝えた。10年ひと昔だから、昔話?
・・・昔は選挙だった・・・
昔、我が地区は選挙で区長を決めていた。再任が当たり前の風潮だった。
名前を書くにしても、同姓が多いこともあって、若い人や他地区からの転入者が姓名を記入するには難があった。
そうしたことから、「現区長」と書いて投票する人も多く、よほどの事情がない限り区長が変わることもなかった。
ところが、10年近く前の選挙で予想外のことが起こった。
当日、自分はお寺の総代で寺費徴収していて集会には出席していなかったので、後で聞いた話。
3年目も確実とみられていた区長が、集会で参加者に投票用紙を配った直後、「投票されても区長は、ようせん」と拒否発言し、副区長までもが「自分も」と発言し、集会の場が騒然となったとのこと。
前代未聞のことが起こった。その結果、予想外のことが展開された。
投票者を決めていた参加者は、あわてふためき、「誰に投票するか」、アチコチでヒソヒソ話しながら投票したらしい。
誰も区長はやりたくないだけに、本人不在をいいことに選挙で自分が区長に決まられていた。
こういうことを「青天の霹靂」と言うのかも知れない。
<次回へ続きます>