何回見ても同じように泣くし
相も変わらずうまく言語化できない。
とにかく観てほしい。
百聞は一見に如かず。
と言いながら。
いちばん強く残るのは
映像や言葉ではなく、初代竹山の三味線の音。
決して叩いてはいない。
でも強い音。
そして濁りがない。
ときに切ないほど、きれいな音だ。
でも、それだけではない。
やさしい、というのとも違う、張りつめた音。
そして、他の誰とも全く違う音。
あの音は他の誰にも出せないのだ、と
たとえ直系の弟子でも出すことはできないと
思い知らされる。
自分の罪を恨んで三味線を弾いている、という言葉。
亡くなる前に、二代目に答えた「何もねえ」という言葉。
本当に、本当は、どんな思いで初代は三味線を弾いていたのだろう。
もうひとつ
この映画で個人的に心動かされたのは
二代目竹山の青森でのコンサートの場面。
襲名からの20年、
いろんなことがあったのだろうと察するに余りある。
でも、竹山の名前を背負って歩き続ける二代目の姿が
私はとても好きだと思う。
この人が二代目で良かったなと思うのです。
何度も言うけど
是非ごらんください。
◆津軽のカマリ 公式サイト