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映画感想ブログです。3周年を迎えました♪
相変わらず、日本映画と香港映画が好きです。

亡国のイージス キネマ旬報8月上旬号

2005-07-23 11:25:09 | 本・雑誌、その他雑記
7月20日発売のキネマ旬報に、「亡国のイージス」の特集が載っていました。
真田広之さん、佐藤浩市さん、中井貴一さんの、阪本監督、原作者の福井晴敏さん、脚本家の長谷川康夫さんのインタビューに加え、プロデューサーの小滝祥平さんの手記です。

読みごたえがありました。
私は自分がシナリオを書いているせいもあって、脚本家の話しには興味があります。撮影直前まで悩んで、現場にパソコンを持ち込んで、監督はもちろん、役者も巻き込んでシーンやセリフを考えた、というのを読んで、大変だなぁ(笑)とは思いつつ、非常に興味深く読みました。
長谷川さんが一番好きなセリフは、小滝プロデューサーも、絶対に言わせたいと譲らなかったセリフだそうで…すでに1度この映画を観ている私としては、あのセリフかな~このセリフかな~と考えるのも楽しいです。
でも、たぶんあれだと思う(笑)
自分が心底好きになった原作の脚色をできる事なんて、脚本家人生の中でいったい何本くらいあるのでしょう。この本を脚色できるなんて、うらやましい限り。

あとは、公式ブログで、M越さんやその他の記事執筆者から漏れ聞こえてきていた小滝プロデューサーの手記。
公式ブログでは、その人柄を知る話しのたびに、涙ぐんだりしていた私だが(笑)、今回の手記も興味深かった。

小滝プロデューサーは、阪本監督を起用した理由として「ぼくんち」を観たから、と書いています。
実はブログでも、その話が出ていたのですが、私はそれは嘘だと思ってたんですね(笑)絶対「KT」を観たからだ、と。
手記を読めば分かりますが、理由は阪本監督が、人間が好きなんだ、と思ったからだそうです。

それともう一つ、興味深い話が載ってました。
「映画は監督のものでも、プロデューサーのものでもない。しいて言えば、出資者のものであり、そしてそれは観客のものとなる…」

映画に興味を持ち、自分でシナリオを書くようになり、映画を撮った(お手伝いだけど)経験がある私としては、「映画は監督のもの」というのは、自明の事でした。
役者でさえ、監督の演出で演技をするわけ(自主制作だと、そうとも言い切れないんだけど・汗)で、やはり監督を超えられない、と。

手記を読んで、考えが揺らぎましたね。違うのかもしれない、と。
私たち観客が、この映画好き、と思った瞬間から、その映画は、私達のものになるのかも、と……。そして、なんだかちょっと嬉しくなったりしました。(相変わらず単純なんだが)
P氏、手記を引用しちゃってすみません。ま、この記事を読むことはないだろうから大丈夫だけど。TBなんてしないもん(笑)

さて、「ぼくんち」借りに行ってこよ。