魔術師と言われた超個性派指揮者レオポルド・ストコフスキーがRCAレーベルに残したステレオ録音、CD 14枚組。Tower Records Onlineで2290円で購入。
1枚あたり160円少々。安いです。
主な収録曲
ベートーヴェン 交響曲 第3番 変ホ長調 Op.55「英雄」(ロンドン交響楽団)
ハチャトゥリアン 交響曲 第3番 ハ長調「シンフォニー・ポエム」 (シカゴ交響楽団)
ショスタコーヴィチ 交響曲 第6番 ロ短調 Op.54 (シカゴ交響楽団)
プロコフィエフ バレエ「ロメオとジュリエット」Op.64 (NBC交響楽団)
ワーグナー 管弦楽曲集 (ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団、ロンドン交響楽団)
ヘンデル 組曲「水上の音楽」 (RCAビクター交響楽団)
ドヴォルザーク 交響曲 第9番 ホ短調 Op.95「新世界より」 (ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)
スメタナ 交響詩「モルダウ」/歌劇「売られた花嫁」序曲 (RCAビクター交響楽団)
チャイコフスキー 交響曲 第6番 ロ短調 Op.74「悲愴」 (ロンドン交響楽団)
リムスキーコルサコフ 交響組曲「シェエラザード」(ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団)
J.S.バッハ ストコフスキー編曲集 (ロンドン交響楽団)
ヘンデル:王宮の花火の音楽 (RCAビクター交響楽団)
ブラームス:交響曲 第4番 ホ短調 Op.98 (ニュー・フィルハーモニア管弦楽団)
マーラー:交響曲 第2番 ハ短調「復活」 (ロンドン交響楽団)
ストコフスキーはカラヤンなどのドイツ系正統派(?)に対して、「魔術師」というような表現でキワモノ扱いされた指揮者です。ひとつのオーケストラに留まることなく気ままに好きなスケジュールで様々なオーケストラを指揮したこともあり、カラヤンとベルリン・フィル、バーンスタインとニューヨーク・フィル、ベームとウィーン・フィルという定番の組み合わせが無くこの面でもつかみ所のないイメージとなっています。
私自身も、CDショップでチャイコフスキーの悲愴が10種類あったとして、この中からあえてストコフスキー盤を選択はしなかった人間です。多くの音楽ファンがおそらく同じ行動を取っているでしょう。
今回RCAに残されたステレオ録音の14枚組が格安で発売。待ってました! です。多くの場合、このようなセットは既に何枚かを持っていて、その差額を計算して購入するのですが今回は1枚だけ。それだけ今までストコフスキーを聴いていなかったという証です。
このセットのオーケストラの多様なこと感心します。シカゴ、ロンドン、ニュー・フィルハーモニア、ロイヤル、RCAビクター そして NBCとシンフォニー・オヴ・ジ・エアーもあります。それぞれのオーケストラがストコフスキーの音を出しているんです。こりゃ魔術師ですは。
セットの中の1番はチャイコフスキーの悲愴。これだけ、テンポを気持ちよくひねり回して、演歌のようにコブシを効かせている悲愴は初めてです。感情移入して鼻歌でメロディを歌うとこんな感じになってます。初心者向きではないですが、こんな楽しい悲愴はありません。
またマーラーの2番、これはストコフスキー節は控えめの正統派のマーラー。聴き応えあります。ブラームスの4番、これは歌いすぎと言ってもよいほど歌います。
長老ストコフスキー翁に対してオーケストラの団員達は反感を持つこと無しに、最大限のプレーをしているようです。
楽しいCDセットです。お薦め。
<iframe src="http://rcm-jp.amazon.co.jp/e/cm?lt1=_blank&bc1=000000&IS2=1&bg1=FFFFFF&fc1=000000&lc1=0000FF&t=hiroakimiyake-22&o=9&p=8&l=as4&m=amazon&f=ifr&ref=ss_til&asins=B006ZJJ70O" style="width:120px;height:240px;" scrolling="no" marginwidth="0" marginheight="0" frameborder="0"></iframe>