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「ロマン派の交響曲~『未完成』から『悲愴』まで」 玉木正之、金聖響

2012-03-09 | 本と雑誌

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講談社現代新書 282ページ 760円+税
19世紀のロマン派 シューベルト、ベルリオーズ、メンデルスゾーン、シューマン、ブラームス、チャイコフスキーの6人の作曲家の作品を 音楽の知識はない、楽譜は読めないけれどもっと音楽を深く味わいたい、音楽を楽しみたい という音楽ファンのために解説した書。
金聖響さんは現在神奈川フィルハーモニー管弦楽団の常任指揮者を務める若手・俊英。現役指揮者が、ロマン派作曲家の名曲の聴き方を解説するという贅沢な内容です。
玉木正之さんは京都の祇園生まれの作家、音楽評論家。このお方はまさに楽譜が読めないけれどこの上なきクラシックのファンです。

このコンビは「ベートーヴェンの交響曲」と題してベートーヴェンの9曲の交響曲を解説。この「ロマン派」が第2作目。そして最新作が「マーラーの交響曲」。私はこの「マーラー」でこのシリーズを知り、3作目からこの2作目へさかのぼった次第です。

チャイコフスキーの章で「楽譜にない手垢がこびりつく」が一番印象に残っています。多くの指揮者がチャイコフスキーの後半の交響曲を指揮して、オーケストラを響かせてきたために、楽譜に無い演奏がオーケストラ団員の常識になってしまっている。一人の聴き手である私ですら、演歌で言えばこぶしをきかせて悲愴のフレーズをくちずさんでいます。それほど、チャイコフスキーの音楽は麻薬のように快感が得られます。

新書本としては文字が詰まったページ数の多い本ですが、決して長いとか感じません。一晩で一気に読んでしまいました。初級、上級問わずクラシック・ファンにはお薦めです。



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