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「指さして言うTOYOTAへ―誰のためのクルマづくりか」 徳大寺有恒

2011-08-19 | 本と雑誌
Toyota

「指さして言うTOYOTAへ―誰のためのクルマづくりか」 徳大寺有恒
有峰書店新社 222ページ 1500円+税
2兆円の粗利益を出していたトヨタが赤字転落、しかし1年で8000億円ものコスト削減を敢行して黒字へ回復した。しかし、徳大寺有恒としてはトヨタの本業たるクルマ作りが魅力的なものに回復しているか、クルマを設計しているエンジニアにサラリーマン気質が蔓延していないかという警笛を鳴らしています。

1950から80年代までのトヨタの躍進と、21世紀になって生産台数世界一になった以降のTOYOTAの混迷の分析を行っています。しかしながら、中盤はトヨタの中村健也というエンジニアが成したことに終始して、一読者として「これは変だ」と感じさせる話が連続しました。このあたり、徳大寺有恒の衰えを感じます。

「最近のマツダのエクステリア・デザインが素晴らしい」旨の記述がありましたが、これについては私は異を唱えます。私も最小のデミオは素晴らしいと感じていますが、これより大きいアクセラ以上のエクステリアは 不要と言えるデコレーションのカーブ、ラインがやたら多い。クリーンなデザインの反対、ノイジー・デザインです。また、海外比率が高いが故でしょうが、日本の道路事情を重視していない横幅と、その車幅感覚がつかみづらい形状も好ましいとは言い難いです。この点に関して、私は徳大寺有恒と真っ向から意見対立します。

後半の舘内端さんとの対談はEVをテーマにしていますが、あえて対談の形を取るまでもない内容。対談で期待する「あなたそれはおかしいのではありませんか」というやりとりはなく、「そうですね」の連発。これも寒い内容、ページ数稼ぎでのための企画ではないかと勘ぐる次第です。

徳大寺有恒の衰えを感じさせた書です。
あえて読むまでもないかと思います。



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コメント (2)
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