黍生山の村夫子 (きびゅうやまのソンプウシ)

黍生山の村夫子が「蜂を追っかけた」とか「山が笑った」とか言ってます。

学 成りませんでした

2014年04月29日 22時59分28秒 | 日記

1週間程前の画像ですが我が家のスズランです
痩せた土との相性がいいのかこれだけは勝手によく増えます

  
では漢詩を
今日はTombeeさんのブログに前半が載っていた朱熹(朱子)の「偶成」を
今頃こんなものをやっても もう老いてしまってバカには手遅れですがお付き合いください

少年易老學難   しょうねんおいやすく がくなりがたし
一寸光陰不可   いっすんのこういん かろんずべからず
未覺池塘春草夢   いまださめず ちとうしゅんそうのゆめ
階前梧葉已秋   かいぜんのごよう すでにしゅうせい

前半はお馴染みですので後半だけ
池のほとりに春の草花が咲いた様な楽しい事に熱中していると
気が付いた時には庭先のアオギリの葉が落ちる季節秋になってしまうぞ

アオギリ(梧)を長い事プラタナスだと思っていましたが
ある時TVで中国ではプラタナスを「フランス?のアオギリ」と呼ぶと言うのを見て
初めてアオギリとプラタナスは別物だと気が付きました







川中島

2014年04月28日 22時53分53秒 | 日記

昨日面さん、俊さんと山菜取りに行きましたがその時俊さんが見つけたサラサドウダン
釣鐘が長くて一寸ドウダンにしては違和感を感じますが でもサラサドウダンでどうだん?
花先のピンクがとても上品でした

 
このドウダンは本当に逸品
で右は不届きにもそのドウダンの根を掘り捲くっていた猪
じゃなくって寧比曾守さんに戴いた猪の肉入り最中
嘘ですフツーの最中です
水飴が多いのか粒餡が固めで美味しかったです
御馳走様でした
あっ!地図は行った所とは無関係です

では漢詩 今日は日本の漢詩です
江戸時代の儒学者・中山頼山陽の有名な「川中島」です

鞭聲粛粛夜過   べんせいしゅくしゅく よるかわをわたる
暁見千兵擁大   あかつきにみる せんぺいのたいがをようするを
遺恨十年磨一剣   いこんなりじゅうねん いっけんをみがき
流星光底逸長   りゅうせいこうてい  ちょうだをいっす

 鞭の音も静かに真夜中に上杉軍は川中島をめざして千曲川をわたる
 夜が明けて武田軍が見たものは幟旗を立てた千万の兵隊だった
 信玄を討つ為この10年謙信は一心に銘刀を磨いてきた
 その銘刀が振り下ろされた刹那、信玄はこれをかわしたのだった

先日の「初夏」は一寸判り難かったので今日はこれにしました
余りにも有名な詩で皆さんご存知かと思います
山本勘助のキツツキ戦法が敗れた瞬間ですね
山本勘助はその存在自体も疑問視されたり出身も豊橋市だったり富士市だったりしますが
北越軍談では此処から車で15分の豊田市寺部となっています







初夏

2014年04月26日 01時15分34秒 | 日記

      
巴川を挟んで対岸の山の中腹にあるウワミズザクラがスゴイ花を付けています
4月と言うこともあり これを見て柳絮を連想したので

今日は司馬光の「初夏」です  

 四月和雨乍   しがつせいわ あめたちまちはれ
 南山當戸轉分   なんざんとにあたって うたたぶんめい
 更無柳絮因風起   さらにかぜによって りゅうじょのおこるなく
 惟有葵花向日   ただきかの ひにむかってかたむくあるのみ

 四月一日 ひとしきり降った雨がさっとあがった
 お蔭で戸口の向うにある南山が 益々はっきり見えて来た
 更に雨のお蔭で柳の綿毛が飛ばされる事も無く
 ただヒマワリが 太陽に向かって傾いているだけだ


和は「ついたち」 旧暦の4月1日は夏の始まりです
私の生地(山梨)の近くに大善寺というお寺があります
旅番組などにも時々「葡萄を持った薬師様」として本尊が紹介されます
ここに「藤切祭り」と言うのがあって
私の子供の頃は学校も休みになるし 屋台は何百軒と言う程並んだものです
勝沼で一番大きなお祭りだったと思います
それが5月14日だったのですが旧暦の4月清和です
この漢詩を知った時初めてお祭りの意味が判りました

 


春眠暁を覚えず

2014年04月24日 18時51分08秒 | 日記


先程寧比曾守さんが大量のコシアブラを持って来て呉れました 画像はその一部
面さんと俊さんにお裾分けしたら 今度は面さんがワラビと筍を大量に呉れました
今日はわらしべ長者です ありがとうございました

それでは漢詩
今日は「春眠暁を覚えず」で有名な孟浩然の「春暁」です

春眠不覚   しゅんみん あかつきをおぼえず
処処聞啼   しょしょに ていちょうをきく
夜来風雨声   やらい ふううのこえ
花落知多   はなおつることをしんぬ たしょうぞ

春はどうしてこんなに眠いんだろう! 朝が来たのも判らなかった
あちこちで啼く鳥の声でようやく目覚めた
そう言えばゆうべは春の嵐があったようだ 
きっと沢山の花が散ったんだろうなあ

漢詩のお勉強を少し
これは五言絶句です
各行は起、承、転、結となっています
赤字の「ぎょう」 「ちょう」 「しょう」は韻を踏んでいます
起,承,結 行の最後の文字が韻を踏むのが決まりです



江南の春

2014年04月23日 23時25分23秒 | 日記
漢詩の第2弾です
今日は杜牧(とぼく)と言う人の「江南の春」と言う詩です

千里鶯啼緑映紅   せんりうぐいすないて みどりくれないにえいず
水村山郭酒旗風   すいそんさんかく しゅきのかぜ
南朝四百八十寺   なんちょう しひゃくはっしんじ
多少楼台煙雨中   たしょうのろうだい えんうのうち


鶯が五月蠅いほどに啼き、紅い花に新緑が映えてきれいだ
水辺の村にも山里の店にも新酒ができた合図の酒旗が春風になびく
南朝以来の480とも謂われる沢山の寺
その楼台が春雨に煙っている

今日山小屋さんのブログに新宿御苑の桜が載っていましたが
その中にドコモビルと桜が写っている写真があり
ビルの上の方は雨で霞んでいました
それでこの詩の最後を思い出しました
多少楼台煙雨中桜の向うに副都心のビル群が春雨に煙っている
現代で言えばこういう事なんだろうなあと