寒 雀 楊万里(1127~1206年 南宋時代)
百千寒雀下空庭 百千の寒雀(かんじゃく) 空庭(くうてい)に下(くだ)り
小集梅梢話晩晴 梅の梢に小集(しょうしゅう)して 晩晴(ばんせい)に話(わ)す
特地作団喧殺我 特地(とくち) 団(だん)を作(な)して 我を喧殺(けんさつ)す
忽然驚散寂無声 忽然 驚き散じて 寂(せき)として声無し
沢山の雀が 誰も居ない庭に下りて来た
梅の梢に集まり 午後の晴れ間に鳴きかわす
わざわざ群れを作って 私をかまっているようだ
突然何かに驚き 一斉に飛び去った後はシ~ンとして物音一つしない