懲りもせず一昨日の続きを
後年あの時の事を時折り思い返す
母が「あんなに悔しかった事は無かった」と言っていたが実はバカもあんなに悔しかった事はなかった
子供の頃バカは何時も誰かと衝突していた父には四六時中怒られていた世界で自分が一番偉いと思っているからいつも威張っていた他所の大人から見たらデカイ事ばかり言っている面白いガキだったのだろう結構可愛がられたところが親はそうは行かないで父は怒るのだが 母は怒らない諭す事はあっても怒らないそれがバカには悔しい怒られれば反発するのだが母は怒らない「下がって着いて来いと」言うと「これでいいかい」とすぐに下がる暖簾に腕押し 糠に釘であるこの時初めて敵わない人が居る事を自覚したのだと思う自分より強い人が居るしかも威張って無いそれがバカには許せなかったのだと思う
そこでハッと思い当たる人が居た
カミである
その昔父にTELで結婚する事を伝えた時「どんな人だ?」と聞かれ「右を向け!と言ったら3日でも右を向いている人だ」と答えた
確かにそうなのだ争う事が大嫌いだから反発しないバカと正反対である何をしても「うん、うん」と言う決して反対しない
余りに反発しないのでバカは不安になってくる「この人本当に満足してるのだろうか?」「本当に納得しているのだろうか?」
それ以来バカはカミの意思を確認するようになった「こうしようと思うのだけどどう?」「ここへ行こうと思うのだけどどう?」
今ではカミにお伺いを経てないと事は進まなくなってしまった
「これはあの時の母だ!」と思う無抵抗の強さを知ったガンジーの偉大さを実感した
だからバカは五本木の橋のその先に未だに佇んでいるのだ
進歩が無いのだ