母の文字 2005-05-07 | 林の詩・文 ・・・母の文字・・・ 貧しくて小学4年までしか通えなかった母 学校の先生の子の子守して 教室をのぞいていたという母 女工さんになって 消灯時間になってからは 廊下の薄暗い電灯で本を開いて勉強したという母 3年半前に脳梗塞で倒れて 空き家になっていた実家に行ってみたら たくさんの文字 連絡先を書いた何枚もの紙 好きな言葉を書いた紙切れ 手紙の下書き 自分の生い立ち 姉妹のこと 生んだ子供のこと 死んでしまった子供のこと たくさんの たくさんの言葉や文字が 静かに住んでいました。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・2003年9月 作・林・・・・・・・・ Copyright(C) 2005 hayasi. kaze no bibouroku. All rights reserved blogランキング
誕生日の声 2005-04-21 | 林の詩・文 電話の向こうで 明るい声 「生んでくれて ありがとう 桜がそちこちに咲いているよ 桜の季節に生んでくれてありがとう」 私は母に まだ言っていない 「生んでくれて ありがとう お母さんの子でよかったよ」と ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Copyright(C) 2005 hayasi. kaze no bibouroku. All rights reserved blogランキング
春の風の中で 2005-04-21 | 林の詩・文 遠くから来た小さな子どもと 空き地で 紙飛行機を飛ばしてあそんだ くるっとまわって すーっとあがって 落ちる 紙飛行機 なんどもなんども 飛ばした 笑いながら タンポポと もち草の空き地 風が髪を揺らす 「でんしゃの おとが きこえるよ」 と突然 はずんだ声 耳をすますと かすかに電車の音 あまりにも慣れすぎて わたしの耳には 聞こえなくなってしまっていた 電車の通り過ぎていく音 ちいさな子どもにとっては 何もかもが新しい 大人が見えなくなってしまったものも見え 聞こえなくなった音も聴こえる。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Copyright(C) 2005 hayasi. kaze no bibouroku. All rights reserved blogランキング
呼んでください、おかあさん 2005-04-13 | 林の詩・文 会いに行っても かすかに微笑むだけで 私の名前をよんでくれなくなった。 声がでない母。 私の名を呼んでくれたのいつだったろう。 5年前倒れた時 何日か意識が朦朧としていて だんだんはっきりし始めたときに 一番最初に私の名前をよんでくれたね。 「もう自分では立てません。歩けません。 話はできません。悪くなる一方です」 と大学病院の先生は言った。 けど だけど 頑張り屋の母はリハビリでそれを全部クリアした。 トイレには車椅子でいけたし たって壁に寄りかかりながらも 自分の始末が出来るようになった母。 「下の世話で迷惑をかけたくない」 その気持ちが母をしっかりさせていた。 11月にグループホームに入った母は それ以来 体調を悪くした。 ここはどこ?どこにいるの? 1週間目、足がむくみ 体力がなくなってきた。 それでも 母に会いに行くと私の名前を呼んでくれたし、 「ここに来るのにいくらかかるの。誰が家にいるの。 ご飯の用意するんでしょ。気をつけて帰りなさい」 と気づかってくれた。 3週目には声が出なくなり食事は飲み込めなくなっていた。 その後 入退院を繰りかえし 妹の家に戻った母。 母はもう 私の家族の写真を見せても 反応はなくなった。 声も出なくなった。 まだらな記憶の中でも私と私の家族のことは はっきりと覚えていてくれたのに。 私の名前を呼んでくれたのに。 おかあさん どういう声でもいいから ちょっとでも良いから声を出してください。 おかあさん もう一度 もう一度 私の名前を呼んでください。 おかあさん ・・・母についてのメモ・・・ Copyright(C) 2005 hayasi. kaze no bibouroku. All rights reserved blogランキング
「春の風をあなたに」 2005-03-15 | 林の詩・文 春 そよ風 窓のカーテンをゆらし 風 心もゆらす 春 ゆらゆらと うらうらと 春の風をあなたに ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ Copyright(C) 2005 hayasi. kaze no bibouroku. All rights reserved blogランキング
「何かいいたいけど 言葉が出ない 」 2005-03-06 | 林の詩・文 「何かいいたいけど 言葉が出ない 」 草原の一本の木もかっこいいけど 林が好き 林になれば風も和らぐ 森もいいけど 迷子になりそう ・・・何かいいたいけど 言葉が見つからない・・・ 私にわかる事は 白と黒の間には 限りない色があるということ 風は誰にでも吹き 太陽は誰をも照らすこと いったん 放たれたものは その放した人の気持ちにかかわらず 誰かに何らかの影響を与えること 絶対ということはないこと 残念だけど 昨日考えたことを 今日は撤回しなければならないこともあること ・・・まとまらないけど 何かいいたくて・・・。 チャンと言えること見つけました。 「お酒 肝臓に悪いんでしたよね」 ・・・・・・hayasiの詩的コメント/2005-01-26(水)・・・・・・・・ Copyright(C) 2005 hayasi. kaze no bibouroku. All rights reserved あるかたのブログのコメントに初めて書き込んだ言葉です。 書かれたほうは戸惑ったと思います。 「始めまして」の挨拶もなく、 「ブログ]を作る前でしたから、匿名の、 誰だかわからない人からの言葉ですから。 つい2,3日前まで、 HPの掲示板に投稿するとき、接続したままで書いてました。 もちろんブログの「コメント」も自分の「本文」もいつも接続したまま その場で思いついたことを書いてました。 が、接続のままだと途中で完成しないのを送信してしまったり 失敗をするので接続を切ってから書くようにしています。 blogランキング
世界で一番大きい花・ラフレシア 2005-02-18 | 林の詩・文 2月1日「朝日ウィル」のクロスワード (縦横21問中でわからなかったもの 3問) 1.帯などにする、京都西陣特有の・・・ 2.世界一大きい花 3.時流にすぐ合わせる人を、こうも 縦横を答えているうちに答えがわかったもの 1.つづれおり 3.かざみどり 最後までわからなかったもの 2.ラ( )レシア 花は目に浮かんできます。 たぶん子供も乗れるくらい大きなお皿のような水に浮かぶ花。 ( )の文字はなんなのか、いくら考えてもわからないよ。 検索しました。 答えは 「ラフレシア」大きいだけでなく強烈な悪臭がするそうな。
名前をチャンと覚えてない 2005-02-14 | 林の詩・文 風が強かった。 出かけるのがいやだったけど 「ダンボールなどを閉じるテープを買ってきてくれ」と電話で頼まれたので出かける。 自分の買い物はレタス ねぎ 魚の干物 卵。。。これはOK。 頼まれ物が捜したけど見つからないよ。 バスの時間が迫ってる。 お店の人がいたのであの~~と呼び止めて説明したけど伝わらない。 「ガムテープ?」と聞かれた。 ガムテープって言うんだったかな? 二人で捜して 目指すものを見つけた。 『クラフト テープ』と表示されていました。 あぁ~~、チャンと物の名前を覚えなくちゃ。