どこでもあり得る「都合の悪い人間を葬り去る」暗殺ですが、国に関係した「暗殺」と言えば、次の3国でよく見られます。
不思議なことにこれらに共通することは、すべて共産主義国か、すでに「手を洗ったはず」なのに、共産主義時代の負の遺産を引きずっている「全体主義国」「弾圧国家」でした。
こういった国では
自分がいつ部下に暗殺されるか分らないため、積極的に讒言(ざんげん)を取り入れながらも、常になにかの口実・捏造でもって、部下を拘束・逮捕・粛清つまり殺害し続けなければならないようです。
金正男、金正恩の異母兄がクアラルンプール空港で暗殺される
:ニューズウィーク日本版 2017年2月14日
非法治国家の韓国風に「みんなが言っているのだから証拠など必要ない」を真似するならば
誰が考えても、これは北朝鮮の仕業だと思うでしょう。
マレーシアから国外へ脱出することを防ぐ方法があるはずですが、そこは袖の下で税関の人間など何とでもなる国があろうかと思われ、そうなった場合、犯人たちは北朝鮮へ戻り、事件は迷宮入りするかも知れません。
為政者にとって不都合な人物を消し去るというのは、ロシア・北朝鮮・中国でしばしば見られる恐ろしい内部抗争であって、まるで日本国内のヤクザの内部抗争・縄張り争いを思わせます。
異母弟・金正恩の刺客に暗殺された金正男の「哀しき末路」
妻や子供と別居状態、経済的にも困窮
北の女スパイが毒針を打ち殺害
昨日夜、突如として金正恩の異母兄・金正男(46)が暗殺されたという報道が飛び込んできた。このニュースは韓国の大手日刊紙・朝鮮日報傘下の「テレビ朝鮮」の特ダネであり、現在までのニュースソースはほぼ「テレビ朝鮮」の報道である。:2017/02/15 水野 俊平 北海商科大学教授
金正男は、北朝鮮・金正恩の異母兄(父である金正日の最初の妻の長男)で、暗殺の恐れから父の葬儀にも参加できなかったようです。
記事によると先に、金正恩の叔母の夫である張成沢を死刑(2013年)にしたあと、金正男への送金が途絶え、海外を転々としていたようです。金正男の息子がフィンランド放送のインタビューで、叔父の金正恩を「独裁者」としていて、これまた父の金正男同様に暗殺の対象となるのかも知れません。国家による暗殺ですから、北朝鮮では「犯罪」にならないのですね。おおこわ!
中国がどのように金正男を利用しようとしているか、みものでしたが、その邪推さえ不可能になりました。生活費の送金などで支援していたとみられる張成沢が粛清された後、金正男は身の危険を感じて、国外へ脱出したのでしょうが、女スパイによって殺害されたとみなしていいのでしょう。
こういった暗殺事件をみると、日本ではまるで戦国時代のドラマのように思われるのですが、そうではなく実際に起った殺人事件なのです。
国連の数多い決議にもかかわらず、ミサイル発射実験を繰り返すなど、鎖国を続け、最貧国にふさわしい言動に走る、北朝鮮です。
一体どうすればこの危険な集団の無頼さが止むのでしょう。
北朝鮮大使館 新年会に中国高官招待=関係改善への取り組みか
【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の朝鮮中央通信は8日、中国の北朝鮮大使館が新年を迎えて宴会を開き、中国の王家瑞・全国政治協商会議副主席や孔鉉佑・外務次官補らを招待したと報じた。:聯合ニュース 2017/2/9
いままで
韓国大統領朴槿恵が中国へ異常接近していたのに、2016年の後半あたりから一転して中国は、韓国へ経済的な嫌がらせを始めており、今(2017/02/15)でもそれが続いております。
これに対して韓国は何も言えない状況。そして中国は、一度は見限った北朝鮮との距離を、再び縮めようとしているかのようです。
そうです
孤立する中国の手口は、南北朝鮮半島2国を対立させること、分断したままの現状を維持することなんです。
中国の狙いは、日頃の言動を見ていると、日韓を対立させる、日米韓に溝をつくる、などにあると見られます。
まとめると
中国人の思考は、常に自分が最高の判断を下すと自惚れ、相手を分断することにあろうかと思います。
こういった東アジアに混乱を与え続けている中国に対してヨイショする「反日日本人」がいることも、これまた事実でした。
「調子悪い」と助け求める=正男氏、布かぶせられる?-マレーシア警察
【クアラルンプール時事】マレーシアのクアラルンプール国際空港を所管するセパン警察の当局者は14日、北朝鮮の故金正日総書記の長男、金正男氏とみられる男性について「空港で『調子が悪い』と助けを求めてきた」と死去直前の様子を語った。最期の言葉となった可能性がある。時事通信の取材に答えた。・・・・・・
マレーシア紙「星洲日報」(電子版)によると、空港のあるスランゴール州の警察幹部は、正男氏について「13日午前8時(日本時間同9時)、空港でマカオ行きのフライトを待っている間、正体不明の女に殺害された」と述べた。正男氏は6日にマレーシア入りしていたという。
さらに幹部は「(女は)正男氏の頭に化学物質を含んだ布をかぶせた」と述べた。「針で刺した」という韓国の報道とは食い違っている。この直後、正男氏は空港スタッフに助けを求めたとみられる。
空港の監視カメラによると、布をかぶせた女は北朝鮮人のような外見で、もう一人の女と走って逃げたとみられている。幹部は「殺害の正確な動機は特定できていない。女2人の行方を追っている」と話した。正男氏は、空港からプトラジャヤの病院に搬送されたが、死亡が確認された。:時事 2017/02/15-00:13
女に毒針で刺されたという韓国報道のニュースソースはどこなんでしょうか。
北朝鮮大使館、正男氏の遺体引き渡し要求 マレーシアに
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その後、北朝鮮の外交官が病院を訪れ、その場にいた警察官に遺体の引き渡しを求めたという。警察は外交ルートを通じた公式な打診がないとして、その場での引き渡しを拒否した。:朝日新聞 2017年2月15日11時16分
北朝鮮国民である金正男が暗殺されたというのに、北朝鮮の外交官が外交ルートを経ないで遺体の引き渡しを求めたのも不自然ですね。
まるで自国北朝鮮工作員の暗殺だと臭わせているようです。
北朝鮮は沈黙を守るか、それとも「一切関与していない」と述べるのか、興味がわきます。
金正男氏殺害「毒劇物によるテロ」 犯行関与の女1人を逮捕
マレーシア警察は15日、犯行に関与した疑いでこの日朝、女1人を逮捕したと発表した。・・・・・・
マレーシア警察が逮捕した女はベトナム旅券を保有しており、旅券によると28歳。監視カメラの映像が決め手になったという。女が犯行後、自殺を図ったという情報もある。地元メディアは、警察が実行犯とみられる女2人のほかに、男4人が犯行を手助けした疑いがあるとして、行方を追っていると報じた。
:産経新聞 2017/2/16(木) 0:26配信
記事では、「大使館員が遺体の解剖に最後まで立ち会った」としています。
これは、北朝鮮の小役人が「遺体を司法解剖せずに速やかに北朝鮮へ引き渡す」という「ど厚かましい要望」を拒否されたので、仕方なく「なぜ司法解剖に立ち会わなかったのか」と幹部に叱責されないため、またあとでデマを流すための工作として、「立ち会った」のだと思われます。
よって北朝鮮は後日、司法解剖について何かを発言するものと見られます。それは例によって、自己防衛のための、とんでもない発言となるでしょう。
金正男殺害:次のターゲットは息子のハンソル氏か
:朝鮮日報日本語版 2/15(水) 10:17配信
自分の兄弟・親の兄弟などを殺害する恐怖の連鎖ですが、北朝鮮・金正恩個人の資質に問題があるのは当然として、それ以上に「やられる前にやらねば自分が殺害されるという取り巻き連中の保身」が、連鎖をより大きくしています。
こんな国を利用しようとしていた、いやこれからも利用しようとする中国が、いかに悪質だったことがよく分りますね。
自分の兄(異母)を海外で暗殺した後、次にその兄の息子(キム・ハンソル)の命を狙うのか、それとも北朝鮮で静かに暮らしているという金正哲(同母兄)を次に狙うのか。取り巻き連中の動向次第で決まるのでしょう。
自己保身から暗殺を提言した部下も間違いなく何かの捏造で死刑にされるのは目に見えています。
独裁者に弾圧を許していると、国がこうなってしまうという好見本でした。
正男氏殺害、男女5人なお逃走か 取り残された?女供述
・・・・・・マレーシアでは、犯行グループの素性や行動などを巡って情報が入り乱れている。
正男氏は13日午前、クアラルンプール国際空港内のサービスカウンターで「顔に液体をかけられた」と体調不良を訴えた後、空港に近い政府系の病院に搬送途中に死亡した。・・・・・・
逮捕した女の供述によると、男ら4人は、正男氏の襲撃を近くのレストランで見ており、犯行後に女2人とは別に逃走し、空港近くのホテルで合流。しかし、逮捕された女だけが取り残されたという。逃走中の男女5人はベトナム国籍と北朝鮮国籍だという。(クアラルンプール=都留悦史):朝日新聞デジタル 2017/2/15
マレーシアから得られる情報には、当然のことながら、錯綜が見られるとのこと。また拘束した女の供述では、背後の工作人である男4人(ベトナム人と北朝鮮人)が犯行を目撃後に逃走したとも伝えています。
しかし、決定的だったのは、次のニュースでした。
司法解剖に反対…北朝鮮側、引き渡し要求か・・・・・・
15日午後、遺体が安置されているとみられる病院には、北朝鮮大使館の関係者が訪れ、およそ6時間後に病院をあとにした。ロイター通信によると、北朝鮮側は遺体の司法解剖を行うことに反対し、遺体のすみやかな引き渡しを求めたが、マレーシア側はこれを断ったという。:日本テレビ系(NNN) 2017/2/16(木) 0:35配信
もしこれが事実だとしたら、北朝鮮による犯行だったことは決定的だと思います。
2017/02/16 07:00 のNHK総合ニュースで
現地に駐在しているNHK職員が、本日の地元マレーシアの新聞を拡大して見せていました。
そこに映ったのが写真かイラストか、はっきりしませんが、女2人に囲まれた男性の姿があり、こういう風に女に毒殺された、と臭わす内容でした。
その写真はまだ探せていませんが、 Straits Times(本社はシンガポール) のWebサイトもご参考までに。〔その1 その2(Wikipedia)〕
ひょっとしてこれら実行犯は、捕まってもバレないための「おとり」だった可能性があり、利用された本人たちは「単なるいたずらだ」として、そそのかされ利用された可能性がありますが、実際に被害者の男性は病院へ搬送中に死亡したようですから、いたずらではなく、完全に殺人でした。
実際に操っていたのは、逃げた男たちだったと考えていいでしょう。
日本の振込め詐欺にみられる
「かけ子」「受け子」「出し子」を調査・逮捕し取り調べるのは大事なことですが、それ以上に大切なのは、裏で暗躍する不法集団を徹底的に調べ逮捕することでしょう。
同様に
暗殺や麻薬の手先を逮捕して安心するのではなく、裏にいる悪質な胴元を追いつめなければならないのです。
この意味で、フィリピンの大統領ドゥテルテが、麻薬犯罪を超法規殺人で厳罰に処するのは間違いで、長い時間をかけて麻薬依存体質を造ってきたフィリピン社会を、長い時間をかけて大きく転換させないといけないのです。そのために産業を育成し仕事を与えることから始めませんか。麻薬栽培や取り引きが生きるための手段になっているのを、ただ厳罰で対応するだけではいけないでしょう。
これで思いあたる「当該国からみて外国」で発生した事件は次のようなものです。
さてさて、皆様はどう思われますか。