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フルーティスト大久保はるかのブログです

アレクサンダーテクニーク 個人58回目

2012年05月24日 10時12分47秒 | アレクサンダーテクニーク
【5月23日】

先生「先日(5月20日)の本番はいかがでしたか?」

私「お陰さまで本番は無事終了しました。ステージ上で咳の発作は一切出ませんでしたのでホッとしているところです。ただ、その日の打ち上げが盛り上がり過ぎまして(笑)、結局翌日の朝まで飲み歩いて始発電車で朝帰りという、まるで学生みたいなことをやらかしてしまいました。その日の明方頃から喉が痛くなってきて、今は咳喘息の症状がぶり返しています。単に不摂生によるものだと思います(苦笑)。それでですね、実は明後日、別口の本番がありまして、焦っています。」

と申し上げて、予定曲の触りを演奏してみる。

先の本番終了後フルートを吹いていなかったこともあり、自分の調子を探るのに精一杯の演奏しか出来なかった。

先生は「一度楽器を置いて、『イスの背に両手を置く hands-on-the-back-of-the-chair』というワークをやってみましょうか」

とおっしゃり、イスを縦に2つ並べた。私は後方のイスに浅く座り、前方に置いたもうひとつのイスの背もたれを両手で軽くつまむような動きを先生の指導の下に行った。

イスの背もたれに手を置く際、まずは親指以外の4本の指をイスに触れさせ、その後親指を添えて、結果、イスの背もたれを前後からつまむような形になるこのワーク、やってみると、フルートを持つ時の筋肉の感覚に近いので面白い。そこで、長年運指のトレーニングをする際に気になって仕方なく、さりとて誰に相談することも出来なかったことを打ち明けてみた。

私「フルートを吹く際の左手ですが、親指と残り4本の指とでは、指を動かす際使われる筋肉の系統が大きく分かれるような気がしてならないんですが、その考えは正しいのでしょうか?」

先生「ああ、正解ですよ。」

私「やっぱりそうでしたか!それでは、そのチグハグに使われている筋肉を、無理やり一致させよう、というような考えの元で指のトレーニングに臨まなくて良い、ということですね?」

先生「はい。そうです。」

・・・・・長年の疑問から解放され、開眼した瞬間だった。難しい運指のトレーニングは、その出音を均等にすることが目的だが、何も自分の筋肉の感覚まで均等にしよう、などと思う必要は全くない筈なのだ。