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フルーティスト大久保はるかのブログです

アレクサンダーテクニーク グループ30回目

2012年05月08日 14時55分21秒 | アレクサンダーテクニーク
以下フルート協会提出用原稿記事です。記事中、『写真参照』とか書いてありますが、まだ写真はアップ出来てません・・・ドジでノロマなカメです・・・って古いな(笑)

そういえば昨日のグループレッスンで「大久保さんは若く見える」って話題があったケド、こういう記述↑でトシがバレるのよね・・



【5月7日 グループレッスン】

レッスン日前日の夜、いつも一緒に演奏している音楽仲間のご家族の訃報を知らされ、その後色々な事、人の生死などについて深く考え込んでしまっていたら眠れなくなり、この日は殆ど一睡もしていない状態でレッスン会場に向う。

レッスン冒頭では、先生より「その後、最近いかがですか?」など、一人一人インタビューを受けるのだが、上記の理由で一睡もしていない旨はお伝えしなかった。いくら考えても結論の出ないような堂々巡りの考えを断ち切るには、メンタルケアを先に望むよりフィジカル面からのアプローチにトライしてみたい、という希望があったためです。

本当は楽器を演奏するような気分ではなかった。しかもこの日はグループレッスン。他の生徒さん達の前に立って演奏を強いられるので、より一層気が乗らなかったのだが、その気持ちは自分の中で一旦伏せておくことにして、とりあえず楽器を組立て軽く音だしをしてみる。

先生「(音を出してみて)どうですか?」

私「・・・・・・、まあ、そんなには悪い調子ではないような・・・・・、あ、そういえば思い出したことがあります。数日前の本番中、自分のブレスをする時の音がうるさいな、と思ったのですが、止める事が出来ませんでした」

先生「それは、F.M.アレクサンダー氏自身が、ご自身に対して一番最初に気がついて、直そうと試みたことですよ。やり方(直し方)があります」

とおっしゃり、壁を使って行う 『ウォールワーク』 を行った。

壁に向って立ち、両手のひらを軽く壁につける。まずは壁の上の方に向って手のひらで歩いてゆくような動きをする。その後今度は壁の下の方に向って同様の動きをする。動きに合わせだんだんと腰をかがめてゆき、最後はしゃがみこんだ姿勢になる。そこからまた徐々に上に向って手のひらで歩いてゆき、元の立った姿勢に戻る。この上下運動を繰り返す。

このワークを行う際、特に気をつけたいのは腰をかがめてゆく時なんだそうです。立っている姿勢から腰をかがめてゆくとき、今から進んでゆく地面の方向にばかり意識が向い過ぎるあまり、からだのすべてを下の方向に向って自分で押し潰してしまうような動きを伴ってしまいがちなんだそうです。

確かに言われてみれば、立っていて単に腕を上に上げてゆく動作時に比べ、下に体ごとかがんでゆくような動作をする時には、なんとなく呼吸が薄くなっていることが多い。肺を風船のようなものに例えた場合、腰をかがめ、ひざを徐々に曲げてしゃがみこんでゆく動作の時は、動きに合わせ風船そのものが徐々にしぼんでいってしまうようなイメージが伴ってしまっているのかもしれない。

先生が背後から私の肋骨あたりをハンズ・オン Hands On し、「今から下の方向にかがんで行きますが、大久保さんの肋骨は、逆にななめ上の方向(写真参照:おかれた先生の手で説明すると、先生の指先から手首に向った方向)にふくらんでゆくイメージを持ってください」

この一言と先生のハンズオンにより、『呼吸が入った』感じがした。

その後、今度は手のひらではなく指先のみで歩いてゆく、というバリエーション。人差し指と中指で歩いてゆく、次に中指と小指で歩いてゆく、など。

私「あ、この動き、もしかして楽器の指の練習に使えるかもしれません。トリルのプレ練習とか・・・(笑)。あ、でも、フルートの場合はずっと押さえていないといけない指があるので・・・」

先生「その場合は、指を歩かせず、壁に固定して行い、時々壁に置く手の位置をずらす(肩の高さ、頭の高さ、など)と良いのでは」

それでは、と、高音域D-Eのトリル、中音域D-♯D(D-Dis)、中音域D-Eなどの指の動きに挑戦。

その後すぐにフルートを持って、同じ運指を行ったら、信じられないぐらい軽やかに指が動いた。呼吸も楽。一生懸命に息を吸いいれようとしなくても勝手に息が入ってくる。

管楽器演奏では 『背中にも息を入れるように』 と言ったりすることがあるが、まさにこのことか、と実感した。