都内近郊の美術館や博物館を巡り歩く週末。展覧会の感想などを書いています。
はろるど
「増殖するイメージ VISIONS」 高島屋東京店 美術画廊X
高島屋東京店6階 美術画廊X(中央区日本橋2-4-1)
「増殖するイメージ VISIONS」
1/9-29

名和晃平、廣澤仁、元田久治、山田純嗣の各4名のアーティストによるグループ展です。モチーフ、またはイメージの増殖をテーマに、立体、及びリトグラフ作品が紹介されています。
ガラス粒でもお馴染みのピクセルシリーズで印象深い名和晃平では、まずトランプや花札などにモチーフを借りる、手のひらサイズの小さなオブジェがある意味でお手頃です。トランプなどの表面を、かの小さなガラス粒が増殖とも浸食ともとれるように覆い尽くし、キラキラと瞬きながら並んでいます。また今回の展示では、名和の平面作品も興味深く感じられました。特に、紫色のドットが画面を埋める「chips」と、まさに髪の毛のような線が瑞々しいグリーンの地を駆けた「hair」の二点が心にとまります。名和と記されなければ、彼であると分からない作品であるとも言えそうです。新鮮です。
さて、他3名の中で私が推したいのは、昨年11月の上野タウンアートミュージアムの記憶に新しい元田久治の『廃墟画』です。東京でも象徴的な場所、つまりはタワーや歌舞伎町、それに銀座四丁目などの光景が、都市の喧噪をそのままに、それこそ大地震にでも襲われたかの如く文字通り廃墟になって描かれています。作品、もしくは描写自体にはどこか既視感を覚える部分もありますが、例えば路面も剥がれ、ビルも折れ曲がった銀座では、その跡に草木が力強く生える様子も捉えられていました。廃墟の後の再生にも目が向けられているのかもしれません。
会期中は無休です。29日まで開催されています。
「増殖するイメージ VISIONS」
1/9-29

名和晃平、廣澤仁、元田久治、山田純嗣の各4名のアーティストによるグループ展です。モチーフ、またはイメージの増殖をテーマに、立体、及びリトグラフ作品が紹介されています。
ガラス粒でもお馴染みのピクセルシリーズで印象深い名和晃平では、まずトランプや花札などにモチーフを借りる、手のひらサイズの小さなオブジェがある意味でお手頃です。トランプなどの表面を、かの小さなガラス粒が増殖とも浸食ともとれるように覆い尽くし、キラキラと瞬きながら並んでいます。また今回の展示では、名和の平面作品も興味深く感じられました。特に、紫色のドットが画面を埋める「chips」と、まさに髪の毛のような線が瑞々しいグリーンの地を駆けた「hair」の二点が心にとまります。名和と記されなければ、彼であると分からない作品であるとも言えそうです。新鮮です。
さて、他3名の中で私が推したいのは、昨年11月の上野タウンアートミュージアムの記憶に新しい元田久治の『廃墟画』です。東京でも象徴的な場所、つまりはタワーや歌舞伎町、それに銀座四丁目などの光景が、都市の喧噪をそのままに、それこそ大地震にでも襲われたかの如く文字通り廃墟になって描かれています。作品、もしくは描写自体にはどこか既視感を覚える部分もありますが、例えば路面も剥がれ、ビルも折れ曲がった銀座では、その跡に草木が力強く生える様子も捉えられていました。廃墟の後の再生にも目が向けられているのかもしれません。
会期中は無休です。29日まで開催されています。
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