Hanews-はにゅうす

ウィーン歌曲歌手、「はにうたかこ」の毎日のちょっとしたことを書いています

エーバーザール「Lucio Kyuhee Cho/冬の旅」27.3.2008

2008年03月28日 07時06分20秒 | Weblog
昨日に引き続きエーバーザール、ルッツの伴奏でシューベルトの冬の旅を聞いてきました。

今日の歌手は韓国人の(ごめんなさい名前読めませんけど、たぶん)チョーさんというバリトンの方。大阪のシューベルトコンクールでも1位を取っているとプロフィールにありました。

演奏は確実に自分のものにしているという感じで、昨日のようなドキドキはなかったので、よかったです。今日はどちらかというと、もうすぐ、私の生徒のよりこさんがこの「冬の旅」を歌うので、ルッツの伴奏がどうなっているのかが気になって、歌にはあまり集中できませんでした。なので、彼の歌の感想はこれくらいで。

今日はそれ以外に、女優さんの詩の朗読があいだに全部挟まれていて、これが韓国語だったんですが、それでもちゃんとわかるくらい、この女優さんはすごかったです。Namhee Kwonさんという方でした。ちょっとした声の違いや、目の様子で、次の曲が何なのか、プログラム見なくてもわかったんです。

この女優さんが、今日途中、中腰のまま1曲立っていたとき、ふと「あれ普通にしてるけど、もしかしてしんどい?」と思ったところから、ある文章を思い出しました。もちろんこの女優さんは本当に必要性があって中腰だったので、一瞬さらっと中腰になっていると思ってしまったから、この疑問が出たと、彼女のためにも言い訳しておきます。

で、そのコラムですが、フィギアスケートの人はころんでもへいきそうに見えるけど、本当は痛いんだ。野球の選手はデッドボールをなんなく受けているけど、本当は痛いんだ、と。

歌もピアノもさらっとやっているように見えますが、実はものすごい労働力なんだということを書きたかっただけ。風呂場の鼻歌とは違うんだって、書きたかっただけです。もちろんそんなの書く必要もなく、気持ちよく歌えれば一番いいんだけど、現実は、息が足りなくて死にそうになっていても、足りている顔していなきゃいけないし、喉がおかしくなっていくとだんだん不安になっていっても、そ知らぬ顔して歌わないといけない。背中の肉がつって痙攣してても歌わないといけない。まばたきした瞬間に、コンタクトがはずれて、ボロボロ涙が出て、ピントも半分しかあわなくても歌わないといけない。もちろん歌いだした時に、まだ口の中に飴が入っていることに気がついたときも!

本当はそんなことに気がいかなくてもいいように、さらっとできるといいんですけどね。でもそういう演奏会ばっかりじゃないってことですね。それでもさらっとやるんですけどね。ではまた。

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